♪ 12月13日謎の衛星タイタンに2度目の大接近 ♪

 

12月13日
土星探査機カッシーニが再びタイタンを接近観測!
今回は2358kmまで接近するょ
前回(10月26日)の接近で深まった謎を解き明かすヒントが得られるのか?
また新たな謎が生まれるのか?
24日には
探査機ホイヘンスが切り離されて来年1月にはタイタン表面に着陸する
今回は
ホイヘンス着陸前最後のタイタン接近観測だょ!

そんなわけで今回は
2度目の接近(タイタン-Bフライバイ)に向けて
前回の接近(タイタン-Aフライバイ)での成果を一度まとめておこう♪

1.全体を通して

 タイタン-Aフライバイでの最大の成果は、謎に包まれていた表面の様子が初めて詳しく観測されたことだね。大気を通り抜ける特殊な波長の赤外線を使った観測や、レーダー観測によって、これまで知られているどんな天体にも似ていない奇妙なタイタンの表面が明らかになってきたんだ。しかし表面の模様や地形がどのように作られたのかはまだ全くわからないし、海が存在するのかどうかについても結論が出なかったんだ。今後の観測の課題だね。大気についても、いくつかの新しい発見があったょ。特に紫外線を使ったもやの層の観測では、北半球にこれまで観測されたことのなかった、もやの層が幾重にも重なっている様子が捉えられた。でもその成因についても全くわかっていないんだ。

     
2.表面の画像

*全体像

 下の画像はフライバイのときに65万〜35万kmの距離から撮影した画像を組み合わせて作ったタイタンの表面の映像だょ。とっても鮮明な映像だよねぇ。大気を通り抜ける特別な波長域の赤外線で撮影されたよ。中央部は特に大気の影響が少ないからくっきりはっきり見えている。下側には南極上空の雲、右側には大陸Xanaduが見えるねぇ。クレーターがほとんど見られず、明るい地域と暗い地域にはっきりわかれているのが特徴的だね。クレーターが見られないのは恐らく、表面が常に新しく保たれているからなんだろうね。何らかの物質が降り積もっているのかも知れないし、地下から物質が湧き出して(または噴出して)表面を覆ってるのかもしれない。また、表面の模様からは西から東へ(画像の左から右へ)風が流れているように見えるね。でもタイタンは西から東へと自転しているから、それを追い越すように大気が流れているってことになるよね?このような現象はスーパー・ローテーションって呼ばれていて、他にも金星などで見られるんだけど、なぜそのような現象が起こるのかはわかっていないんだ。そして、液体の海は表面にあるのか?まだまだわからないことだらけのタイタン。

*ホイヘンス着陸地点

 2005年1月にホイヘンスが着陸する地点周辺の地表の画像だょ。南緯10.6°西経191°の地点なんだ。この画像も西から東へ(画面の左上から右下へ)の大気の流れを表しているように見えるね。川の中州のようにも見えるよね。

*表面の成分

 下はタイタンの地表の成分を表した擬似カラー映像だょ。青が2μm、赤が2.7μm、緑が5μmの赤外線で撮影されたもの。表面は有機物が混ざった氷が主らしいけど詳しくはわからない。明るい地域と暗い地域があるけどどうやら同じような成分でできているらしいんだ。下の方で輝いているのはメタンの雲だょ。左上はホイヘンス着陸地点付近の拡大。

     
3.表面のレーダー観測

*詳細なレーダー画像

 下の2つの画像はタイタン表面のレーダー画像だょ。明暗は表面の性質を示していて、暗い地域は表面が滑らかな地域、電波をよく吸収する物質で覆われた地域、レーダーに対して傾斜のある地域を表してるんだょ。どちらもまだ赤外線などでは観測されていない地域なんだ。
 まず上側の画像は北緯50°西経54°を中心とする幅250km長さ478kmの地域をレーダーで観測した結果。場所によって500m〜1kmのものまで捉えられているょ。特に暗い地域があるけどものすごく平らなんだろうねぇ。昔液体だったのが固まった場所なのか、または今も液体が覆ってる場所なのか。よくわかっていないんだ。右上の地域では、やや明るい筋が見えるよね。もしかすると地下から水などが湧き出すような地殻変動の跡かもしれないけど、これもまだよくわからない。
 下側の画像は北緯50°西経82°を中心とする幅150km長さ250kmの地域をレーダーで観測した結果だょ。300mのものまで捉えられているんだ。左端にはやや暗い円形の地形があるよね。多分クレーターだと思うんだけど中が平らだね。クレーターや他の地域でたくさんの細くて曲がりくねった不思議な線が見られるけど、これらが一体何なのかはまだ全くわからないょ。
 今後の観測が楽しみだぁ。


*地殻変動の跡?

 この画像は北緯52°西経73°の地点を中心とする横115km縦170kmの範囲を捉えたものだょ。この画像では中央付近にとっても興味深い地形が見えるね。明るく直線的な地形だょ。断層のように見えるよねぇ。地殻変動を示す証拠になるかもしれないけど、もっとよく調べないとわからない。

*平滑な表面

 このグラフはタイタン表面の高さを表したものだょ。北緯25°西経5°の辺りで長さ約400mの地域の高度の分布をレーダーで観測した結果なんだ。横軸は位置で1目盛が50km、縦軸は(平均の高さからのずれ)高さで1目盛が25m。つまり高さ方向に千数百倍強調されてるってわけ。だから実際には驚くほどまっ平らなんだねこの地域は!左端はアンテナを最下点に向けていて実際の高さじゃないょ。途中抜けているのも地球にデータを送信していたために観測できなかったところだょ。あと細かい高さの変化はノイズで実際の表面の形を表してるわけじゃないから注意してね。特に右側半分ではノイズに埋もれるくらいの高さの変化しかないね。このような平らな表面は液体で覆われているのかもしれないし、あるいは一度液体で覆われた後固まった地形かもしれない。

*赤外線画像との対応

 この画像は波長2cmのマイクロ波で捉えたもの(等高線と色)と光で捉えたもの(明暗)を組み合わせたもの。マイクロ波での観測では表面の温度や構造、滑らかさなどがわかるんだ。マイクロ波は表面の角度が垂直のときに一番強くて、角度が斜めだと弱くなるから。画像のように周辺へいくに従って弱くなっているんだょ。マイクロ波で見られる強弱は温度にしては差が大きすぎるから、多分表面の性質を表してるんだと思う。光では暗い地域がマイクロ波では明るく見えていることに注目してね

     
4.大気

*南極付近の雲の動き

南極の近くの雲の動きだょ。23日に11.5時間以上にわたって撮影されたょ。少しずつ変化していく雲の様子がわかるねぇ。こういう映像からタイタンの対流圏の大気の動きなんかがよくわかってくるかも。この雲の動きや、表面の模様、それからこれまでの地球からの観測から、タイタンでは自転と同じ向きに風が吹くスーパー・ローテーションっていう現象が起こっていることがわかってるんだ。

*大気の季節変化

 24日に、メタンがよく吸収する波長域(889nmを中心とする)で観測されたタイタンの画像。北半球の方が明るいね。北半球は今冬なんだ。南半球が冬だったボイジャー接近時には南半球が明るかったんだょ。こうした季節変化は地球からの観測でも明らかになってるんだ。

*タイタンのもや

タイタンの高層大気の擬似カラー画像。小さな粒子が散乱する近紫外線フィルターで撮影されたょ。縁にうっすらもやの層が見えるね。北半球の高緯度地域(一番上の方)に何やら線が何重にも重なってように見えるねぇ。もやの層による光の増幅が起こってるのか、この地域にだけもう一つの大気の層があるのか。詳しいことはこれまたわかんないんだ。


*裏側から見たもやの層

 この画像はタイタンに接近した後振り返って、タイタンを夜側から撮影したものだょ。上と同様、近紫外線で撮影されたんだ。光が大気で屈折して、タイタンを取り囲むようにリング状に見えるね。場所によって大気の層の構造や厚さ、密度がどうやら違うみたぃ。左上が北極なんだけど
そこを中心として対称になってるね。

*大気に含まれる有機物

 タイタン高層大気に含まれる成分を示したグラフだょ。縦軸は分子量、横軸は時間、色は計測数だょ。下から水素、メタン、窒素、C3H4、ジアセチレン、ベンゼンのバンドが見られるねぇ。水素やメタン、窒素が大気高層で紫外線によって分解され、分解産物どうし反応してこうした有機物ができているって考えられているんだ。

*消えた窒素14

 タイタンと他の天体(左から木星、月、地球、金星、火星)の質量数14の窒素原子と15の窒素原子の存在比を比べてみたょ。タイタンは他の太陽系の天体より質量数14の窒素原子が少ないんだ。質量数14の窒素原子だけがどっかに飛んでいってなくなっちゃったのかもしれないけど。その理由もわかってないんだ。

(画像提供:NASA/JPL/Space Science Institute)

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