漫歩計の山行記録: 京都・山科〜大文字山
2005年2月13日
コース:
 JR山科駅 --- 毘沙門堂 --- 後山階陵分岐 --- 稜線 --- 三井寺分岐 --- 大文字山 --- 大文字火床 --- 霊鑑寺 --- 哲学の道 --- 南禅寺 --- 地下鉄蹴上駅

 今年は記録的な杉花粉の飛散が見込まれるとのことで、筋金入りの花粉症である(症歴30年!)私としては戦々恐々。特に京都の山は杉が多くて恐ろしいのですが、2月に入って寒い日が続き、今のところ飛散量も少ないようなので、杉林の比較的少ない大文字山に行くことにしました。火床からの展望が素晴らしい山です。

 JR山科駅で降りて、南口から細い地下道を通って北側へ抜けます。右へ折れてすぐに北(左)に転じ、まっすぐ毘沙門堂を目指します。

気持ちのいい尾根道
気持ちのいい尾根道
 豪壮な家の建ち並ぶ住宅街を通り、やがて琵琶湖疎水にかかる橋を渡ります。この疎水沿いの道は桜の名所で、春は素晴らしい並木道となります。

 道が突き当たるところにあるのが毘沙門堂。ここも桜の名所です。大文字山にはお堂に入らず左に曲がるのですが、階段を登ってお参りしていくのもいいでしょう。落ち着いた、いいお寺です。寺に入った場合は、お堂の左に回り込んでから、坂を左に下って寺の前に戻ります。

 山科聖天への道標に従い、沢沿いの道を行きます。右に聖天を見て少し行くと萱葺きの建物(予約制のそば屋)があり、すぐに分岐があります。これが後山階陵の分岐で、これを右に取って山道に入ります。なお、ここを直進すると南禅寺へ行くことが出来ます。

 ヒノキや杉の植林の中、沢沿いの坂を登り続けます。傾斜はありますが歩きやすい道です。花粉はまだ大丈夫のようで一安心。比較的手入れの行き届いた林で、下枝が刈られ、雄花がついたままの枝もたくさん刈り取られています。私にとってはとても有難いことです。

大文字山山頂
大文字山山頂

 沢の流れが次第に細くなり、水はますます澄んできて、稜線の近いことを教えてくれます。静かな冬の山は、時折り鳥の鳴き声が聞こえるのみ。駅からごくごく近いところなのに、まるで山深くに来たような気分に浸れる、いい道です。

 やがて沢が消え、稜線に出て、松の木の多い雑木林となり、気持ちのいい尾根道を歩くようになります。起伏もあまりない、快適なコースです。冬で葉の落ちた今は京都市内の展望も樹間から望めます。

 如意ヶ岳・三井寺への分岐を過ぎて、左へさらに尾根をたどれば、大文字山の山頂に到着です。京都市内・山科方面の展望が開けます。標高466mの三等三角点があります。小広い山頂は昼食に最適で、コンロを囲んで昼食をとっている方がいっぱい。我々はコンロは持ってきませんでしたが、ポットのお湯でカップラーメンを作り、熱いお茶を入れて体を温めました。

 山頂からは西へ急坂を下り、尾根をたどって火床を目指します。火床の標高は300m余りなので、150mほどの標高差を下ることになります。展望はありませんが相変わらず気持ちのいい雑木林で、15分ほど歩くと大文字火床の最上部に着きます。

大文字火床からの展望
大文字火床からの展望

 火床はまさに京都の展望台です。目の前には白く雪化粧した愛宕山、その手前には京都市街が広がり、距離が近いだけに手に取るように街並みが見えます。京都駅、京都御所、鴨川、下鴨神社、宝ヶ池、吉田山、真如堂・・・とひとつひとつ名所を見定めることも出来ます。右には雪をかぶった北山の山々も見えます。8月の五山送り火はあまりにも有名ですが、この大文字火床からは他の送り火の火床(「舟形」や「左大文字」ほか)も見ることが出来ます。何度来ても、この火床からの展望は実に素晴らしいものです。

 火床からは、普通右へ下って銀閣寺に出ますが、今日はコースを変えて左側へ下ります。火床から樹林に入り、しばらくして出会う分岐を左へ。あまり人の歩かない道のようで、落ち葉が降り積もっていますが、道はしっかりしています。実はこの道は、学生時代に登ったことのある道なのですが、そのときは途中で親子連れのイノシシに出くわし、一目散に逃げ帰った覚えがあります。

 やがて人家が左に見え隠れし、車道に出て、さらに下れば霊鑑寺。すぐに疎水(朝渡った琵琶湖疎水の下流です)を渡ります。明治初期にこの疎水掘削の大事業を成し遂げた先人の功績が偲ばれます。
 疎水を渡ればそこは有名な哲学の道で、京都でも一、二を争う桜の名所。ゆったり流れる疎水を見ながら若王子に出て、さらに南へ下って南禅寺。湯豆腐の店には行列が出来ていました。南禅寺からは門前を南へ通り抜けて、疎水のインクラインの下をトンネルでくぐり、地下鉄蹴上駅に出る道が風情のあるいい道です。

 市街地からすぐに登れる簡単な山ですが、展望の素晴らしさは言うことなし。銀閣寺から登れば時間も短く、観光の合間にも登れるでしょう。大文字山は、私の大好きな山のひとつです。


漫歩計の山行記録リストへ

漫歩計のホームページへ