殺し屋「スガタ」第6回


前回のあらすじ


ある秋の日に訪れた、文天堂元社長の「丘内博」に
PONYの社長「オタラギ」の暗殺依頼を受けた僕は
オタラギ社長を、出会い系サイトで引っかけて人気のない場所に呼びだし
依頼主の会社の某有名アクションゲームのBGMを流して
初代シリーズで使われた、もっともスタンダートな攻撃法で、
オタラギ社長を頭蓋骨陥没で暗殺する事に成功したむんに。


第六話「餃子屋の女将」


さて、第1話で書かれていたかと思うが、
スガタは餃子屋の上の2階を事務所兼自宅として使っている。
その為か下の餃子屋との付き合いもあり
一階の餃子屋のおばちゃんが、スガタと井戸端会議をしに来たり
スガタが、餃子屋で食事を済ますことも多いのである。

そんなある日、その餃子屋の女将がスガタの元を訪れた。
「スガタちゃん! 聞いとくれよ。
 家のとうちゃんったら、あたしに対してクドクドクド…」
餃子屋のおばちゃんは、事務所のドアを開けるなり
いきなりでかい声で話しかけながら、スガタに駆け寄った。

「お…おばちゃん、取りあえず落ち着くむんに。」
スガタは、客人用のソファーにおばちゃんを座らせ
おばちゃんの好きなほうじ茶を沸かして、湯飲みに注いでから手渡す。
「有り難うよ、スガタちゃん。」
おばちゃんは、ほうじ茶をすすり始めた。

「一体何があったむんにか?」
スガタは、おばちゃんが駆け込んできた理由を聞き始めた。

「話すと長くなるからね… 今からトイレ行っておいた方が良いかもよ?」
「いや、おばちゃんの話はいつも長いむんにから大丈夫むんに。」
「じゃ言うよ、家の父ちゃんったら…」

こうしておばちゃんの話が始まって、数時間経った…。

「じゃあ頼むよ、スガタちゃん。
 本当に今週中にやってくれるんだろうね?」
話し終わったおばちゃんがスガタに念を押していた。
「大丈夫。 僕はいちど「うん」と言ったら、必ず実行する人間むにから。」
スガタは、口元を密かに笑わせた。
「本当に頼むよ、スガタちゃんの1ヶ月分の飲食費を只にするんだからね。」
そう言うと、おばちゃんは帰っていった。

「さて… 早速取りかかるむんに。」
スガタは、TVをつけながら、おばちゃんの依頼の実行準備を始めた。

そして数日後、スガタはおばちゃんの依頼を成し遂げ、
結果を報告するために、おばちゃんを事務所の方に呼び寄せた。

「おばちゃん、出来たむんによ。」
スガタは、一枚のCDディスクをおばちゃんに手渡した。
「あらあら、たった3日足らずで出来ちゃうなんて、やっぱスガタちゃんは凄いねえ。」
おばちゃんは、スガタからCDを受け取ると、右手のポケットから手作りと思われるカードを取り出した。
「ハイ、これ約束のタダ券。
 よし… これで家の父ちゃんを黙らせてやるよ。
 スガタちゃんも一緒においでよ。」
おばちゃんは、立ち上がるとスガタの手を引っ張った。
「おばちゃん… 僕の意見や返事も聞かずに半ば強引的に連れて行くつもりむにか?」
おばちゃんは、スガタの言葉を聞いていないのか、特に気にすることなく引きずっていった。

「あんた! 今日こそアンタのくどくど言ってるアレを止めて貰うよ。」
おばちゃんは、自分の店に入るなり、お店にある備え付けのカラオケセットにCDを入れた。
CDを再生されたカラオケセットから音楽が流れてきた。

チャッラタッタラ…

「こ…これは!」
餃子屋のオヤジが曲に反応を示し始めた。
「アンタ! ほら歌ってみなよ!」
おばちゃんは、マイクをオヤジに手渡した。
「おうっ! オマエもちゃんと歌えよ。」
オヤジとおばちゃんはマイクを手に握り、スガタの作成したCDのメロディに合わせて歌い始めた。

餃子屋の女将&餃子屋のオヤジ(ずっと待ってたあのゲーム)
女将(ハンマーみたぁ〜いなぁ〜 アナタ)
オヤジ(竜巻みたいさ〜 オマエ)
女将&オヤジ(バクレツ・しそうな) 
女将(貴方の)
オヤジ(お前の)
女将&オヤジ(マイハァァァァ〜トォォォ〜)
女将&オヤジ(サクサク炸裂・アクショォォ〜ンゥゥ〜)
女将&オヤジ(ねっ?)

2人の歌とメロディ〜が終わると店中から拍手がわきおこった。

「スガタちゃん、本当に有り難うね。
 この歌を流してるCMが掛かってから、
 父ちゃんがずーっと、あたしとこの歌を歌いたい歌いたいって五月蝿くてさ。」
「いや〜スガタちゃん、オレからも礼を言うよ。 本当に有り難うな。」
2人はスガタに感謝の言葉を言うと、とっても幸せそうに微笑んだ。

「…まあそこまで喜んでくれるとやりがいもあるむんに。
 今度は映像付きソフトでも作って持ってくるむんによ、そっちの方はタダでも良いむんにから。」
(作者注:実際の世界では↑のような行為は著作権に触れるので実行なさらないようにお願いいたします。)

「本当かい? ああ…また今後の楽しみが増えたぜ。」
「その前に、腹ごしらえむんに。 餃子定食一丁。」
「あいよっ!」
2人の威勢のいい返事が店内に響いた。

スガタは、無事餃子屋の夫婦の願いを叶えた!
今度は誰の力になり、誰を暗殺するのか!!
待て!!次回!!!


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