漫歩計の山行記録:北摂・大峰山〜武庫川渓谷
   

    2002年11月4日

JR廃線跡と武庫川渓谷
JR廃線跡と武庫川渓谷

コース:
JR・阪急宝塚駅(バス)十万辻 --- 登山口 --- 鉄塔 --- 大峰山 --- 桜の園 --- JR廃線跡(武庫川渓谷) --- JR生瀬駅


 3連休の最終日、冬型気圧配置が続き、行きたかった京都北山は雨か雪。そこで今日は、のんびりと里山歩きを楽しむことにし、北摂の大峰山から、武庫川渓谷JR廃線跡を歩くコースを選びました。大峰山は、奈良の大峰山と名前は同じですが、高さわずか552mの低山、全山自然林の、松茸山として知られた山だそうです。

 JRで宝塚まで行き、波豆行きの阪急田園バスに乗ります。ゴルフ場をいくつか見て、15分ほどで十万辻に到着。
 バス停から舗装路を右に行き、ゴルフ場の入口をかすめて左へ入ります。フェンスの横はゴルフコース。目の前にはこんもりした大峰山が見えます。10分ほどこの舗装路を歩くと、左に道標があり登山口です。

 松の多い自然林を歩きます。ガイドブックの中には「松茸シーズンは入山禁止」と書いた本もありましたが、表示は何もありません。自然林の中を緩い坂が続きます。やがて小さな峠に出て、ここを右に折れ、急坂となりますが、すぐ再び緩やかな林間の道となり、送電線鉄塔の横に出ます。
 鉄塔からは周囲が見渡せ、南には海が見えます。奈良県に住む人間としては、海を見るとなぜかほっとします。ここでしばし休憩。でも寒い。
 鉄塔から緩い尾根を登っていきますが、登りらしい登りのないうちに、大峰山山頂に着いてしまいます。三角点の周囲は広場になっていますが、展望はなく、南側のみ樹間越しに海が見える程度です。風の強い今日は吹きっさらしでは寒いので、風の来ないここで昼食。
 昼食時に、反対側から登ってきた単独行の男性は、袋にキノコ(松茸ではありません)をいっぱい摘んでいました。他人の山でキノコを取りまくるとは、神経を疑いますが、こういう人物が実際には多いのです。

大峰山山頂桜の園の紅葉
大峰山山頂
桜の園の紅葉

 頂上からは結構急な坂を下ります。相変わらず松の多いいかにも松茸の出そうな森が続きます。足が疲れてくる頃に、ベンチのある公園風の場所に出て、ここを左に行きます。やがて真新しい休憩所の建つ「桜の園」に出ます。
 この付近は桜、カエデを始め紅葉する木が多く、鮮やかな赤や黄の紅葉が素晴らしい場所です。ちょうどこの当たりの紅葉が盛りだったようで、日の射す樹間から見る赤と黄の色模様は本当に美しい。
 この桜の園は、昭和40年代頃まで、笹部新太郎という方(水上勉の小説「桜守」の実在のモデル)が桜の研究をした場所で、「亦楽山荘」という小屋(有志が復元したもの)もあります。その小説を読めば、汽車の走る福知山線の線路を歩いて山に入る様子などが描かれていて、このあとの廃線の線路歩きを一層感慨深いものにしてくれます。

 桜の園を出ると、枕木だけが整然と並ぶ廃線跡。桜の園の入口付近は公園のように綺麗に整備されており、以前来たときとは見違えるようになっていました。JRでは一応「立入禁止」にしているはずなのですが、今や立派なハイキングコースです。この日も、塾の先生方に連れられた大勢の子供達が歩いていました。
 ここから左へ、紅葉し始めた美しい武庫川渓谷を眺めながら、16年前に廃線となった線路上を歩きます。線路だからほとんど真っ平らで、散歩気分です。ただしトンネルは照明が無く真っ暗で、長いトンネルだと前後とも真の闇状態になりますから、ヘッドランプか懐中電灯は必携。そのトンネル歩きが実に楽しいのです。また、スリルのある鉄橋もあります。廃線跡は、草むして枕木が全く見えなくなった箇所も多く、いつかは自然に還っていくのでしょう。かつて福知山線の車窓からは美しい渓谷が見えたのですが、今の新線はほとんどトンネルの中を通過するだけになってしまいました。
 なお、桜の園から廃線跡を右に行けば、武田尾温泉・JR武田尾駅に行けます。

 幾つかトンネルをくぐり、鉄橋を渡り、渓谷美と絶壁の景観を楽しみ、最後のトンネルを抜けるとやがて中国縦貫が見え、田園地帯に入ります。ガードをくぐり、信号の横で廃線跡はおしまい。ここを左に出て国道横の歩道を行けば、15分ほどでJR生瀬駅に着きます。

 今日のコースはのんびり歩きには最適。歩き足りない人は、中山寺から出発するなどして、コースを延ばせばいいと思います。


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