漫歩計の山行記録:鈴鹿・那須ヶ原山
2006年10月9日

コース:
 登山口駐車場 --- 参詣橋 --- 黒部滝 --- 伐採地 --- 那須ヶ原山山頂(標高800m) --- 三ツ頭山(774m) --- 唐木山(730m) --- 坂下峠 --- 登山口

 那須は那須でも、2週間前に行った那須岳(栃木県)ではなく、三重県と滋賀県の県境、鈴鹿の最南部にある那須ヶ原山。鈴鹿の中でも目立たず、交通が不便なこともあってマイナーな山です。しかし、標高はない(800m)ものの面白い山で、以前、那須ヶ原山からお隣の油日岳に縦走したことがありますが、アルプスを縦走するよりも体力がいりそうな厳しい尾根でした。
 今日は大原ダム方面から車で参詣橋の登山口まで入り、那須ヶ原山から坂下峠へ縦走するコースです。

伐採地から琵琶湖方面の展望那須ヶ原山山頂
峰の茶屋跡からの展望
伐採地から琵琶湖方面の展望
那須ヶ原山山頂

 白馬岳や奥穂高岳などで多数の死者を出した荒れ模様の連休3日目。昨日までの強風と荒れた天気が嘘のような見事な秋晴れです。
 車で国道163号/25号線から、忍者のふるさと・甲賀を経て、大原ダムの表示に従い細い林道に入って行きます。参詣橋と呼ばれる小さな橋を過ぎると右に7−8台駐車出来る広場があります。

 車を止め、少し戻って参詣橋を渡り、10分弱も登ると車道が途切れ、階段状の山道となります。参詣橋と言う名前からも分かるように、この道は「表参道」と呼ばれ、頂上にある神社への参道となっているのです。
 道は良く整備されてはいますが傾斜はきつく、ぐんぐん登って行きます。やがて左に落差10mくらいの美しい滝が現れます。これが黒部滝で、最初の小休止に最適です。

 滝からさらに登ると、鹿よけのネットがあり、これをくぐると見晴らしの良い伐採地に出ます。相変わらず傾斜はきついものの、この伐採地上部からの眺めは素晴らしく、すぐ目の前に鈴鹿北部の山々と湖南平野、琵琶湖、さらに比良山地まで鳥瞰することが出来ます。本日のコース中最も展望の良い場所です。
 伐採地からはほどなく稜線に出て、裏参道に合すればすぐに那須ヶ原山の頂上です。

頂上にある祠伊勢湾方面の展望
頂上にある祠
伊勢湾方面の展望

 頂上には避難小屋があり、その上部にベンチと立派な祠があります。これが那須ヶ原神社で、閂を外してお参りすることが出来ます。中には登山者が書き入れる雑記帳なども置いてありました。
 山頂からの展望は、先刻の伐採地には劣りますが、琵琶湖方面の展望を楽しむことが出来ます。ここでゆっくりと昼食を摂ります。空は真っ青、秋らしい薄い白い雲がたなびいて本当に心が晴れ渡るような眺めです。山頂では小学生・その父と祖母と言う3人組と一緒でした。

 山頂から、神社の祠の裏に回って縦走路に入ります。この山域は地形が険しく、坂下峠まで非常にアップダウンの多い縦走路が続きます。標高が低いからと言って甘く見るとひどい目に遭いますから注意が必要です。
 少し下って小さなコブを幾つか乗り越え、登りなおすと三ツ頭山。ピークが3つあるのでこの名があるようですが、歩いているとどれが最も高いピークなのか良く分かりません。とにかく、数えるのが面倒なほど多くの小ピークを越えていくのです。
 縦走路は自然林の多い樹林の中ですが、時折り三重県側の展望が大きく開け、アップダウンで疲れる体を癒してくれます。今日は快晴で、幾重にも重なる鈴鹿山脈の向こうには伊勢湾が銀色に光り、さらにその彼方の陸地(知多半島でしょうか)までも見えます。

坂下峠付近から見る尾根
坂下峠付近から見る尾根

 やがて唐木山と書かれたピークを二つ過ぎ(どちらが本当なのでしょうか?)、尾根が崩壊した地点に出ます。ここは直進不可能で、「巻き道」の表示に従って右に一度下って登りなおしますが、この「巻き道」も崩れかかっていて注意が必要です。付近は大きな岩が林立する険悪な山容で、崩壊が激しく、風化の凄まじさを見せています。

 難所を越えて、六甲のロックガーデンを思わせる見晴らしの良い花崗岩の荒地に出たあと、下って再び(ではなく、いったい何十回目か!)登りなおし、最後に厳しい一気下りをこなし、ようやく坂下峠に到着です。相当に疲れる道です。
 峠には林道が通っているのですが、激しい崩壊で荒れに荒れており、もはや林道の呈を成していません。ここを横切ってまっすぐ尾根を行けば、ナイフエッジで知られる高畑山を経て鈴鹿峠に至ります。今日の登山口・参詣橋には左へ峠を越えて下ります。

 コンクリートの堰堤が見事に破壊されるなど風化が激しく、落石の散らばる谷を下ります。やがて舗装路となり、川沿いに1時間弱の下りで、駐車場のある参詣橋に戻ります。
 那須ヶ原山は、厳しい尾根歩きを強いられますが、その分アルペン気分が味わえ、展望にも恵まれた面白い山です。


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