めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会
岩 手 県

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岩手県知事と大規模事業評価専門委員会へ要請(全文掲載)
 2008年2月20日、大船渡地方振興局で知事や委員会への要請の進達
をお願いしました。
 今回の要請では、次の3点をとりあげ、事業の見直しと中止を求めました。
@昨年11月の県庁での申し入れで確認された、津付ダムの最大被害想
 定地に対する治水効果は、11cmの水位低下しかない。
Aまた、先月、県の「津付ダムだより」の説明は、国で定めた河川整備と
 は異なり、正確な説明がなされていない。
B一例として最大被害想定箇所の堤防と堰の改善で、全被害の8割が
 解消するという提案。


提出した文書等
 ・振興局土木部長さんに進達の要請。
 ・県知事さんへの要請
 ・委員会への要請
 ・添付資料 県発行「津付ダムだより第5号」
 ・添付資料 当会発行「めぐみ新聞第5号」
 ・(資料提供)津付ダムの治水能力が記載された県資料の紹介
 ・(資料提供)2007年11月2日におこなった県への申し入れの要旨

                                                         2008年2月20日
大船渡地方振興局
土木部長  ●●●●●●● 様

                                     めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会
                                                 世話人代表  吉 田 正 洋

      津付ダム建設事業の見直し及び中止を求める要請書の提出について

 岩手県知事と大規模事業評価専門委員会に対し、「津付ダム建設事業の見直し及び中止を求める要請書」を進達するよう要請いたします。

2008年2月20

岩手県知事

達 増 拓 也 様

めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会

世話人代表  吉 田 正 洋

津付ダム建設事業の見直し及び中止を求める要請書

津付ダム建設事業の見直し及び中止について、次のとおり要請いたします。貴職の誠意ある対応をお願いいたします。

1)津付ダムの治水効果は著しく小さな対策であり見直すべき。

気仙川流域の治水対策について、津付ダムにたよる県計画では、「ダムができた場合、(最大でも)256年確率程度の流下能力」と治水能力不足が明らかになっていた。
 さらに、昨年11月2日におこなった県庁での申し入れでは、最大の被害想定地で津付ダムによる治水効果は最大で11cmの水位低下であることが確認された。
 同様に県資料によれば、想定最大の洪水時に全流域被害想定額に対し、津付ダムの治水効果はわずかに7%の被害額低減というものである。

2)県が進める「流域の利害関係の調整・住民への理解」は、完全に説明不足。

大規模事業評価専門委員会(以下、委員会)からの付帯意見にもあるようには、県は事業について正確な説明をおこなうことが求められている。
 
しかし、上記1の重要な情報や資料は、多数の住民や委員会にさえ知らされておらず、津付ダムの正確な治水能力は理解されていない。
 
また、同様に国が求める二段階の河川整備方法についても明確な説明がなされていない。
 この2点について、昨年
11月の申し入れの際に、こちら側から次のように指摘をした。
「2段階にした国の河川行政は、住民にも委員会にも説明すべき。財政状況や国の施策から、現実には
1/70に整備できないから、当面2030年の規模で実際に事業化する1/30の整備計画を正確に説明する必要がある。兵庫などでは整備計画の妥当性を評価。
 県試算では、1/30の場合、ダム+河川改修164億円、河川改修単独94億円。70億円もちがう。無駄使いは許されない。しかも、30年に1回の洪水にも対応できないダム。」
 この指摘にもかかわらず、県が今年1月に配布した「津付ダムだより」では、実際におこなう工事である30分の1の整備計画についてふれられていない。残念ながら、国で定めた河川整備について、こうした正確ではない説明が今まで何度も繰り返されてきた。

3)下流の堰と堤防のあり方で、全被害想定の8割が解消。

全被害の8割が起こる原因は、潮止め堰と呼ばれる施設のすぐ上で堤防が破れるため。
 しかし、ダムがあってもなくても破れる堤防や台風の増水で水位が大幅に上がる堰は改修しないという県計画である。

以上、津付ダム建設事業をめぐる重大な間題に対して、以下の3点について要請をする。

要請事項

1 気仙川流域の治水対策について、津付ダム建設事業の見直し及び中止をすること。
2 津付ダムの治水効果や国で定める二段階の河川整備、特に河川整備計画を住民や大規模事業評価専門委員会へ正確に説明すること。
3 全想定被害の8割をしめる気仙川流域の下流地点では破堤が想定されている堤防の両岸を強化、また下流で流れを阻害する取水堰について改修等の検討をすること。

※添付資料あり
 ・県発行「津付ダムだより5号」
 ・当会発行「めぐみ新聞 第5号」


2008年2月20

岩手県大規模事業評価専門委員会

専門委員長  木 村 伸 男 様

めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会

世話人代表  吉 田 正 洋

津付ダム建設事業の見直し及び中止を求める要請書

昨年は委員会への要請をしたところ、「引き続き附帯意見に基づいた当専門委員会の役割を果たしていきたい」という回答をいただき、感謝申し上げます。さて、その後、明らかになった点などについて、再度、津付ダム建設事業の見直し及び中止を次のとおり要請いたします。来年度の審議の際にご検討をお願いいたします。

1)津付ダムの治水効果は著しく小さな対策であり見直すべき。

 気仙川流域の治水対策について、津付ダムにたよる県計画では、「ダムができた場合、(最大でも)256年確率程度の流下能力」と治水能力不足が明らかになっていた。
 さらに、昨年11月2日におこなった県庁での申し入れでは、最大の被害想定地で津付ダムによる治水効果は最大で11cmの水位低下であることが確認された。
 同様に県資料によれば、想定最大の洪水時に全流域被害想定額に対し、津付ダムの治水効果はわずかに7%の被害額低減というものである。

2)県が進める「流域の利害関係の調整・住民への理解」は、完全に説明不足。

 大規模事業評価専門委員会(以下、委員会)からの付帯意見にもあるようには、県は事業について正確な説明をおこなうことが求められている。
 しかし、上記1の重要な情報や資料は、多数の住民や委員会にさえ知らされておらず、津付ダムの正確な治水能力は理解されていない。
 また、同様に国が求める二段階の河川整備方法についても明確な説明がなされていない。
 この2点について、昨年11月の申し入れの際に、こちら側から次のように指摘をした。
 「2段階にした国の河川行政は、住民にも委員会にも説明すべき。財政状況や国の施策から、現実には1/70に整備できないから、当面2030年の規模で実際に事業化する1/30の整備計画を正確に説明する必要がある。兵庫などでは整備計画の妥当性を評価。
 県試算では、1/30の場合、ダム+河川改修164億円、河川改修単独94億円。70億円もちがう。無駄使いは許されない。しかも、30年に1回の洪水にも対応できないダム。」
 この指摘にもかかわらず、県が今年1月に配布した「津付ダムだより」では、実際におこなう工事である30分の1の整備計画についてふれられていない。残念ながら、国で定めた河川整備について、こうした正確ではない説明が今まで何度も繰り返されてきた。

3)下流の堰と堤防のあり方で、全被害想定の8割が解消。

 全被害の8割が起こる原因は、潮止め堰と呼ばれる施設のすぐ上で堤防が破れるため。
 しかし、ダムがあってもなくても破れる堤防や台風の増水で水位が大幅に上がる堰は改修しないという県計画である。

以上、津付ダム建設事業をめぐる重大な間題に対して、以下の3点について要請をする。

要請事項

1 気仙川流域の治水対策について、津付ダム建設事業の見直し及び中止をすること。
2 来年度の委員会では、津付ダムの治水効果や国で定める二段階の河川整備、特に河川整備計画について、県からの資料提供とその審議をすること。
3 全想定被害の8割をしめる気仙川流域の下流地点では破堤が想定されている堤防の両岸を強化、また下流で流れを阻害する取水堰について改修等の検討をすること。

※添付資料あり
 ・県発行「津付ダムだより5号」
 ・当会発行「めぐみ新聞 第5号」
 ・(資料提供)津付ダムの治水能力が記載された県資料の紹介
 ・(資料提供)200711月2日におこなった県への申し入れの要旨


(資料提供)津付ダムの治水能力が記載された県資料の紹介

・津付ダム建設事務所ホームページ www.pref.iwate.jp/~hp4580
  治水対策後の効果 気仙川河道計画オルソ平面図確率規模1/70

・気仙川水系治水計画検討業務委託報告書〈添付資料2〉1/70年確率
  被害集計一覧表(ダムあり)・(ダムなし)


(資料提供)200711月2日におこなった県への申し入れの要旨

被害想定の8割を占める下流の治水対策について
現実に危険な場所への県単独事業を検討開始。
しかし、その付近の治水計画上の最も危険な場所に対策なし。
2箇所の破堤により、30分の1では800億円、70分の1では1300億円の被害想定。
この最も危険な箇所へのダムによる効果はわずか11cmの水位低下。
そこでは今年の台風9号によって、川に設置してある堰で1〜1.5mも水位上昇。
堰の占有者である高田市との協議の必要性を認め、堰について県は具体的な検討を約束。
また会では、30分の1以下の洪水規模で破堤する堤防の強化を求めた。

付帯意見である「住民の理解をえる」ことについて
この2年間、説明会は未開催。ホームページとチラシだけでは一方的。努力不足は明白。
説明会の内容も、本来は@整備計画やA洪水はどうだったのか、丁寧に説明する必要がある。
@ 整備計画について
県では、「県としてはやっぱり気仙川を70分の1にするんだ」とし、国の2段階の河川整備についてこれまで通り詳しく説明しない姿勢を表明。
2段階にした新しい国の河川行政について、住民にも評価委員会にも説明すべき。
財政状況や国の施策から、現実的には70年分の1に整備できないから、当面2030年の規模で整備するという方針について、実際に事業化する30分の1の整備計画を正確に説明する必要がある。
兵庫などでは整備計画の妥当性を評価。

県試算では、整備計画である30分の1の場合、ダム+河川改修で164億円、河川改修単独は94億円。70億円もちがいがある。無駄使いは許されない。
しかも、ダムをつくったとしても30年に1回の洪水にも対応できないダムである。
A 今年の台風9号による洪水について
台風9号の洪水では、ダム建設予定地の大股川に想定最大70分の1にせまる流量を観測したが、大股川が流れ込む気仙川本川にはほとんど影響を与えなかった。これは、津付ダムの必要性を問われる重大な事実であることを指摘。また逆に、本川に多量の降雨があっても津付ダムは小さな支流に建設されるため、治水に無関係となることも指摘。評価委員会参与の石川先生も県職員も、津付ダムは8%程度しか洪水の軽減能力はないことを認めている。台風9号によって、治水効果がほとんどないダムであることが事実で示されることになった。
県では、今後、今年の台風9号による洪水について説明をすることを認める。

付帯意見に関連し、説明会に参加した住民の様子はどうだったか
県からは、下流ではダム賛成の意見はなく、中流や上流で必要だという意見がかなり多かったとの説明。しかし、説明会ではそもそも計画への賛否を問わないものであった。また、ダム必要論を主張する人には明らかに計画内容を誤解している人が多数いたことが明白で、議事録でも明らか。そもそも県の住民への対応は不十分だった。

環境影響評価書に記載されるサクラマスの生息について
会から県に対し、この何年にもわたり、津付ダムの建設予定地である大股川にはサクラマスが遡上し、活発に産卵行動をおこなっていることを報告。研究者やマスコミも注目。
しかし、県では環境影響評価書の中でこの事実を歪曲する記載をおこなっており、この申し入れの時点でも、「環境影響評価の結果は終了していますので、今の時点では県としてはその考え方を変えるつもりはないだろうとそんなふうに思っています」との回答。
また、大股川に設置されている県の構造物は、魚類の遡上・下降を妨げており、ここですでにダメになっているからという理由で、それを盾に、ダムによる魚類の遡上・下降への悪影響はないとする見解は誤りとの指摘もなされた。これは水産資源保護法から規定されているという根拠も合わせて示された。

「うまくいっている」穴あきダムは、実は問題山積
穴あきダムの実例として、「うまくいっている」とされる県内のダムは、実は莫大な量のヘドロが堆積し、県の計画のようには運用されていないことを写真で示した。シミュレーション自体に誤りがあるのではないかという指摘も。
実例のダムは、県で説明する「洪水体積の減少は致命的であり、あってはならない」という状態に置かれており、住民にも委員会にも「うまくいっている」といった説明は事実とは異なることが示された。県:「(津付ダムにも多量のヘドロが堆積するか)わかりませんから、やってみないと。」
県:「津付ダムの解析の結果をもう一度確認しながら、機会をみて説明をしていきたい。」


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