漫歩計の山行記録: 奥武蔵・伊豆ヶ岳
2003年2月22日

コース:
西武正丸駅 --- 五輪山 --- 伊豆ヶ岳 --- 古御岳 --- 高畑山 --- 天目指峠 --- 子の権現 --- 西武吾野駅


 2月も終わりに近くなり、花粉のシーズンです。学生時代からの筋金入り(?)の花粉症である漫歩計としては、実に恐ろしいシーズンです。2年前の3月、滋賀県の賤ヶ岳ではさんざんな目に遭い、花粉症の恐ろしさを再確認したのですが、それでもやはり山は行きたい。まだ花粉の飛散量がピークには達していない今こそ行っておかなければ・・・と思ってしまうのです。
 というわけで今回の山は、奥武蔵の人気コース、伊豆ヶ岳から子の権現へ縦走するコースです。高い山ではありませんが急峻な尖峰で、楽なコースではありません。

 西武池袋から1時間あまり電車に乗り、飯能駅を過ぎるとようやく山が迫って来ます。天気は曇ってはいますが薄い雲で雨の降る心配はなさそう。それよりもやはり心配は杉の木。見ると周囲の山は杉林が大半で、しかも赤茶色に染まっていかにも花粉が飛んでいそうな森です。ヤバイ・・・。

 正丸駅で降り、ガードをくぐってのどかな山村の中を登って行きます。車道ですが車はほとんど通りません。20分も歩くと分岐があり、右へ行くと正丸峠。ここで左の山道に入ります。沢沿いの道で大きな岩があちこちにあります。
 やがてもろい斜面の急坂に取り付きます。「泣き坂」と呼ばれるこの坂は急勾配の上に足元がもろくて滑りやすく、しかも雪が残って凍結し、ロープと木の枝を頼りに息を切らして登ります。冬ですが汗がタラタラ。ここを下るのも相当怖いでしょう。
 ようやく尾根に出ますが、ここはまだ主稜線ではありません。しばし休憩して再び登り始めます。雪が少し増え、凍結して危険なので簡易アイゼンを付けました。稜線は雑木林で葉が落ちて展望は良く、次第に視界が開けてきます。辛抱して登り続け、やっと稜線に出れば、そこは五輪山の頂上です。ベンチに座り果物を食べて息を整えます。

五輪山山頂伊豆ヶ岳山頂
五輪山山頂
伊豆ヶ岳山頂

 少し下り、すぐ先の分かれ道は右に行きます。左は「男坂」という鎖場ですが、落石の恐れがあり危険なため通行止めになっています。こういう所を無理に行くのはやめたいものです。右の「女坂」は階段状の巻き道で、良く整備されており、これを登り切ると伊豆ヶ岳の山頂(851m)に到着です。

 山頂は展望が素晴らしく、奥武蔵の果てしなく続く山が一望できます。あれが武甲山、こちらが武川岳?・・・地図とにらめっこしますがこの地域は全く初めてで良く分かりません。振り返ればこちらも延々と続く丘陵が広がっており、このエリアの広さが実感できます。
 山名の「伊豆ヶ岳」は、尖鋒を意味するアイヌ語の「イズ」に由来するとか、山頂から伊豆が見えるからとか、柚の木があったからとか、いろんな説があるそうです。

 一旦下って、再び急な坂を登ります。総じてこの山は急峻です。登りついたピークは古御岳(830m)という名で、立派な休憩所があります。今日のコースは「関東ふれあいの道」として良く整備されていて、道標は要所にあり、ベンチや休憩所もいいポイントに設置されています。
 雪がなくなったのでアイゼンを外し、縦走を続けます。尾根歩きは、緩い坂の快適な箇所も多く、冬枯れで展望もいいので鼻歌が出そうな場所もありますが、アップダウンは多く、かなり体力を要する道です。急な下りを何度か繰り返したあと登り返して高畑山(695m)にて昼食。

奥武蔵の山を一望 高畑山から見る伊豆ヶ岳
奥武蔵の山を一望
高畑山から見る伊豆ヶ岳

 高畑山から、一度天目指峠(480m)まで下り、再び子の権現(640m)まで登りますが、この間は終始アップダウンの連続。7つくらいはピークを越えたでしょうか。関東ふれあいの道では「健脚向き」とあったのが良く分かります。累積の標高差は1000mを超えるかも知れません。
 天目指峠というのは珍しい名前ですが、天目(あまめ)というのはこの地方に多い小型の柿のことだそうです。また、この付近の杉の木は切りだしたあと4−5日かかって川を筏流しで江戸まで運び、江戸城初め屋敷の建材に使われたのだそうです。

 悪いことに、この当たりからそろそろくしゃみが出だして、明らかな花粉症の症状が見え始めました。薬を飲み、目薬も差していますが、そろそろ限界か?

天目指峠 子の権現
天目指峠
子の権現

 ようやく登りついた子の権現は、足腰の神様だそうで、山を楽しむ者としてはお参り必須の神社かも。巨大な本殿は昔の人の信仰の厚さを現すようです。ここには売店や公衆トイレもあります。
 車道を少し下って、道標に従い右の山道に入り、杉林の急坂を下って行きます。ひたすら下るとやがて沢が現れ、林道に出て、ほどなく最奥の集落(青場戸)から舗装路となり、のんびりと下って行きます。次第に人家が多くなり、西武鉄道の電車の音が聞こえるようになります。子の権現から1時間くらいで線路手前の川に突き当たり、ここを右に折れ、集落を通り抜け、再び山裾の地道を通って、吾野駅に向かいます。

 歩き始めは8時40分、吾野駅着は14時20分で、約6時間弱の行程でした。花粉症も何とかひどくならずに済みました。土曜日のせいか人も少なく、静かな縦走を楽しめて満足。アップダウンが多くて歩き応えのあるコースですが、冬は展望も良く、また稜線は雑木林が多くて春の新緑や秋の紅葉の時期もいいでしょう。
 関東は広すぎてなかなか的が絞れませんが、いい山は沢山あるようで、楽しみです。


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