27.幻覚

よーっし!エネルギー満タン!カディラ上昇準備オッケイ!
「おーーっ!来たか来たか来たかァ!よっしゃァ一丁いくかトライン!!」
おぅおぅいくぞ!パワー全開!!
『ドーーン!!かまぼこ!』

メカのことになると興奮するトラインとシグマの二人は、ハイテンションになっていて、もはや仲に入れるのは同じく万年ハイテンションのリオウぐらいだった。というかもう既に仲に入って支離滅裂な言葉を発していた。

よーし上がるぞ上がるぞ!みんなつかまれーーっ!

ガガガガガガガガガ・・・・・!ドン!

大きな爆発音と共にコックピットのメーターが一気に上がり、カディラ全体が大きく揺れた。そしてものすごい重力が皆の体にかかった。

『いて!いて!いてーよこれ!』
重力だよ、しょうがないよリオウ、我慢だ!
『ジューリョク!?』

プールは重力に耐えて床にへばりつきながら、窓から見える空に目をやった。空が、雲が、どんどん下へ落ちていく。ものすごい速さで。
下へ。下へ。下へ・・・。



"・・・ル・・"

"・・・ール!"

"プール!"


なんだ・・・?誰かが俺の名前を呼んでる。
その声はどこかで聞いたことがある。頭の奥から響いてくる。




一瞬だった。

頭の中に響く声が最大になり、見えたのは、勢いよく動く風と、手を伸ばす人。
幻覚だろうか。あの声は・・・あの声は確かに
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「・・・ルキート・・?」

弟の、声だった。


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