山田 今次

(やまだ・いまじ)


その1: 貨車

その2: あめ

narato's what's new

詩人インデクス


 ◇◆◇◆◇ 


          貨車


      ずでってん てってん・・・・・・
      ずでってん てってん・・・・・・
      ずでってん てってん・・・・・・
      ずでってん てってん・・・・・・

      たったんぐ・・・・・・たったんぐ・・・・・・

      貨車が動いてゆく
      貨車がひきずられていく

      あめがふっている
      しーんといっぱいに ふっている
      ガスタンクも 大きな陸橋も
      くらがりに ほんやりみえる

      にぶいばく音がきこえている

      ずでってん てってん・・・・・・
      ずでってん てってん・・・・・・

      たったんぐ・・・・・・たったんぐ・・・・・・

      貨車がひきずられてゆく
      貨車がもみあってうごいてゆく

      ふと
      信号灯がてらしだす
      貨車のシートが あめつぶにひかって うごいてゆく
      信号灯は
      ずっとむこうにも ぽっ と ともっている

      ずでってん てってん・・・・・・
      ずでってん てってん・・・・・・

      たったんぐ・・・・・・たったんぐ・・・・・・

      にぶいばく音がきこえている
      あめが ふっている ふっている

      貨車が とおざかる
      黒い枠のようになってとおざかる

      たんぐ たんぐ たんぐ たんぐ・・・・・・

      
                    (詩集「行く手」から)

 

 ◇◆◇◆◇ 


          あめ


      あめ あめ あめ あめ
      あめ あめ あめ あめ

      あめはぼくらを ざんざか たたく
      ざんざか ざんざか
      ざんざん ざかざか

      あめは ざんざん ざかざか ざかざか
      ほったてごやを ねらって たたく
      ぼくらの くらしを びしびし たたく

      さびが ざりざり はげてる やねを
      やすむことなく しきりに たたく

      ふる ふる ふる ふる
      ふる ふる ふる ふる

      あめは ざんざん ざかざん ざかざん
      ざかざん ざかざん
      ざんざん ざかざか
      つぎから つぎへと ざかざか ざかざか
      みみにも むねにも しみこむ ほどに
      ぼくらの くらしを かこんで たたく

      
                     (詩集「行く手」から)

 


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更新 03/02/01