| 1.流星とは 流星は流れ星ってもいうんだけど、夜空の中をス――ッと光が流れる現象だょ。ほとんどは小さくて現れたと思ったらすぐに消えてしまうんだ。よく流れる間に3回願い事をすると叶うとかいうけど、ほとんどの流星はあまりに一瞬で、願い事なんか1回もできないんだよねぇ。でも中には大きくて数秒間光る流星もあって、火の玉みたいに見えるから火球っていうんだょ。
流星の正体は星ではないんだ。宇宙空間を漂う塵が地球の大気圏に入ってきて、大気との摩擦でボーっと燃えて光る現象なんだ。
2.流星群とは
流星の中には、毎年決まった時期にまとまって現れる流星群と、時期に関係なくぽつりぽつり現れる散発流星があるんだ。流星群には〜座流星群っていう名前が普通は付けられているよね。星座は塵がやってくる方向を表しているんだ。りゅう座γ流星群は、りゅう座γ星の方向から塵がやってくる。だから地上から見ると、りゅう座γ星を中心にそこから外側に向かって流星が流れるように見えるんだ。その中心点のことを輻射点っていうんだ。りゅう座γ流星群の流星は、りゅう座γ星近くの輻射点から放射状に流れるんだょ。やぎが作った下の図を見てね。
←流星群は輻射点を中心に放射状に現れる
3.流星群はどこからやってくるのか
流星が群になって現れるってことは塵の集団が地球にやってくるってことだよね。塵の集団はどこから来るんだろう。
実は流星群のちりは、彗星が吐き出したものなんだ。
えっ?!「彗星って何?」だって?・・・ん〜彗星も見たことがない人多いからねぇ。ちょっと説明。
彗星は小惑星と同じような小さな天体で、太陽の周りを回ってるんだ。でも太陽に近づく時に美しい尾を見せるんだ(下の左側の写真はハレー彗星。日本惑星協会提供)。彗星は楕円軌道を回っていて、太陽に近づいたり遠ざかったりを繰り返してるんだ。太陽に近づくたびに、太陽の光によって表面の氷が蒸発してコマ(彗星の頭の部分。下の左側の写真では一番下の部分)って呼ばれる大気を作るんだ。大気は太陽からの放射線を浴びて高エネルギー状態のイオンとなるんだ。これが光を発するんだょ。イオンは電荷を持っているから、太陽からの電荷を帯びた粒子を含む太陽風に流されて、太陽と反対方向にイオンの尾がのびるんだ。イオンの尾は、青くて細長い形をしてるょ(右上に向かってまっすぐのびる青く細長い尾だょ)。氷の蒸発と一緒に、塵も一緒に飛ばされて塵の尾を作るんだ。塵の尾は、イオンの尾と違ってまっすぐにはのびず、幅も広いんだ(左側の黄色っぽい幅の広い尾が塵の尾だょ)。
彗星の出した塵は、その後も塊を作って彗星と一緒に太陽の周りを回り続ける。その塵の集団が地球の大気に入ると、たくさんの流星が現れるってわけ。
左の写真は地球から見たハレー彗星。右の写真は、ハレー彗星の本体(核)。太陽の光によって核からガスと塵が勢いよく出ているのがわかるよね。彗星の本体はこういう氷と岩石でできた天体なんだ。核の写真はESAの彗星探査機ジオットが彗星のコマの中に突入して撮影したものだょ(写真はESA提供)。
4.流星の観測
綺麗だなぁって思ってたのに、なんだ塵か・・・な〜んてがっかりしないでね。天文学者の人たちは、なんで塵でしかない流星を観測するのかなぁ。まさか願い事をするためじゃないよねぇ。
それはずばり流星を観測すれば、太陽系の中を漂う塵や、塵を吐き出した彗星についてのデータがとれるからだょ。中学で炎色反応って勉強したかなぁ?(今の学習指導要領がどうなってんのかわかんないけども・・・)物質は決まった色の炎・・・つまり光を出すんだ。カラフルな広告紙を燃やすと、インクに含まれる金属イオンで、青や緑の炎が見えるよね・・・って最近は火遊びもしないのかなぁ。(ぃゃ・・・よい子は火遊びなんかしちゃいけないょ(一応w))だから要するに炎の色を見ればどんな物質が含まれているのかが分かるってわけ。流星を観測すれば塵の成分がわかる。太陽系の塵や彗星は太陽系が誕生した頃からそのままの状態だって考えられているから、塵の成分が分かれば太陽系誕生の謎に迫れる。
流星の輝きを見ながら、46億年の歴史に思いをはせるのも素敵じゃんね。
5.従来の流星群の出現予報
ところで流星群がいつ現れるかなんてどうやって予想してるんだろう。
流星群っていうのは、最初に説明したように毎年決まった時期に現れるんだ。なぜかというと、彗星も地球も決まった軌道を回ってるよね。だから彗星の軌道と地球の軌道が近い所を地球が通ったときに流星群が見られるってことになるよね。で、地球は太陽の周りを1年で1周するから、彗星の軌道の近くを1年に1回毎年決まった時期に通ることになるでしょ?だからいつごろ現れるか予想できるんだ。
それに塵は彗星から放出されるから、塵は彗星の近くに多い。だから彗星が地球に近いところにあるときに、流星群も活発になる。そんなわけで、だいたいの時期と、だいたいの流星の出現数がわかるわけ。
ところが
そう簡単にはいかないんだなぁ・・・予想とは数日ずれて大出現したり、彗星が近くにあるのに思ったほど流星が見られなかったりしたんだ。流星は気まぐれ・・・たまたま塵が多く集まっている場所に地球が遭遇したときは大出現するけど、それを予想することができなかったんだ
ところが2001年のしし座流星群・・・母彗星のテンペル・タットル彗星は既に地球から遠ざかりつつあったのに、流星が雨のように降る流星雨が日本で見られ、その時の出現時刻をわずかに数分の誤差で予想した研究者達がいたんだ!!!
6.ダストトレイル・モデル
従来の大雑把な予想とは違って、突然の大出現をぴたりと予想しちゃう新しい流星群の出現予報・・・それがダストトレイル・モデルによる予報だょ。
さっき説明したように、彗星が噴き出した塵は太陽の周りを彗星と一緒に回るんだ。彗星から出された塵は長い塵の塊となって太陽の周りを回ってるんだ。この細長い塵の塊をダストトレイルっていうんだ。彗星は太陽に近づくたびに塵を出すから、彗星が太陽の周りを一回りする毎に1本のダストトレイルができることになるね。今までは彗星が出した塵は彗星の周りに散らばってるって考えられてたけど、実はダストトレイルっていう塵が密集した塊が何本も通っていることがわかったんだ。彗星は何度も太陽に近づいてそのたびに1本ずつダストトレイルができるんだけど、そのうちの1本のダストトレイルに地球が出会うと流星が大出現するし、地球がもしダストトレイルとダストトレイルの間を通れば流星はあんまり見えない。やぎが作った下の図を見てね。
要するに流星群の出現を予想するには、それぞれのダストトレイルがどこを通っているのかを、つまり1本1本のダストトレイルの軌道を計算しなきゃならない。
でもダストトレイルは、地球だの木星だの他の天体に軌道を歪められながら太陽の周りを回るから、数百年も昔に彗星から放出されてできたダストトレイルの軌道を計算するのは簡単じゃないよね。でも大丈夫。今の時代はコンピューターがシュミレートしてくれるからね。地球の軌道と、各ダストトレイルの軌道がわかれば、流星群のピーク時刻を正確に当てることができるってわけさ。
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