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「………ねぇ、僕飽きてきちゃった。他の部屋に行こう」
少年が待合室を走り出て行ってしまったので、俺と加山は絵本をソファに置き、その後を追う。廊下を突き当たるとそこに扉があり、少年はその中へと俺たちを招いた。
「………ここは」
中は広く、2面の白い壁には大きな窓がある。がらんとしていたが簡素な寝台が置いてあり、この部屋の用途が想像できた。
「診察室だよ。ねぇ、お医者さんごっこしよう」
少年はどこから取り出したのか、首から聴診器を下げている。加山の手を引っ張ると、少々強引に加山を寝台に寝かせた。
「はい、お腹と胸出して」
加山は少し困ったような顔をしていたが、聴診器を手にした少年に気圧されるように、着ていた上着をぺろりとめくった。白くてやわらかそうな腹と、小さな乳首のついた薄い胸があらわになり、俺は少しどきりとする。
「ピンセット。早く」
どうやら俺は看護婦役のようだ。
「痛いのはここ?」
少年が、俺から受け取ったピンセットで加山の乳首をつまんだ。やわらかい肌への鋭い刺激に、加山の身体がびくりとはねる。
「や、やだ……やめろ、よっ」
俺は加山の足首をつかむ。言うほど暴れているわけではなかったのでそれは容易だったが、方々をつままれては身悶える加山に、俺は心臓の鼓動が速くなるのを感じた。
「うーん、原因がわかりませんねぇ。悪いのは、こっちかな?」
少年の手が加山のズボンにかかったので、俺は驚いて手を離してしまった。まさか加山の下半身まで、その冷たいピンセットで検分しようというつもりだろうか。
「それじゃ、包帯巻きます。看護婦さん、包帯持ってきて」
先ほどの戸棚の別の引き出しから、すぐに包帯は見つかった。 |