めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会
岩 手 県

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2007年の気仙川と広田湾の食材について
今年も本格的な冬が近づいてきました。
気仙川、そして広田湾といった地元に思いを
よせる人たちで、それぞれ自慢の逸品をもちより、
ただの一度しかない2007年の「恵み」を
楽しみ、そして語り合いました。
気仙川上流から海の人まで、また各地より
本当に「ごちそうさ・・・」、いえっ、
「ありがとうございました!」

※写真にあります各種の魚類等は、乱獲とならぬよう注意
しながら、すべて合法的な漁等により捕獲・採取しております。
ヤマメ

5月下旬に気仙川の荒瀬で釣った、まだ骨が軟く腹太で脂の
こってりのった旨い釣師一押しのヤマメです。塩をたっぷり付け、
これまた釣師こだわりの自作囲炉裏に生出木炭(楢丸、割りの
込み)をつかって、遠火の強火でふっくら焼きました。
本来ならば此処にこだわりのアユも有るのですけれど、今年は
いろんな事情がありまして、来年は味見していただくことができる
かと思います。
カキの酒蒸し

地元品種を日本酒で蒸したもの。
あつあつの殻をサッとこじ開けて、
手でつまんで次から次へと食べる。
なにもせずとも貝に入っている広田湾
の海水で適度に調味されている。
殻長は6〜7cmで、殻が深く丸い。
通常出荷するカキに付着していたもの。
1年未満で旺盛な成長をとげた。
全国各地でこうした1年ものが成長できる
海は非常に限られた場所となった。
貝に残った汁もまた濃厚。
カワハギの刺身(肝醤油付)

活きの良さは身が反り返っていて写真でも分かりますね。
身は淡白でシコシコして歯ごたえが良く、肝醤油を浸けることで
舌と歯に強く訴えて美味この上なく、酒がはかどります。
塩焼きとか寄せ鍋の具も良いです。
もう少なくなりましたが、まだ定置網に掛かっているようで、
長部漁港の土曜市に5匹300円で出ていました。
ネウ

仲間から前日に差し入れのあった、今が旬の50cm程あった
2匹のネウ(アイナメ)。この時期はアイナメ類独特の匂いも
無く身が締まり、これくらいの大きさになると、一晩寝かせて
おいた方が旨味も増し一段と美味しくなる。
この地方では人寄りのときによくネウの吸い物が出るが、
その場合は醤油仕立てにしたそのほうがネウの旨味を
良く引き出せる。
豆腐の田楽

ヤマメの隣の囲炉裏では豆腐田楽が焼けています。豆腐は硬く
なければ火にかけると柔らかくなり、ずり落ちるから硬い住田の
岩豆腐(頭をぶつけると死なないでコブができる程度?)が一番
いい。俺の知る限り近隣には匹敵する硬さものはない。この豆腐
を近火の強火で素焼きにして、味噌+砂糖少々をすり鉢であたり
滑らかにし山椒の芽を入れれば木の芽田楽になるが、この季節
山椒がないので、ただの田楽になった。豆腐串には気仙の乾竹
を薄平たく削り、節は削らないで置くと万が一豆腐がずり落ちても
そこで止まり灰が付かない。
宮守産ワサビ

丁度よく宮守の新鮮で甘く辛いワサビが届き、気仙沼で
買って来てあった鮫皮のオロシで下ろし薬味とするが
やはり本ワサビは旨い。これだけで一品に値する。
アワビ

12年もの、か? 殻が厚く、光沢がすごい。
下の写真と同じ条件で撮影したものだが、
このアワビは実際に黄色がかった色だった。
通常の生息場所とはちがって、大きな岩礁の
上部に生息していたものであり、コンブ類では
ないがアワビが好む海藻の繁茂する場所のもの。
コンブが沈下した場所のアワビとは、まったく
ちがった味で、数年にひとつ遭遇するかどうか。
アワビとトシル

この日とれたアワビのトシルは、
色艶がよく、味も今年の味である
さっぱりとした傾向だが、こうした
色艶の濃緑色のものは、確実に
いい味がする。
こうした味は、海の様子に連動した
もので、海を見ていればどんな味に
なっているのかが、わかる。
各地で、川のダムにより海のコンブ
などが付かなくなったという報告が
多数ある。
これがどれだけの意味をなすのか、
「今年の味」のアワビがまた語ってくれる。
アワビの煮物

地元で食べる方法のひとつで、つくだ煮風にしたもの。
本来は塩でしめてから、みりん、醤油等で煮付けにするが、
これは生のものからすぐに煮付けたためにやわらかく仕上がっ
ている。年配の方でも安心して食べられるアワビの調理方法。
好みはあるけれども、ナマコなども加熱することでやわらかくなり、
同様に年配者向きの調理とすることもある。
マダコ

この日にとれたもので冷凍保存をしていないもの。
生きているところへちょっと良い塩をまぶし、20分
ほど、もみ続けてから煮上げた。
切った断面が滑らかであり、歯ごたえがある。
写真では、なにげない「タコ刺」だが、この味を
知っていて、しかもこの味を食べたいなら、やはり
場所、鮮度、塩の選択、煮加減などが重要だ。
意外にもタコは、アワビや新鮮な魚の内臓などの
いわゆるおいしいものにも目がない。
イカの刺身肝醤油付

この食材は、長部漁港名物の土曜市で、この日の朝に水揚げ
されたばかりの大ぶりのイカ6杯800円。
夏イカと違い、身も厚く歯ごたえがあり、肝は肥えて脂が乗り、
今が一番美味いです。
                 切り込み(イカの塩辛白造り)

今時期のイカは冬至スルメと言われ、身も厚く肝も肥えていて
美味この上ないです。
作り方
@新鮮なイカの足と内臓をはずし、耳を引き、外皮を剥ぎます。
   ここまでは刃物を使わずにさばき、かるく水洗いして開き、
   内側の薄皮を剥ぎます。
Aよく清掃し水を切り、塩を打ちます。
B耳の部分も両皮をむいて同じようにし容器に入れ、
冷蔵庫で一昼夜寝かせる。そうすることにより塩が
なじみ、ある程度の臭みと水分が抜け、美味くなる。
C肝の処理 足から肝を壊さないようにはずし、
本体と同じように調理する。
D 一昼夜寝かせた後、水気をふき取り、本体は食べ
やすいくらいに引き、肝は中身だけを掻き出し混ぜて、
塩梅を見て出来上がり。
   その時からすぐに食べられます。
   ここには出ていませんがイカ墨を入れた黒造りもうまいです。
ウニの味噌煮

5〜8月にかけてが漁の時期であるカゼ(ウニ)。
出荷するのは、色や味が良いものだけであり、いわば「等外」的な
ものは全量自家消費になる。それを各家庭では工夫して調理をす
ることになるのだが、一般的には味噌でさっと煮るところが多いよ
うだ。
写真のものは、岩手産大豆の味噌だけで煮たものであり、他の調
味料、特にも化学調味料はいっさい使っていないのだが、ふわっと
したおいしさはやはりカゼだけの味。特にエサとなる海藻のなかでも
コンブ類にこだわった場所でとったカゼだから、なおさらだ。
きっとこのあたりからの出稼ぎの人は、こうした味をひさびさに口に
したら、ポロリと涙がこぼれるかもしれない。
こうした味が変わることはあってはならないのだ。
煮しめ

人寄りのときに必ず作る料理で煮しめです。
材料  大根、人参、昆布、さつま揚げ、竹輪、しみ豆腐、
こんにゃく、乾し椎茸、焼き豆腐、筍、卵、等いろいろ
入りますが、冠婚葬祭その催しによっても具材が
変わります(おでんの地方版)。
カボチャッケア

南瓜粥(かぼちゃかゆ)です。材料は、自宅でとれた南瓜とささぎ豆、
地元産小豆、もち米、もち粟、砂糖少々、塩少々。
作り方
材料は出来上がったものを10とすると南瓜5に小豆とささぎ豆は
煮あがったものをたして4.7、もち米ともち粟で0.3、砂糖と塩は好
きなぐらい。
@ もち米ともち粟を研いで水に浸す。
A 小豆とささぎ豆を軟く成るまで煮る。
B Aの合い間に、南瓜を1センチ位の適当な大きさに切り、煮る。
C AとBが出来たら合わせる。このときに材料よりも2割程度の
   水増しが無ければならない。
D Cを煮立たせ@を入れるが、絶対に@が煮えるまでかき混ぜて
   はならない。かき混ぜると焦げる。15分位で煮えるから煮えたの
   を確かめて塩砂糖で味を取り、このとき初めてかき混ぜて火を
   止める。
アドバイス
  「まずは失敗してみてください。」

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