ポーカー





「オイ、糞チア、いるか」

「はあい」

「ジャリプロより、『優勝記念グッズ製作のお知らせ』だ。企画書、作っとけ」

「好きなの作っていいの?妖一兄」

「条件はその書類に書いてッから、テキトーにやれ」

「了解ッ!」

デビルバッツ関連グッズの企画を一手に引き受けてきた鈴音である。彼女にはあまり自覚が無いようだが、このあたりの企画力と行動力は、蛭魔妖一の高く評価するところである。


「意外と選択肢は無いんだね。トランプにしようかな。妖一兄達のデビルバッツ卒業記念も兼ねてるから・・・」


*******


「ねえ、あとひとり、誰を入れたらいいと思う?」

モン太とセナに問う。

「え?なにこれ?」

「なになに、優勝記念グッズ企画書・・・トランプ作るのか?」

「読んでいい?」

「ふむふむ・・・。



A.小早川セナ  言わずと知れたエース
2.黒木浩二   名前より
3.戸叶庄三   名前より
4.
5.小結大吉   背番号55
6.雪光学    背番号16
7.滝夏彦    背番号37
8.雷門太郎   背番号80
9.栗田良寛   「ク」リタン大爆発
10.十文字一輝 名前(姓)より
J.武蔵厳     一番強そう
Q.姉崎まもり  いや、そりゃ、ねえ・・・
K.蛭魔妖一   迷うこと、ないよね・・・


JOKER.ケルベロス&デビルバット
                          』

「石丸さんが背番号30でしょ」

「佐竹が13、山岡が85、重佐武が54だけどよ・・・」

「う〜ん・・・助っ人の4人、誰を入れても他の人がかわいそうだし・・・スペードが石丸さん、ダイヤが佐竹くん・・・っていうのはわかりにくいよね。やめとこ」

「ここは、鈴音じゃねえか?」

「だよねえ」

「いいのかな?わたしで」

「他校生だけど、いいんじゃないかな」

「う〜〜ん・・・」

「それで行け」

「わ、ヒル魔さん!いつのまに!」

「わかりました!」



******************



「やー!みんな、ジャリプロからグッズ届いたよー!人数分あるから、2年生も集めてきてー!」



「トランプは2種類あるのか・・・ひとりひとつずつ?」

「そう、石丸さんたちが載ってるのは、もう一つ、東京大会3強の方。ハートがデビルバッツ、スペードがホワイトナイツで、ダイヤがガンマンズで、クローバーがその他+助っ人さん達ね」

「ホホ〜ウ、うまくかわしたな」

「たかが高校生の大会で、よく二種類も作ったなぁ」

「いえね、ジャリプロがどうしても桜庭さんを入れたかったみたい」

「こっちのスポーツタオルにはちゃんと助っ人もみんな入ってるから大丈夫だろ、多分」

「手紙が入ってたよ。なになに・・・『デフォルメしやすい顔が多くて助かりました』・・・どういう意味だろ?」

「並べてみようぜ」

「うん」





「・・・こうして並べてみると、やっぱり、女の子二人は目立つなぁ」

「ユニフォームじゃないからね」

「鈴音が、デビルメントバット×3、応援Tシャツ×1。まもり姉ちゃんはジャージ×1、デビルメントバット×1、応援Tシャツ×1、制服×1・・・?元絵は誰が撮ったんだろ?」

いや、そりゃ、誰かさん直属のカメラ班でしょう・・・


「男はみんなユニフォームか?」

「ああ、猿にされてなくて良かったな」

「ほっとけ!」

「スペードのエースの元絵は東京3位決定戦だな」

「なんで?」

「アイシールド外してる」

「あ、ほんとだ」

「ちょっと待って、そのJ・・・」

「・・・ああ!なんでこのダイヤのムサシさんだけ大工の作業服なの!?」





「なんだか、J、Q、K、Aだけ丁寧に描いてあるような気がするぞ?くそ、不公平だ!」

「まあ、トランプのカードってそういうもんだろ」





*******************


「奴らがそろったら、連絡事項あるからミーティングやるぞ」

「はい」

ヒル魔世代は引退しているが、全国制覇してから日が浅いこの時期には、まだ昨年のチームのメンバー全員に聞いておいて欲しい連絡などがある。こういう時ぐらいはヒル魔が主導してやらないと、新キャプテンがくたびれてしまうだろう。キャプテン業に慣れなくて、張り詰めている時期だし。


「・・・。雪光さんと栗田さん、遅いね。ねえ、待ってる間、これ使ってみようか」

「何やるの?」

「ポーカーで!」





・・・・・・・・・・・・



「じゃ、オープン!」

「チェンジ無しかよ!」

「仕方ないよ、11人もいるから、ジョーカー3枚にしても55枚でぴったりだもの」

「ちっ・・・ほらよ、オレのワンペア」

「うわ、最弱じゃねえか」

「いいだろ、大貧民じゃ俺(2)が最強なんだ。そういうトガはどうなんだよ」

「バースト、と見せかけて、実はダイヤのフラッシュだ」

「ちぇー。お?フゴデブは栗田さんのワンペア・・・と思いきやケルベロスのおかげでスリーカードか。また微妙に大吉を浪費しやがって」

「セナはどうだ?」

「ええと、鈴音とモン太が二人ずつと蛭魔さんがひとり」

「やっぱり新品だから、まだちゃんと切れてねえな。揃いすぎだ」

「そういうムサシさんは・・・と、バカが三人かよ」

「なら、俺の勝ちっスね、十文字のスリーカードっスから」

「やー!私の方が上だよ!見て、セナが3人!」

「アハーハー!なら、僕の勝ちだねマイシスター!見たまえ!ミスター雪光と小結君のフルハウス!」

「まて、もっと上がいるぞ。ムサシ先輩と戸叶のツーペアにデビルバットが入ってフルハウスか。これ十文字の?」

「ん?ああ」

「あ、ごめん、フルハウスならこっちも・・・」

「わ!まも姐すごーい!ヒル魔さん3人とムサシさん2人!?」

「・・・・・・あれ、なんだろこの伏せられたカード??」





「すみません、遅くなりました」

「おくれてごめーん」



「おい、テメーら、揃ったからミーティングやるぞ」

「あ、待って、妖一兄のみせて」

「サレンダー」

「え?」

「ドロップだ。俺は降りる」

「え、だって何も賭けてないのに!ああっ!」

リバーシブルのテーブルが回転、カードが飛散。

「モン太!」

「オウヨ!」

「やー!ナイスキャッチ!さあ、妖一兄の手は?」

「・・・・・・」

「・・・どしたの?モン太」

「私にも見せて」

モン太の手からするりと抜け出るカード・・・

(こ、こ、こ、これは・・・)

(まも姐4人とデビルバットで・・・)

(ファイブカードっていうの?これ・・・)

(イカサマ?イカサマなのか?)

(いや、イカサマなら、隠す意味無えだろ。こりゃもう、天命ってやつ・・・)

(なんだ、神がヒル魔に、姉崎を受け取れってか?)

(逆かも。まも姐に対して、妖一兄にもらわれなさいっていうお告げ・・・)





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手役は以下のとおり

A セナ  8844K
2 黒木  223610
3 戸叶  A2458
4 鈴音  AAA89
5 小結  99Jk34
6 雪光 すみません、遅くなりました
7 夏兄  66655
8 モン太 10101059
9 栗田 おくれてごめーん
10十文字 JJ33Jk
J ムサシ 77725
Q まもり  KKKJJ
K ヒル魔 QQQQJk

順位
1 ヒル魔 クイーンのファイブカード
2 まもり キング3枚のフルハウス
3 十文字 ジャック3枚のフルハウス
4 夏兄  6が3枚のフルハウス
5 戸叶 ダイヤのフラッシュ
6 鈴音 エースのスリーカード
7 モン太 10のスリーカード
8 小結  9のスリーカード
9 ムサシ 7のスリーカード
10 セナ 8と4のツーペア
11 黒木 2のワンペア


敗者コメント:チェンジが無いなんて、ポーカーじゃねえ!
・・・ゴメンナサイ。

勝者コメント:イカサマ?ケケケケ、さてな。証拠は無えしな。
・・・してもしなくても、同じこと言いそう。

欄外:オォオイっ!なんでケルベロスまで入ってて俺が入ってねえんだ!
溝六先生、すみません・・・


・・・微妙に手役に人間関係が反映されてるようないないような。



・・・・・・・・・・・・・・


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