確かに、其れは幾億分の確率だったかもしれない。
だが、俺は出会ってしまった。
其れと。



















%(パーセンテージ)



















夕方。
何気もなく、そう。
本当になにげもなくよったコンビニからでてくると。
『何か』が、何かから逃げるようにして走っていた。

「・・・・・・・あのカット。」

走って、走って、其れは何かからにげているのかもしれねぇ。
だが、確実に其れは、俺が望むように走って。
追いつかないかもしれない、そんなことはおもわなかった。
ただ、全ての感覚がそれに惹かれてしまっていて。
きがつけば、この足は走りだしていた。
高鳴る鼓動、其れは。



「おお、スピン・・・!」


どこまではしるつもりか、其れは駅のなかにはいって。
俺は、そこよりもよく見える場所へと走った。
軽くジャンプして、そこに陣取る。
よく見える、フェンスの上。
まるで全てが他人事のようにみえる、場所から。




其れを見下ろした。




あぁ。
いままで、一縷の希望すらなかったというのに。
殴って潰して全てを破壊したいほどの衝動だったのに。
どうして、こう



人というものは、救われてしまうのだろう。



ただ、其れは耐えられないほどの吐き気と焦燥。
全てをかなぐり倒したいという、昏い世界。
みたいものは血と血と血と、そして其れをなげうつ自分。
希望などなかった。
否、そう信じていないと壊れそうだった。
世界が?
ちがう。
自分という存在が、だ。

はしりまわって、あがいて、それでも払いきれないほどの代償があるとしってしまった。
ただ、それだけが唯一の希望で、俺はそれにかけるしかなかった。

アメリカンフットボール。

かつて3人でちかった、あの、夢。




違える訳にはいかねぇんだ。




だからこそ追った、その夢を。
這いつくばってでも、血を吐いてでも、おって、おって、おって。



追って。



結果、わかったのは希望というものはそう簡単な代償では得られないということ。
まだ、たった一年だ。
だが、それでも其れは俺には長すぎて。

望みなどもうどこにもないのだ、と思い知った、あの。
まぶしい黄昏の中見た、太陽の下に。

今も、きっとたちつくして。

だから、希望や願望というものはもう持たないと
そう、決めていたはずなのに。
どれだけ走り回ってでも、力での支配という形でしか、得られないのだと。
思い知っていた、はずなのに。





人間というものは。
どうしてこう、救われてしまうのだろう。





どれだけぶちのめされても、こうして立ち上がらずにはいられない。
それだけ救いを求めているから。
光がきっとあると、思わずにはいられない。
どれだけ光が自分を照らしても、拭い去れない闇があることを知っているのに。


恐れ?
そんなものは関係ねぇ。
そんな自分など知らないというぐらいに、そんな感情はぶちのめして。






唯、今は。






可能性があるなら、それに綴ってやるだけの話。
何もしないままでは、何も始まらないということ。
全ての希望を失ってしまっては、進めないだけだから。
例え其れが、全てを失うほどの昏さだと、しても。









まだ、あきらめてはいけない。









「そうだ、イケる。」



どこかで誰かが、そういっている。



だから。
一度は捨ててしまった希望を、またこのむねに。
絶望だけではない、と。
思い込みではなく、自分でともせる明かりを、光を今この胸に宿して。








「とべっっ!!!!!!」







眼の前の其れは、電車がしまっていくのをものともせずにつっこんで。
まるで、其れはタッチダウンのときにダイブするようだった。
こんなにも、胸が躍るのは本当にひさしぶりだ、と記憶する。
そう。


それはきっと、幾億分かの確率。



けれども、俺は出会ってしまった。


誰が、逃がしてやるか。
俺たちの、希望になるそいつを。

フェンスからとびおりる、するとカツンを靴の音がした。
眼の前には、ヤツを追っていた三人組の姿。
思わず、頬がゆるむ。



そうだな、きっとあの糞デブがここにいたら、こういうんだろ。











「ヒル魔?なんかいいことあったの?」











心のなかで、今はここにいないそいつにむかって。

あぁ、そうだよ。

と、返事をする。




こんな笑い誰にもみせられねぇから。
直ぐに、其れを悪魔めいた笑いにする。


「YA〜HA〜・・・・・・・!!!」




さて、こいつらをどうしてやろう?
俺はいま、最高に気分がいいんだ。





もう、黄昏時も終わってしまった夜空に眼を馳せる。


そこにはもう、俺のような闇など、あるはずもなく。


いまはただ、その星星の輝きでさえまぶしい、と想わずにはいられなかった。










20050509/はらっぱー

またしても、日記用にかいたやつが立派な散文になりましたよ。
ヒル魔はそう簡単にあきらめるヤツじゃないとおもいますけどね。
絶望が胸をよぎってたんじゃぁないかなぁとおもった独白ですよ!!