9.序章の終わり

No.67後方に回れ!No.32援護!No.98お前は新しい銃を持ってこい!!

銃を捻じ曲げられた男は慌てて新しい物を持ってきた。
そして4人はウォメを取り囲んで一斉に撃ってきた。
ウォメはその瞬間すばやく身をかがめ、右腕で体をかばうように構えた。すると銀色の腕はバッ!と大きく広がり、銃の弾をすべて防いで飲み込んでしまった。そして一拍おいて、その弾が腕からものすごい速さで飛び出して、見張りの男達に当たった。

う…うわぁぁ!!
ダダダダ…!

ウォメは弾を食らって突っ伏した4人の輪を抜けて奥に向かって走った。

(少年…青い髪の少年はどこだ?!)

突然、後ろの角の方から複数の人の走ってくる足音と、「いそげ」「こっちだ」などの大声が聞こえてきた。
「下」に襲撃に行っていて帰ってきた他のリデリアの人間が、騒ぎを聞きつけてやってきたのだ。

「くっ」

ウォメは廊下の両側の牢屋の中をあさる様に見ていった。

(どこだ!どこにいるんだ!)

牢屋の中には、よぼよぼの老人や、いかにも悪人そうな顔つきの者などいろいろな人間がいた。誰も入っていない箇所もあった。
追ってくる人の声はどんどん増えて、どんどん近づいてくる。

それは奥から2番目の牢屋の前を通りかけた時だった。

「あっハゲ…。…!」

牢屋の中から声がして、声の主は言葉を発した直後、しまった、というように自分の口をばっとふさいだ。その言葉を聞き取ったウォメの耳は「ぴく」と大きくなった。なんせハゲと言われたからだ。
声の主はプールだった。いまだに口を抑えている。だが意味はない。

(いた…!)

ウォメはプールを見つけるや否や、鉄格子を右手でつかんだ。するとさっきの銃と同じく、鉄格子は手と同化して溶けるようにひん曲がり、人が通れるぐらい大きく隙間があいた。

「おい、少年!おまえはカエルを、空から降ってくる人間を、不思議な力を、目の当たりにしただろう。おまえのかかえた全ての謎、解きたいのならばついて来い!!」

プールはその言葉を聞いて目を大きく見開いた。そして隙間の空いた格子から足を、廊下に出した。


すべてのはじまり、はじまり。



8に行く10に行く