2002年9月29日 |
コース:
大山寺登山口 --- 夏山登山道 --- 六合目避難小屋 --- 弥山 --- 石室 --- 五合目 --- 元谷小屋 --- 大神山神社 --- 大山寺 --- 登山口
右の写真は迫力ある大山北壁
以前から登って見たいと思っていた伯耆大山に行って来ました。仕事や観光で何度か大山の麓までは来て、その勇姿を眺めてはいつかは・・・と思っていたのです。あの迫力のある北壁を見たら、誰だって登って見たくなろうというものです。
今回は奈良交通の「バスハイク」というツアーを利用。これだと奈良県内各地から直接バスに乗れるため、便利なのです。私の場合は高の原駅から乗ります。朝6時半に出て、大山寺の駐車場着が11時15分。登山を始める時間としては遅いのですが、普通なら1泊2日で来るところを節約しているので、仕方ありません。往復で6000円だから、自分の車で来ることを思えば安いしラクチンです。
大山寺橋を渡り、石の階段を登り始めます。道ばたにはツリフネソウが満開です。すぐに夏山登山道に入り、整備された階段を登って行きます。道は完璧なまでに整備されていて、正直なところ山を登ると言うよりは傾斜のきつい森林公園といった感じです。大山は崩壊の激しい山なので、これくらい完全に整備して登山者が登山道以外の所を歩かないようにし、土砂の流出を防ぐ必要があるのでしょう。
道は確実に高度を上げ、休み無く登るのでかなり疲れる道です。樹林の中で風も通らず汗が吹き出します。でも1合ごとに「何合目」という表示があり、さらに標高が100m上がる毎にも表示があるので、励みになります。周囲は実に見事なブナの純林(西日本最大のブナ林)で、ブナの巨木が無数にあり、また若木も育っていて、元気なブナ林です。一部紅葉が始まっている木もあります。本当に素晴らしい、美しいブナ林です。
暑い暑いといいながらも、ブナを愛でながら、このあたりは1合あたり15分で登って行くことが出来ました。

やがて、五合目の上で元谷からの「行者谷道」と合流し、急にブナ林が無くなって、灌木地帯となり、次第に見通しが開けてきます。風も通りさわやかです。ほどなく六合目の避難小屋に到着。ベンチが置かれ、目の前には凄みのある北壁が荒々しい姿を見せ、その上には弥山から剣が峰にかけての雄々しい尾根が連なっています。目を転じれば鋭く三鈷峰がそびえ、さらに遠く日本海・弓が浜のまさに弓のような美しい曲線や、出雲の中の海までも見渡すことが出来ます。素晴らしい展望を楽しみながら、ここで少し遅い昼食です。
贅沢な展望を満喫し、お腹も満足して、再び登りだします。でも傾斜が更にきつくなる上、登山道はかなり混雑の状況。道がほぼこれ1本しか無いのでやむを得ないのですが、ツアー利用者としては時間制限があるので困ります。午後は降りてくる方も多くしばしば渋滞状態になります。八合目まではおかげで40分以上を要しました。道は次第にガレて来ますがやはり整備は良く行き届いていて、危険な個所は全くありません。

八合目からは木道になります。これも完璧に作られています。ここまで来るとほぼ森林限界で、辺り一面は低いダイセンキャラボクの大群落。天然記念物だそうです。展望も良く、雲が晴れると遙かに海が見えて気持ちいいことこの上無しです。そして広大な草原。珍しいシコクフウロの赤い可愛い花を見かけました。大きなアザミや鮮やかな青いトリカブトも見られます。
頂上近くなるとガスが出てきて、ガスの中を頂上小屋の横を通り、弥山に到着。標高1709m(鳥取西部地震で標高が2m低くなったそうです)。最高点は剣が峰(1729m)ですが崩壊が激しく現在は登山禁止になっています。
山頂展望台でしばし休憩。時折ガスが晴れて、弓が浜の定規で引いたような美しい円弧が見えます。まさに絶景、素晴らしい展望です。今、あの荒々しい北壁の上に立っているんだと思うと、感激です。山に感謝、自然に感謝!!

感激を胸にとどめ、木道を下ります。帰りは石室(大正時代に作られた石の避難小屋で、今は中に祠があります)の方を回ってから八合目に出て、往路を下ります。海を眺めながら下るのは気持ちいいのですが、さすがに一気下りの道で膝が疲れます。頂上と登山口の標高差は930mもありますから、侮れません。
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五合目の上の分岐で今度は元谷目指して下ります。この道は素晴らしいブナの純林をたどる道で、お薦めです。往路のブナ林よりさらに原始の香りがし、滅多に見られぬ美しい森です。紅葉の盛りに来れば、どんなに素晴らしいことでしょうか。
やがて広い堰堤の上に出て、右に元谷小屋が見えます。水のない河原を横切り、工事用の林道を右に見ながら石の階段道を降りていきます。再びブナ林ですがほどなく雑木林となり、緩い坂をどんどん下ればやがて杉の巨木が散見されるようになります。神社が近いな・・・と思っていると、突然大神山神社の奥社に出ます。もの凄く大きな、立派な神社です。これで今日の山歩きも終わりました。ここからは参道を下り、大山寺の境内を通り抜ければ門前町に出ます。
時間がなく入浴は諦めてバスに戻ります。出発は11時半、下山は5時10分でした。
憧れの大山は、やはり素晴らしい山でした。念願を果たし、満足感いっぱいでバスに乗り込み、夕焼けに映える大山に別れを告げたのでした。あ、り、が、と、う。。。