| 33.今のプール |
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「いきなりだがプール、今現在お前の戦闘能力がどれほどのものなのかを確かめる。」 「へ。」 ウォメのその言葉の通りあまりにもいきなりでプールはマヌケな声を出してしまった。 「はいはいはい俺の出番だねー。」 腕のストレッチをしながら、楽しむようにケタンがやって来た。 そして二人は別室の何もない部屋へと移動して、ケタンがプールと間合いをとった。 「おいケタンちょっと待て何やるんだ?」 「だからさっき言ったじゃねーかよほんとにアホチンだなお前は!」 「うっ。悪かったな!」 「仲間になった以上リデリアとの戦闘は避けられない。足手まといになられちゃこっちが困るからね。お前の今の力を確かめて、場合によっちゃあそのまま特訓だ。」 「とっ、特訓!?」 「ちなみに武器はなしだぞ。体術のみ!よっしゃいくぞ!」 ダン! ケタンは足に力を込めて移動し一瞬でプールの脇に立った。 「げ!」 プールはケタンの速さに驚きながらも、向かってきた拳を腕で受け止めた。そしてその腕を掴んで力いっぱいケタンの体を回した。ケタンは見切っていたかのように受け身をとって、床に手をついて側転しながら立ち直った。 「ほらほら休んでる暇はねえぞプール!」 ケタンは素早く体勢を立て直すと同時に姿勢を低くして回し蹴りをした。プールはその蹴りをまともに受け体が崩れたが、すぐ起き上がった。 ケタンの動きは人間業とは思えないほど素早く、体がついていかないどころか目で追うのもギリギリであった。 二人が戦っている部屋はモニターで、コックピットのある第一機関室に映し出されていた。 「おいシグマちょっと見てみろよ!ケタンとプールが戦ってんぞ!」 「おーどれどれ。ああさっきウォメが言ってたやつか。ワハハ!プール押されっぱなしだな!」 「なんだよ逃げ回ってるだけじゃなんにもなんねーぞおいこら!」 「うっ;」 プールはケタンの攻撃を致命的に受けないようにすることしかできなかった。 速すぎるのだ。ケタンの動きが。 |