問7

 相棒のケントの情報に間違いはなかった。

忍び込んだメヒュム氏の屋敷には、大きな金庫があった。

フィリップの腕に間違いはない。

頑丈なカギも、フィリップの腕にかかればあっという間だった。

金庫の中には札束や宝石がどっさりとあった。

さっそく……と思った瞬間、フィリップの頭に拳銃が突きつけられた。
「泥棒くん、そこまでだ」
 金庫の中に気を取られ、後ろから人が近づいていることに気付かなかったのは不覚だった。
「ジョージ、丁重に縛ってあげなさい」
「はい、旦那様」
 タキシードの男が、フィリップを縛り上げる。
「やいやい、明かりぐらい付けたらどうなんだ。電気代なんかへでもないだろう」
 せめてもの抵抗とばかり、大声を上げるフィリップだった。
「だんなさま、電話がつながりません」
「へ、電話線を切るぐらい、当然だ」
「仕方ない、ジョージ。私がここを見ているから、外まで走って警官を呼んできてくれないか」
「はい、かしこまりました」
 ジョージは屋敷を出ていったが、すぐに警官を連れて戻ってきた。
「ご主人様、ちょうどパトロール中のお巡りさんがおりましたので、連れて参りました」
「お、こいつは手配中のフィリップじゃないか。大物ですよ。ご主人さん、お手柄でしたね。明日、書の方から感謝状が出ると思いますよ。ほら、さっさと歩け。それでは、失礼します」
 縛られたままのフィリップを連れ、警官は屋敷を出ていった。

 ところが翌日、警察署の元にメヒュム氏と執事が現れた。
「た、た、大変だ。泥棒が入られた。金庫の中の金や宝石がごっそり取られた。わしゃ、破産じゃ」

 一方、隣町ではハンバーガーを食べながらのんびりと歩くフィリップとケントがいた。

 果たして、この不思議な話の真実は?