漫歩計の山行記録:吉野:青根ヶ峰
2007年4月29日

コース:
 近鉄吉野駅(バス)中千本 --- 水分神社 --- 金峯神社 --- 西行庵 --- 青根ヶ峰 --- 金峰神社 --- 水分神社 --- 蔵王堂 --- 参道 --- 七曲り --- 近鉄吉野駅

 吉野山と言えば全国有数の桜の名所で、観光地と言うイメージがありますが、実は大峰奥駆道の入り口であり、奥の千本あたりまで行けば十分自然の中に浸ることが出来ます。
 桜はほぼ終わりの時期ですが、その分静かな山歩きが出来ると期待して、吉野の主峰・青根ヶ峰に行って見ました。

 近鉄電車で吉野駅まで行き、土産物店の並ぶ前を過ぎて、ロープウェイの右から登ろうとしましたが、ちょうど中の千本行きの臨時バスが発車するところ。普通は歩いて登りますが、今日は早く帰りたい事情があるため、臨時バスを利用して中の千本まで直行することにしました。ロープウェイ(日本で初めて営業運転されたロープウェイだそうです)を使う方法もありますが、この方がさらに時間の節約になります。吉野駅から青根ヶ峰までを徒歩で往復すると、約15km以上あるので、最低6時間くらいはかかるのです。

ニリンソウ上千本からの展望
ニリンソウ
上千本からの展望

 中の千本からさらに乗り継いで奥へ向かうバスもありますが、さすがにそれでは歩く意味がありません。ここからは尾根をたどる道を歩きます。
 下の千本や蔵王堂あたりは一年を通じて観光客が多く、旅館や土産物店が軒を並べていますが、中の千本から上は歩く人はまばらで、静かです。桜の最盛期ならばこの付近も花見客で賑わったことでしょうが、今はひっそり。民家の庭に咲く石楠花やツツジの花を楽しみながら、林の中に入り、緩く登っていきます。路傍には意外にも花が多く、中には珍しいニリンソウの群落などもあってうれしくなります。桜も少し残っていました。

 4月というのに暑いくらいの好天のもと、汗をかきながら登れば、上の千本の桜並木を過ぎ、やがて水分神社。石段を上がり、立派な門をくぐった境内は広くはないものの、歴史を感じさせるいい雰囲気の神社です。ここにも石楠花があでやかな花をつけていました。

 再び緩い坂を登り続けます。吉野は長い長い尾根道をたどる道で、まさに奥駆道の始まり。大峰を越え、遥か遠く、熊野本宮まで続く修行の道です。今までにいったい何人の修行者がこの道を歩いたのでしょうか?

水分神社金峯神社
水分神社
金峯神社

 しばらく歩くと左に高城山というピークがあり、展望台もあります。桜を背景にした蔵王堂の眺めがいいところ。金剛葛城や、高見山の特徴あるピークなど、なかなかの展望が楽しめます。
 しばし休憩のあと、いったん下って再び登れば、金峯神社の前に出ます。水分神社よりさらに静かで、歴史の重みを感じさせます。源義経の歩く姿が目に見えるようです。
 石段の手前には立派な休憩所があります。

 ここから右へ、山道をたどります。ようやく山歩きらしくなり、静かな林の中の道をたどります。やがて分岐があり、青根ヶ峰は左へ行くのですが、その前に右をとって西行庵に立ち寄ります。西行庵まではかなりアップダウンのある道ですが、手すりも取り付けられていて誰でも歩けるようになっています。

 西行庵は小広い公園のようになっていて、昼食に最適。ベンチや休憩所もあります。西行が住んでいた当時はまさに山奥そのものだったでしょう。もともとは武士だったという西行、ここで何を思索していたのでしょうか?

西行庵青根ヶ峰
西行庵
青根ヶ峰

 西行庵からはバックして、右側の小道を行き、少し急な坂を登り、尾根の奥駆道まで出て、さらに右へ行くと、女人結界(今は女性立ち入りの制限は山上ヶ岳のみで、この付近は問題なし)の石標のあるところに青根ヶ峰への道標があります。ここを左へ登ればすぐに頂上(標高858m)です。展望はありませんが、静かな、山深さを感じられるいいピークです。

 帰りは奥駆道をたどって金峯神社へ戻り、午前中に歩いた道を戻ります。中の千本のバス停からもそのまま歩き、蔵王堂に参拝し、土産物屋を冷やかしながらぶらぶら歩きます。ロープウェイの駅を過ぎてしばらく行くと、右に階段があるので車道を外れてこれをたどり、七曲りと呼ばれるつづら折れの道を下って、近鉄吉野駅に戻ります。

 久々の吉野の山は、桜の終わったあとということで、とても静かな山歩きとなりました。


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