逆裁小説 第二話
四月十六日 正午 あばら家前
真「ねえ、どうするの、入るのよそうよ〜〜」
成(さっきまで怒ってたのに、今度は泣きそうだな。)
成「でも、入らないわけには行かないだろうよ。やっぱり入らなきゃ行けないだよ。矢張の顔が立たないだろうしさ。」
真「でもさ、やっぱりここは帰るべきだって、だって、やっぱりさんの顔立たなくていいんじゃないの。」
成「こういうときに恩を売っておくといいことがあるかもしれないだろ。もしかしたら、矢張が『今月の家賃、俺が払っておくよ』って言ってくれるかもしれないだろ。」
真「確かにいい作戦だね。でも、やっぱりさんがお金を持っていたらの話だけどね。」
成「たぶんあいつはお金を持っていても、払わないよ絶対に。」
真「あっ、玄関になんか張り紙があるよ。」
成「なになに、『玄関のドアは壊れています。入れません。昏真 喜太郎(ぐれま きたろう)』って入れないのかよ。」
真「ほら、あたしの言ったとおり帰ったほうが良かったんだよ。」
成(珍しく、弱気だな。でもここで帰るわけにはいかない、かえるのも面倒だから!)
成「まあ、人助けしてみない?真宵ちゃん。」
真「あ、分かった。ドアに体当たりして直すんだね。」
成「そうだよ。じゃ、やろうか。」
成(作戦成功。)
真「せーのーで!!よいしょ!、よいしょ!」
成「もう一回。せーのーで、よい、わああああああ!!」
真「きゃああああああああ!!!」
成「転んだら急にドアが・・・・・」
真「いやあああああああ!」
成「どうしたんだ・・・・わああああああああ!」
確かにそれは男の首吊りだった・・・・・・・・
つづく
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