12.ルキート

「なんだよ。失敗って。アマラ族って一体なんなんだ?」
「まぁ、お前は関わらない方がいい。身のためだ。」
「身のため?」
「そうだ。 これからに帰してやるから待っていろ。それからその腕は不用意に出さないことだな。また勘違いされてリデリアの奴らに捕まるぞ。」

ウォメはそう言って一度脱いだマントをもう一度着た。

「なんだよそれ!!あんたが教えてやるから着いてこいって言ったんじゃないか!!」
「おいおいウォメさんよ。あんたそんなこと言ったのか。」
「…言った。だがそれはお前がアマラ族だと思ったからだ。悪いがそれはなかったことにしてくれ。」

ウォメがあっさりそう言いのけたのでプールはもっと怒った。
一体、何が、どうなっているんだ。プールはそれが知りたくてしょうがなかった。
そして一つの言葉を思い出した。

「…。へーへーぇ。おっさんそんなこと言っていいの。」
「?」
「あんた"これは仕事じゃない"って俺に言ったよな。それは俺がアマラ族だった場合だろう?あんたはアマラ族とかゆうのがあのリデリアとかゆうやつらの手に渡るのが恐かったんだよな。それは個人的な心情だから、仕事じゃないって言ったんだろう?でも俺はアマラ族じゃない。とゆうことはあんたが俺をリデリアから助けた行為は仕事になるわけだよな。民間人を悪いやつらから救った訳だからさ。なーのーにー いいのか?仕事中は人を殺さないきまりって言ってたよね。あんた見張りの男達を4人も殺し…ムグ!

プールがつらつらと自分の意見を述べているとウォメはプールの口を急いでふさいだ。
ウォメはしまったと言わんばかりに、ばつが悪そうな顔をしていた。

(なぁ。俺本当に知りたいんだ!仕事中に人殺したなんて言わないからお願いだから教えてくれよ!)

プールはトライン達に聞こえないように小さな声でウォメに言った。

「…知りたいとゆうのはお前、俺達の仲間に入るとゆうことか?」

ウォメはプールの口をふだいでいた手を放し重々しく尋ねた。

「ああそうだよ。できればそうしたい。俺は探している人がいるんだ。不思議な力をもったあんたらと一緒にいれば何か見つかるかもしれない。」
「お前はなんにも分かっていない。」

ウォメはため息をし呆れたように下にうつむいた。
おっさんが教えてくれないからなんにも分からないんじゃないか!プールはそう思った。

「お前の言う通り俺達は力を授かっている。だがこの力は代償が高くつく。色々なことを犠牲にする。お前も俺達といれば自然とこの力を身につけざるを得なくなるだろう。お前は、この力の本当の恐ろしさを知らない。」
「いいんだ代償なんて!」
「もしも力を身につければ二度と、二度と日の当たる大地に足を踏み入れることはできないぞ!それでもいいのか!」
「構わない!俺は、俺は!あいつを探さなきゃいけないんだ!ルキート!ルキートを!」

部屋の中は一気に静まり返った。
ただ聞こえるのはシグマの調整していた機械のエンジン音とプールの荒れた息の音だけだった。

「…わかった。」
「!」

静寂を破ったのはウォメの声だった。

「お前がそこまで言うんならしょうがない。だが俺は知らんぞ。」
「いいのか!?入れてくれるのか!?教えてくれるのか!?」
「あそこまでいわれてはもう無理だ。だが責任はとらん。お前の意志だ。」
「ありがとうおっさん!!ありがとう!!」

プールはもう嬉しくて仕方がなかった。
部屋中をスキップで飛び回りたいぐらいだったがやめておいた。

「いいのか〜?ウォメさんよ。どうなっても知らんぜ?」
あーあ、という感じの笑みを浮かべながら言うシグマの言葉に、ウォメはため息で返事をした。


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