漫歩計の山行記録: 額井岳(大和富士)〜戒場山 2004年12月19日 |
紅葉も終わり、山は冬枯れの季節。しかし、葉が落ちて見通しのよくなった山道を、落ち葉を踏みしめながら歩くのは気持ちのいいものです。しばらく忙しくて山ともご無沙汰でしたが、久しぶりに時間を得て、榛原の額井岳(大和富士とも呼ばれる端正な山です)に行ってみました。
天満台東二丁目のバス停から少し戻り、道標に従って交差点を右折して住宅の中を緩く登ります。やがて田畑の広がる田園地帯に出て、のどかな風景を楽しみながら歩きます。ただし、舗装路とはいえ傾斜は次第にきつくなり、冬なのに汗が出ます。タクシーで十八(いそは)神社まで登ってしまえば楽かもしれません。
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十八神社はいかにも古そうな神社で、お社の形式も古色蒼然とした形です。高台の神社からは南側の眺めが良く、一息つくのにぴったり。近くの大宇陀には「ひんがしの野にかぎろいの立つ見えて・・・」という歌で有名な「かぎろいの丘」がありますが、幾重にも重なる山並みが霞でぼんやり目に映る姿は、一幅の絵になる情景です。
神社の石段前から山に取り付き、杉林の中を登ります。やがて松の木が多くなり、雑木林も現れるようになります。しばらくジグザグに登る道で、頑張りどころ。でも長く続くことはなく、一汗かく頃に稜線に出て、分岐に着きます。左へ下る分岐には「都祁村」という表示がありますが、香酔峠へ出るものと思われます。
分岐からは松の多い林をさらに登ります。岩場が現れ、ロープを張った箇所もあります。雪が凍りついたら少し怖いかも。しかし暖冬の今年は雪どころか、ぽかぽか陽気で春のような気持ちよさ。ひょっとしてマツタケがどこかに残っているかも・・・などと冗談を言っているうちに、額井岳(813m)の頂上に着きました。
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頂上は小広い台地状になっており、休憩所や展望台もあります。三角点は休憩所の横に隠れています。南側の展望が素晴らしく、大台や大峰の山が一望できます。額井岳は目立たない山ですが、いい山ですね。
頂上で昼食のあと、東の戒場山へ向かいます。「○○富士」という別名のある山は、頂上近くが円錐形で急なことが多いのですが、額井岳も同じ。ロープの張られた急坂がしばらく続きます。この付近は雑木林で気持ちのいい森林浴が出来ます。
下りきって、稜線沿いにコブを幾つか乗り越えながら歩きます。途中無線反射板のある広場があります。しばらく歩いて単調さを感じる頃に、再び急な登りに転じ、やがて戒場山(738m)の山頂です。うっかりすると見過ごしそうな山頂で、樹林に囲まれているため展望も全くありません。三角点があるのでそれと気づく程度。
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頂上からは樹林の中の急坂を下り、ほどなく戒長寺に着きます。横には神社もあり、朴の木の巨木のあるお社はこれまた古風なスタイル。また、戒長寺の山門横には有名なイチョウ(葉に種がつく珍しいお葉付きイチョウ)の古木があり、天然記念物になっています。12月の今はイチョウの葉もすっかり散っていました。ここも南面の眺めが良く、眼下に広がる農村ののどかな姿を見ていると心が落ち着く感じがします。
戒長寺からは東海自然歩道を歩き、万葉集の歌人・山部赤人の墓を経て、朝通った十八神社のすぐ下まで行きます。ここには朝は気がつかなかった小さなお堂があり、中には「子安地蔵」という石仏が祭られていました。子供のすこやかな成長を願う人々がよだれかけをたくさん奉納しています。どうか願いがかなってみんな元気に成長しますように・・・。
朝10時に駅に着いて、バス停に戻ったのは3時半。ほどよい疲れの心地よい山歩きでした。