野草を食べる

健康のためにも野菜を食べることの大切さが言われています。
ところが、栽培される野菜はご存知のように虫食いひとつないものが多いですから、そのような場合農薬を使っていることは容易に想像できます。
その点、野草はとても安心です。
しかし、普通の野菜に比べ、いわゆるアクが強いものが多く、繊維も固いものが多いようです。
ですから「野菜の代わりに」というのは少し無理かもしれませんが、種類によっては美味しくいただけるものも結構あります。

注意しなければいけないのが有毒植物で、やはり最初は詳しい人に手ほどきを受けながら経験を積んで行くのが望ましいでしょう。
その点、食べられる草を憶える前に有毒な種類をしっかり勉強するのが無難かもしれません。
時々「キク科なら大丈夫」などの声を聞いたりしますが、中にはハンカイソウなど有毒なものもありますし、美味しいものが多いユリ科でもホウチャクソウやスズランなどのように有毒なものがありますから、やはり一つ一つの種について知ることが大切です。

さて野草を何時採ればいいかというと、七草の頃(冬の最中)でも探せばいろいろあるものです。でも、やはり春の新芽が出るころが種類も豊富で最適と言えるでしょう。
少し例を挙げてみますと、七草のセリ・ナズナ・ゴギョウ(ハハコグサ)ハコベ・ホトケノザ(コオニタビラコ)があり、ツリガネニンジン・ヨメナ・アマドコロ・ノカンゾウ・ノビル・コウゾリナ・ヤブレガザ・椿の花など、春の野であれば20種類ぐらい簡単に手に入ります。
お正月のご馳走で少し胃が疲れた頃、フキノトウを頂くことがあります。前年にフキがあったところを憶えておかなくてはなりませんが、正月の頃でも株の中心を探してみると未だふくらんでいないフキノトウが鎮座しているものです。
可愛いのをとってしまうのは申し訳ないような感じもしますが、「少しだけなら」なんてところでしょうか。

食べ方はノカンゾウは「ぬた」セリはおひたしや胡麻和え、ウドはとりたてを生のまま味噌をつけていただくなどいろいろありますが、一番無難なのが天麩羅です。苦味のある野草も天麩羅にするとほとんど気になりません。

やがて花を咲かせ種を実らせるであろう草の命を頂くことで、植物のお陰で自分たち動物が生かしてもらっていることを実感できるような気がします。