漫歩計の山行記録: 信貴山〜十三峠
2003年6月7日

コース:
近鉄信貴山下駅 --- 信貴山朝護孫子寺 --- 縦走路 --- 高安山 --- 十三峠 --- 水呑園地 --- 大竹バス停(バス)近鉄瓢箪山駅


 単身赴任の東京から週末の金曜日に帰った翌日、朝はゆっくりと寝て、天気がいいのでどこかへ歩きに行こうと思い、信貴山に行くことにしました。手軽で、ひょっとしたらササユリにも会えるかも知れないと思ったからです。午後からにわか雨があるかも知れないという予報でしたが、とりあえず出かけることにしました。

 信貴山下駅から車道を行き、廃止されたケーブル線路跡の遊歩道を登ります。ケーブルの線路跡というのは、傾斜はさほどきつくないのですが、休み無く一定の傾斜で登るので、面白くないし、かなり疲れる道です。
 11時に駅に着いて歩き始め、50分でケーブル山上駅跡のバス停に到着。汗を拭き、休憩です。ケーブル駅の面影そのままのバス停は、がらんとしてどこか寂しげな風情です。

 旅館や土産物店が並ぶ参道を朝護孫子寺へ向かいます。標高400mの山の上なのですが完全に街になっています。
 寺の境内に入り、巨大な張り子の虎(そばで見ると本当にデカイ!)の横を通り、本堂へ。古都奈良でも有数の規模を誇るこのお寺、多くの寄進があるようで、参道の両側にはずらっと「金○○円」と彫られた標石が並んでいます。タイガースファンの寄付もあるのでしょうか?

張り子の虎本堂への参道
張り子の虎
本堂への参道

 本堂は展望が良く、明るい雰囲気です。ちょうど祈祷が行われている最中で、にぎやかな祈祷の声がマイクに乗って寺中に流れています。都会的?な感じ。本堂の売店では阪神タイガース優勝祈念のお札も売られていました。

 本堂を出て、奥の参道をさらに進み、つづら折れの道を頑張って登り切り、最奥のお堂で昼食。ここも展望が良く、休憩には最適です。
 昼食後出発しようとすると、晴れていた空が少し曇りだし、遙か遠くではかすかに雷のような音も。ちょっとやばいな・・・と思いましたが、縦走路を行けば高安山のケーブルも近いし、降り出したらエスケープできると(安易に)考えて、縦走路に入りました。慣れた山なので油断がありました。このあとひどい目に遭うことになります。

 縦走路には、ありました! ササユリのつぼみがあり、一つは咲いていました(ただし鳥に食われたのか花びらは半分消失)。生駒の縦走路でもまだササユリはあることを確認して、少し嬉しくなりました。
 しかし、予想以上のスピードで雨雲が来たようで、あっという間に雷の音が鳴り響くようになり、高安山への登りに入ってしばらくすると、急に暗くなってザーッと激しく降り出しました。雨具とザックカバーを装着し終わる頃には大粒のヒョウがバラバラと猛烈な勢いで降り始め、それを追いかけて滝のような大雨。登山道は川のような激流となり、路肩に登ってしのぎますが、何と言っても至近距離で鳴り響く雷が怖くて怖くて、生きた心地がしません。すぐ近くに何度も落雷があり、ピカッと光ると同時にバシバシッッドドドーンという地響きの音がして、もう本当にダメかと思いました(山で本格的な雷に遭うのは初めてだったのです)。バケツをひっくり返したような大雨と激しいヒョウが交互に降り続け、雷も間断なく鳴り響きます。しまった・・・甘く見て失敗した・・・と反省しました。雷よ、落ちるなら落ちてみろ・・・半ばやけっぱちです。

一応ササユリです水呑園地のお寺
一応ササユリです
水呑園地のお寺

 豪雨とヒョウは30分以上は続きました。雷が少し遠のき、雨がやや弱くなり、道も水流が弱まって何とか歩ける状態になったのは約45分後。雷鳴に冷や冷やしながら、恐る恐る歩き始めます。高安山ケーブル駅への分岐に近づいたころ、ようやく雨は小降りとなり、雷鳴も少し距離があるようになりました。無事で良かった・・・心からそう思いました。
 歩き慣れた縦走路、地図が無くても道を暗記しているような山でも、避難できる施設がたとえ近くにあっても、いざ豪雨や雷となると逃げる暇もなく(そもそも道が歩ける状態ではなくなる)、安易な考えは禁物です。いい経験になりました。

 小雨の縦走路を南へ歩き、十三峠に到着。まだ遠くに雷が聞こえ、薄日は射していますが黒い雲がなお広がっていて、さらに降るかも知れないので、これ以上の縦走は諦め、下山しました。府民の森「水呑(みずのみ)園地」の中を通り、お寺で休憩。汚れた雨具やザックカバーをここで外します。
 このお寺は昔は名水で有名で、今も水がわき出ています。御利益を求めて汲みに来る方も少なくないようですが、「生水は飲まないで下さい」との張り紙があり、水呑という名でありながらもはや清水とは言えないのですね。

 下りきって大竹バス停から帰路につきました。山は低山といえどもあなどってならない・・・肝に銘じた一日でした。


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