2002年4月27日(土)
叡電の修学院駅を降りて、まっすぐ東へ行き、大通りを北へ曲がって、音羽川に出たら川沿いに遡ります。目の前に比叡山がどっしりとした姿を見せています。駅から20分ほどで川を渡り、雲母(きらら)坂に取り付きます。京都と比叡山を結ぶこの道は、歴史豊かな道で、今でも修行僧が登るとか。有名な延暦寺の僧兵も幾度となく通った道なのでしょう。
のっけから急な登りですが、ほどなく尾根に出て、坂が緩くなると、水飲対陣跡です。右に降りると水場があります。ここで軍が睨み合ったのでしょうか? 小休止してさらに登れば展望のいい場所があり、京都市内が良く見渡せます。
周囲は自然林で、眩しいばかりの鮮やかな新緑は、心を洗ってくれるようです。山桜やミツバツツジの花も咲いています。カエデも多く、秋の紅葉はきっと素晴らしいと思います。今日は秋に奈良山友会で行う「公開山行」のコースの下見なのですが、この分なら自然の紅葉を満喫できるコースとなるでしょう。
自然林に杉が混じるようになり、高度を上げて周囲の山々が見渡せるようになってきます。やがて左に千種忠顕戦死碑の道標があり、これを登ると小高い丘の上に顕彰碑があります。ここを過ぎると杉林となり、それが再び自然林に変わると、短い急な登りがあって、不意にケーブルの駅に着きます。京都市内の絶好の展望所です。ここも桜と紅葉の多い場所です。トイレや自販機、ベンチもあって休憩にぴったりです。

左:京都市内の展望 右:満開のシャクナゲ
ケーブルの駅から、頭の上をロープウェイが通る広い道を人工スキー場に向かい、スキー場の横を登って、山頂に出来た「ガーデンミュージアム比叡」の前に出ます。比叡山頂遊園が衣替えしたものですが、印象派の絵と美しい花の数々が良くマッチして、大人気のようです。今日は入園しませんが、外からでも満開のシャクナゲが見えて、本当に綺麗です。
観光客で賑わう駐車場を通り過ぎ、目の前のこんもり盛り上がった大比叡に登ります。道標はありませんが上に上に登ればすぐ着きます。電波塔などがあって風情はありませんが、ここに大比叡(848m)の一等三角点があるのです。

左:大比叡の三角点 右:これから行く水井山方面の展望
テレビ塔の前を過ぎて下り、参拝客の多い延暦寺の境内に出ます。休憩所でゆっくり昼食をとり、これから縦走にかかるのですが、延暦寺は東塔、西塔、横川の3つの伽藍群に別れており、根本中堂など有名なお堂はここ、東塔にあります。これから西塔を通って仰木峠に向かう訳です。なお、延暦寺は入山料が必要ですが、境内を東海自然歩道が通っており、自然歩道を通過するだけと言えば無料で通過できます。通過だけなので参拝は出来ません。
西へ戻るように行くとドライブウェイにかかる陸橋があり、東海自然歩道の道標に従ってこれを渡り、西塔へ向かいます。こちらは東塔と違って人が少なく、かえって歴史と荘厳さを感じさせます。浄土院、釈迦堂と通って、右へ縦走路に入ります。なお釈迦堂のトイレで用を足しておくといいでしょう。これから先は大原までトイレはありません。
ドライブウェイとつかず離れずといった感じで縦走路は付けられていますが、音がうるさいという程ではありません。森の中をゆったり登ったり下ったり、まさに森林浴を満喫しながらの快適な尾根歩きです。この付近は珍しい樅の木の純林のようです。ドライブウェイ添いには八重桜や山桜が多く、今は盛りと咲き誇っています。
少し退屈かなと思う頃に玉体杉に着きます。京都側、琵琶湖側とも展望が利く場所で、千日回峰の行者もここではベンチに座って休憩するそうです。ベンチには中央に丸い石の座が作ってあり、行者専用の席だそうです。もちろん私はそれを避けて座りました。

左:玉体杉 右:水井山頂セ?
小さいアップダウンを繰り返し、鞍部で横川に向かう東海自然歩道と別れ、10分ほどの急登をこなすと横高山。北山方面が少し開けています。静かな山頂です。ところでここで見つけた山名板、平成14年4月27日となっていました。今日です!! 付けたばかりだったんですね。玉体杉で団体とすれ違いましたが、あの団体が付けたのでしょうか?
横高山から少し下って再び登れば水井山。標高794mです。展望はほとんどありません。水井山からは急な下りとなり、延々と階段状の道を下ります。このあたり、ところどころ伐採地があって、展望を楽しむことが出来ます。特に、鹿よけのネットが張ってある箇所は展望が素晴らしく、北山の峰々、蓬莱山や比良の山並み、琵琶湖の鏡のような水面を望むことが出来ます。やがて横川から再び東海自然歩道が合流します。

左:蓬莱山方面の展望 右:路傍で見つけたイカリソウ
仰木峠は地味な峠で、展望もありません。北へ大尾山への道を分けています。ここを左に取り、大原へ向かいます。杉林のなだらかな坂は、しだいに沢道となり、途中戸寺への道を左に見送り、「三千院」と書いた標識に従って石ころ道を下ります。やがて突然視野が開け、高台の田畑の中に出ます。野村岐のバス停への道を分け、舗装路を右に行けば急に観光地ムードとなり、三千院の駐車場を過ぎれば左すぐに京都バスのバス停があります。
約6時間あまり、日頃のストレスを忘れ、自然に思う存分浸った一日でした。出会った花は、ミツバツツジ、シャクナゲ、山桜、八重桜、イカリソウ、スミレなどです。
<コースタイム。?
修学院駅8:40−水飲対陣跡9:35−ケーブル駅10:20−ガーデンミュージアム11:00−大比叡三角点11:10−延暦寺11:20(昼食)11:50−釈迦堂13:10−
玉体杉12:50−横高山13:10−水井山13:25−仰木峠14:10−大原バスト?15:00
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