めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会
岩 手 県

内容一覧更新津付ダムとは?私たちの活動資料掲示板連絡先Home

早春の大股川にて観察
【日時】 2005年2月23日14時ごろ
【場所】 岩手県住田町 気仙川支流の大股川
【天気】 快晴、積雪あり、気温4度、水温2度
【特記】  水中では、ヤマメが淵状になった河床に群れをなしていること、また例年、
      確認されているサクラマスの産卵床は、秋以降に特に大きな出水がなかっ
      たにもかかわらず、簡単な目視では確認することができなかった。が、より
      厳密に観察していく中で、一ヶ所だけ産卵床だろうと推測される場所があっ
      た。また稚魚は目視では確認することができなかった。
       地上では、ネコヤナギが芽を出し始め、ヤマメの好物である虫が飛び交い、
      その虫が降り積もった雪の上を歩いている様子が確認された。
【考察】  観察場所付近でサクラマスの複数の産卵床が確認できなかったのは、通
      常の大股川では例のない事態といえるだろう。可能性の高い原因としては、
      2003年11月、大股川で最大の砂防ダムである中井堰堤(落差11m)が引き
      起こした汚泥流失が考えられる。その年の大股川一帯は川底が土砂に覆わ
      れ、サクラマスの産卵床では卵が死滅している状況が当会、また県の依頼で
      調査をおこなった北里大学水産学部の調査からも明らかになっている。このと
      き2003年の卵から孵化し、いったん海へ下ったヒカリ(降海型ヤマメ)がサク
      ラマスとなって遡上してきた時期がその生態からは、2005年の産卵床を設け
      るサイクルになっている。卵段階で激減したヤマメが、サクラマスとなりその
      遡上時では個体数が減少していることは、容易に推測される。
       また、サクラマスの稚魚が確認できなかった理由としては、観察場所上下
      流30mといった範囲には、産卵床がひとつしか存在していない状況から、稚
      魚が少ないと推測される。あるいは、当日の水温が2度ということで、稚魚の
      行動が活性化する水温である5度よりも低いため、その行動は活発化してい
      なかった理由も考えられる。これは、水温が5度より低い場合、孵化したあと
      の稚魚は物陰に隠れている習性から、目視できる場所では泳いでいなかった
      可能性もある。観察場所付近の淵に沈殿物として落ち葉が堆積している様子
      が観察されたが、あるいはその下に隠れていたのかもしれない。
       あまり大きな出水のない2〜3月の稚魚の生態からは、その移動距離はあま
      り大きくはないこと、そして落ち葉の下に隠れる習性があることは、気仙川漁
      協組合員から指摘されている。
       この日の観察から重要な点は、観察場所付近で例年には確認できる複数
      の産卵床の存在が確認できない状況であったことがあげられる

                                  2006年2月21日加筆・訂正

      
           写真 岩手県住田町大股川 2005年2月23日14時

内容一覧更新津付ダムとは?私たちの活動資料掲示板連絡先Home