第1回
一番大切なもの
ここでは、ラグビーのプレイヤーとして絶対に必要であると信じるものについて述べていきます。なお、今回もそうなのですが、全て私の考えです。プレイヤーのスタイルによって、プレイヤーの環境によって、プレイヤーの能力に照らして、とても様々な考え方があって、どの選手にも当てはまるといったわけではありません。出来る限りいろんなタイプの考察を経験と知恵を振り絞って考察していくつもりですが、そこにも偏見は必ず存在します。よって、一つの考えに固執することのないよう、そして私の意見を批判することのないよう(ここが一番重要 笑)よろしくお願い致します。
さて、前置きはこの程度にしておいて、本題に入ることに致しましょう。私がスポーツの推薦で高等学校に入学する時の面接でも論題になった話題ですが、「スポーツをするにあたって一番必要なものは一体何か?」ということについてお話させていただきます。
私個人の考えとしましては、ずばり、気持ちです。心意気です。いわゆる「根性論」と呼ばれるものです。他のスポーツならばそうとも言い切りはしませんが、ラグビーにおいては必要不可欠であると信じて疑いません。相手チームに恐れ慄いた状態で最上のプレーはできますか?痛いことを嫌がって消極的な気持ちになったプレイヤーがナイスタックルを見せてくれますか?私の答えはNOです。一般的に「痛い、厳しいスポーツ」と認知されているラグビーに必要なことは、何があっても負けたくない、相手なんかバツバツにイワしたる、などという強靭で挫けない強い精神力でしょう。特に小学生レベルでは、成長期真っ只中と言うこともあり、その体格差が非常に顕著に出ています。その差を補うのは、大きく強い相手にも立ち向かう、気持ちであるわけなのです。
と、ここまで精神力の重要性について語ってきましたが、気の強いプレイヤーはこれを最初から持ち合わせています。しかし、気の弱い、または気の優しいプレイヤーは相手を痛めつけることに少なからず抵抗心を持っているものです。これは私自身が小学生5年生あたりまで持ち合わせていた感情を参考にしていますから、机上の空論ではないことだけは自信を持って言えます。それをどうやって克服すればいいのか。その克服方法について語っていきたいと思います。
人間には自己顕示欲というものがあります。これは、「褒められたい、認められたい」という欲望を指すのですが、この部分をくすぐってみると、気の弱いプレイヤーなどでも意外なほど成長するというのが私の持論です。どんなプレイヤーにも他人よりも優れた部分が存在します。足が速い、体が大きい、声が大きい、動きが鋭い、判断力が優れている、力が強い、ボールの扱いが丁寧である、根性がある、練習好きである、負けん気が強い、真面目である、など、これらは全てプレイヤーの長所です。これを褒めるだけで、プレイヤーに自信と言う能力が備わります。ただ、褒めるだけではやはり先がないので、直せるところは具体的な指摘をするのが一番いいでしょう。割合的には、5回褒めたなら、5回指摘しろ、ってな感じです。この割合が統計的には一番効果的のようです。逆の場合もそうです。5回けなしたなら、5回は褒めるよう心がけています。自信をなくしてしまうとプレイヤーは弱くなってしまうようです。普段は短所は「短所」と捉えずに「特徴」と捉えさせるよう心がけています。要するに、自分自身の短所を認識させつつ、ネガティブな思考に持って行かせないことを意識していると言うことです。この「特徴」を、目立たなくさせるために言うのが「長所」になるということです。
さて、中学生レベルになると、自信を持つだけではどうにもならない相手が出現し始めます。「絶対に勝つ」という根性だけでは立ち向かえなくなってきます。そこで、「どうしたら勝てるか」という気持ちの持ち方に変えるようにしていきます。すなわち、自分で考え、自分でゲームプランを立てる、といった方法を採用すると言うことです。高校レベルに限らず、レベルが高ければ小学生でも採用すべきプランです。教えることは簡単ですが、言われたことを実施するだけなら大きな成長はないと思っています。もちろん、だからといって「教えない」というわけではないのですが・・・。ひとつのことを教えるのに時間をかけ、どうしてもわからないならヒントを提示する、といった程度のことをするのがベストであると信じます。しかしながら、これはあくまでも「絶対に負けたくない」という強い気持ちを持つに至った生徒を対象とするもので、そこまでハイレベルであると完全に認識できるまで、私は教え子に今後とも「根性論」を諭していくつもりです。そして、それが一番成長に必要であると信じています。
最後になりましたが、これはあくまでも精神的な話であって、実際のところは技術を教えることもあれば作戦をたてることもしょっちゅうです。横からうるさく口出しすることもいつものことです。でもそれは現状の週1回という練習の少なさから来る(私が教鞭を持つラグビースクールは練習時間が週1回という小学生チームゆえの)焦りのようなもので、これは我がスクールの全てのコーチが感じているもののようです。ああ、毎日練習指導できる環境が欲しい!!こんな仕事の依頼、あればいいのになぁ・・・(笑)
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