40.リデリアだって

「リデリアへと戻ったカエルは、溜まり場の位置を記憶した機械を調べられる。溜まり場の位置がわかるとリデリアはそこへ向かい、原力を回収する。これで向こうの仕事のひとつのサイクルが終わりというわけだ。」
「じゃあもしカエルを全て駆除し損ねても、原力を回収しに来たリデリアの奴を倒せばいいのか。二度機会があるわけだな?」
「それは甘い考えだぞプール。」

ウォメはプールに視線を戻し鋭い口調で言った。
プールの目はまた丸くなった。

「やつらは、俺達がで活動できないようないつなんどきでも回収しに行くことができる。溜まり場の位置が知られれば終わりだ。現に俺達は全てカエルを駆除しきれていない。リデリアは確実に原力を蓄積している。」

プールは思った。"下で活動できない"とは何か?そういえば以前、まだプールがカディラに来たばかりの頃、ウォメが怒鳴った時こう言っていた。

"もしも力を身につければ二度と日の当たる大地に足を踏み入れることはできない"

「・・・代償?」

プールが呟いたその言葉にウォメが反応し、目をこちらへと向けた。
しばらく沈黙が続き、ウォメはどうするべきか悩んだろうが、そのまま話を続けた。

「カエルを駆除するときはただ普通に攻撃すればよいだけだ。するとカエルは金色の砂に分解され消える。」
「ふんふん。」
「だがその後、その砂はリデリアへと流れてゆき、再びカエルの形に戻るのだ。」
「なんだそれ!?それじゃあ倒してもキリがないじゃないか!」

ウォメはプールをなだめるように言った。

「ところが。リデリアもまだ完璧ではないからな。」
「?」
「カエルは回収された後、または金色の粉で帰って来てカエルに戻った後、異常が無ければ再び使用される。だがそのカエルは本能的に、一度でも自分を含め仲間のカエルが行ったところには行かない。匂いが付いているからだ。少なからずもシマルダンの性質が残っているのだな。」

そう言ったウォメは少し嬉しそうに見えた。
プールも少し嬉しくなった。まだ。まだだ。まだ自然はリデリアに完全には負けていない。

「だから駆除は無駄ではないのだ。溜まり場に着いたカエルを、回収される前に倒せば、そこの溜まり場はリデリアに発見されずにすむからな。」
「そっか・・・。」

プールは一瞬安堵感に包まれたが、すかさずウォメは言い放った。

「だがその溜まり場は守られても必ずまた別の溜まり場が発見されてしまう。」
「そりゃーイタチごっこだ。」
「ああ。そしてカエルが足りなくなれば、また新たなシマルダンに手が加えられる。」

プールの中にふと不安がよぎった。
シマルダンは近々絶滅してしまうのではないか。もともと沢山いる種だが、このままではおそらく・・・。



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