漫歩計の山行記録: 和歌山・高野三山
2004年3月7日  (摩仁山・楊柳山・転軸山)

コース:
 ケーブル高野山駅(バス)奥の院バス停 --- 摩仁峠 --- 摩仁山 --- 黒河峠 --- 楊柳山 --- 子継峠 --- 車道分岐 --- 転軸山 --- 奥の院御廟 --- 奥の院参詣道 --- 一の橋バス停(バス)ケーブル高野山駅


 高野山は、空海(弘法大師)が開山した真言密教の霊場で、金剛峰寺を始め多くの塔頭や、歴史上の有名人の墓が多数あることで知られています。今回登った摩仁山・楊柳山・転軸山の3つの山は、高野山の山上にあって、弘法大師が眠る「奥の院御廟」を取り囲むように位置し、セットで高野三山と呼ばれています。標高差が少なく、交通も便利で、冬は手軽に雪山が楽しめる山です。なお、高野山というのは単独の山の名称ではなく、山域一帯を指す名前です。

 南海電車で極楽橋まで行き、ケーブルに乗り継いで高野山駅へ。夕べから降った新雪が積もって、真っ白に化粧した山がとても綺麗です。ケーブル駅からバスに乗って奥の院(終点)まで行きますが、なお雪が激しく降っています。バスを降り、降りしきる雪の中、お参りの人たちに混じって、出発です。雪の中、熱心な信者でしょうか、たくさんの方々が参拝されています。
 奥の院御廟の手前まで来たところで、参詣道と別れ、右へ、「三山参詣路」と書かれた山道に入っていきます。ほどなく雪はやみ、積もったばかりのふわふわにの新雪を踏みしめながら、ゆるやかに登って行きます。真っ白な雪が10cmほど積もり、道にはほとんど足跡もなく、木々の枝には綿のように美しい雪が積もって、まるでクリスマスツリーのようです。気持ちいい事この上なし。3月に入って暖かい日も多く、雪はないものと思っていましたから、幸運でした。雪のおかげで心配していた花粉の飛散も少なく、その面でも幸いです。

摩仁山山頂雪の登山道
摩仁山山頂
雪の登山道

 傾斜がやや急になり、雪の中でも少し暑さを感じ始める頃、摩仁峠に着きます。三山を巡る道は僧達の修行の道でもあるのでしょうか、峠や山頂にはかならずお堂が設けられ、しかも良く手入れされています。
 峠から、モミやトガの原生林の中、階段状になった道を登ります。静かな道です(結局、下山して奥の院御廟に出るまで、途中は誰一人出会いませんでした)。傾斜は急ですが距離は短く、ほどなく摩仁山山頂(1004m)に着きます。展望はありません。ひっそりとお堂の祀られた、目立たない山頂です。奥の院バス停の標高が786mですから、標高差としては218mしかありません。

 下りにかかるので用心のためにアイゼンを付け、黒河峠に向かって下ります。途中展望の良い尾根を通ります。日が射して来ました。下界は晴れていて雪もないように見えます。快適な尾根歩きが続きます。静かな白銀の世界は、まるで深山に迷い込んだような感じさえします。
 峠から再び登りにかかりますが、登りというほどの苦しい坂はなく、二つ目のピーク、楊柳山(1009m)に到着。ここが本日の最高点になります。ここにも祠があります。踏み跡のほとんどない頂上広場で昼食にしました。

楊柳山山頂奥の院参道
楊柳山山頂
奥の院参道

 再び下りにかかり、子継峠まで下り、ここで直角に左に折れて、主陵を離れ、樹林の中をゆったりと下って行きます。このあたり、特に木々に積もった雪が美しく映え、目に鮮やかです。厳しい坂もなく、森と雪を楽しみながら歩きます。
 やがて一度車道に出て、再び転軸山への登りにかかります。

 転軸山(930m)には20分ほどの登りであっけなく着きます。1日に3つもピークに登ると疲れるように見えますが、どれも標高差が少ないのでのんびり歩けます。ここで最後の休憩をして、頂上から左へ、奥の院に向かって下ります。

 下りきって川を渡り、奥の院御廟に着くと、そこは荘厳な雰囲気に包まれた弘法大師の御廟です。ちなみに、弘法大師は入定後の今も、この地において生きておられると信じられているそうです。我々も神妙にお参りを済ませます。
 ここからは奥の院バス停に戻ればすぐですが、折角なので、墓地の間の参詣道をまっすぐ歩いて一の橋に向かいます。途中、織田信長・豊臣秀吉と妻のねね・明智光秀・石田三成・武田信玄・伊達政宗・徳川吉宗・平敦盛など、歴史上の人物の墓がたくさんあります。生前は激しく争った人たちも、亡くなればみんな仏様、仲良く眠っているのですね。

 一の橋バス停に着こうとする頃、急に雪が舞い始め、あっという間に本降りになってきました。バスに乗ったあとさらに降り方が激しくなり、吹雪状態に。歩いている間は全く雪に遭わず、存分に新雪の感覚を楽しませてもらって、下山した途端に吹雪とは、今日はかなりツイていたようです。

 花粉症にもならず、ふわふわの雪の中を静かに歩けた、いい一日でした。

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