ヒヨドリについてヒヨドリの雛を保護したのをきっかけに、ヒヨドリや野鳥について調べてみました。
※ムービーは現在見られません。
スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ
Brown-eared Bulbul

ヒヨちゃんの親(おそらく母鳥)
全長27.5cmで、灰褐色の鳥
ですが、尾が長いので、実際の胴体はそんなに大きくないです。スマートな感じ。木には直立して留まる。
色は全身灰色ですが、頭は青灰色でボサボサしており、耳の周りが茶色くなってます。お腹は、白と灰の点々模様です。くちばしは食性のせいか細く長い形をしています。
人間が木の上の鳥を見る時はどうしても逆光になってしまうので、鳥の姿も黒いイメージが強くなります。ヒヨドリも、陽光に当たる姿を見ると、灰色よりも綺麗な白銀に見える時もあります。これなんかすごく綺麗ですよね(勝手にリンク…)。南部のヒヨドリは羽の色も濃くなっているそうです。
生息地は主に日本で、台湾やフィリピンの島にも多少生息しています。
鳴き声が特徴
「ピィーヨピィーヨ」と鳴くからヒヨドリとついたと言われてますが、実際はいろんな鳴き方をします。「ピーッピーッ」の他、「ピールルル」「ピーピョロピョロピ」、他にも一杯複雑な鳴き方をします。文字で表現出来ないのがもどかしい。繁殖時期には、綺麗にさえずるそうですが、どれがそれなのか分かりません。ちなみに、「さえずり」とは、オスがメスの気を引くための「歌」です。それに対して、普段の鳴き声を「地鳴き」と言うそうです。ヒヨドリの地鳴きは「ピィーヨピィーヨ」や「ピーッピーッ」で、さえずりもどんなのかは分かってるそうですが、いろんな鳴き方をするので、さえずりか地鳴きが分かってない鳴き方もあるようです。ヒナはかなり高い周波数(ASFファイルでは再現できなかった)で「ヒィヨヒィヨ」「チヨチヨ」と鳴きます。
後日、私がビデオに収めたヒヨドリの鳴き声をWAVファイルでUPできたらと思っています。
今は都市鳥のヒヨドリ
ヒヨドリと聞いて、何人の人がその姿を思い浮かべられるでしょうか。
今回ヒヨドリのヒナを保護するまで、鳥は好きでも特に専門的に調べたことがない私は、家の周りで見掛ける知っている鳥と言えば、スズメ、カラス、ハト位でした。家の裏で保護したヒナがヒヨドリと知った時は、めずらしいと思ったものでした。
でもヒヨドリは、日本全国各地でよく見かける鳥なのだそうです。山地から平野、市街地まで。
鳴き声がするどく高く、目立つので、鳴き声を聞けばきっと殆どの人は聞いたことがあると言うと思います。特に、秋・冬ではそこかしこでかん高く数羽が鳴き合うの見かけます。ドラマを見ていたら、鳥の鳴き声によくヒヨドリが使われてるなぁ…と気付きました。
でも姿を思い浮かべるのは容易ではないと思います。
ヒヨドリは今や都市鳥の代表の一種ではありますが、元々山地の鳥で、30年程前までは、都市部には秋・冬にやってくるだけでした。当時は都市部に繁殖するヒヨドリがニュースになった(勝手にリンク…)位です。更に、先にあげた3つの鳥と違って、ヒヨドリはあまり地上に降り立ちません。主に木の上で餌を見つけ木の上で過ごす鳥を樹上鳥という言い方がありますが、ヒヨドリは樹上鳥です。
ですので、空を飛ぶ姿を見かけたり鳴き声を聞いたことがあっても、その姿を間近で見ることはあまりないかも知れません。意識して木に近付いて見上げない限り。時々電線に止まってますが、見てるとすぐ飛び立ってしまいます。都市部の一般の人の中で知らない人が多くても不思議ではないかも知れません。カルガモの方がよっぽど知られていると思います。
山の鳥と言われていたヒヨドリですが、今では都市部で繁殖もするまでになっています。それでもやはり春・夏では少なく、山地から降りてきて個体数が増える秋・冬が一番見掛ける時期です。
渡りもするヒヨドリ
移動や渡りをせず、一年中同じところで過ごす鳥達を留鳥と言います。それに対して、日本全国を飛び回る鳥達を漂鳥、海外に渡る鳥達を渡り鳥、と区別するようです。
ヒヨドリは漂鳥でした。もちろん今でも漂鳥は沢山いて、愛知県の伊良子岬ではヒヨドリの渡りのメッカになっています。群をなして海上スレスレに海を渡るそうです。海渡りの最中にはハヤブサなどの攻撃を交わしたりします。1度見てみたいものです。
今では、留鳥、漂鳥、渡り鳥、春・夏を山で過ごし秋・冬を平野で過ごす鳥など、いろいろと存在するようです。
北海道では夏鳥(夏だけに見かける鳥)です。
飛び方のプロ
渡りをする位ですから(?)、飛ぶ技・力はプロの鳥です。特徴的なのは、翼を頻繁に開いたり閉じたりして、上下に波打って飛ぶこと(波状飛行)。飛び方が目立ちますから、こんな飛び方していたら、まずヒヨドリです。
敏捷性も高いようです。機敏に飛び回る虫を追っかけてフライングキャッチをします。実際私も親鳥が上下左右に細かくきりもみしながら虫をフライングキャッチするのを見ました。また、1点に止まってホバリング(停空飛翔)などもします。これは技術や力が必要で、出来る鳥はめずらしいそうです。ハチドリという鳥はホバリングのプロで、体が小さく1秒に何十回も羽ばたいて長時間ホバリング出来ますが、ヒヨドリは中型の鳥なので、ホバリングは出来ると言っても、飛んだりホバリングしたりの繰り返しのようです。私は実際ホバリングを見かけたことが、あったかなぁ… これ(ムービー:169KB,7.2秒)が、ホバリング…?違うかな。
ビデオに収めた親鳥の飛び方の一例をどうぞ。門の上に止まった後、下に降り、すばやく反転して門の隙間から反対側に通り抜けました。その後餌付け(ムービー:475KB,10.6秒)。
食べ物は木の実がメイン
ヒヨドリが樹上鳥であること、渡りをすること、飛び方に特徴があること、はおそらく食べ物によるものだと思われています。
ヒヨドリは雑食性と言われていますが、主に昆虫食のムクドリに対して、ヒヨドリは果実食です。繁殖をする春・夏は昆虫を多く食べますが、普段、特に秋・冬には木の実(果実)がメインになります。ヒナも、成長期は昆虫(主に羽虫や幼虫で毛虫は食べない)がメインですが、成長とともに果実食に変わっていきます。特に甘い果実が大好きで、柿やみかん、人間の飲むジュースも好物のようです。直径1cm以下の明るい色の木の実(果実)を木の上でついばんで丸飲みするようです。丸飲みされた果実の種子は、消化されず排泄され、その種子は条件さえ合えばほぼ100%芽を出すそうです(果実が木から落ちるだけよりも発芽率が高い)。また、ヒヨドリは花の蜜も好んで飲みます。鳥ではめずらしいことのようです。花に顔を埋めれば当然顔は花粉で一杯になります。梅や桜の花に顔を埋めて蜜を吸う姿は、情緒があってベストショットの一つのようです。
そんなこんなで、ヒヨドリは植物とは持ちつ持たれつの関係を持っています。種子の運び役として、花粉の媒介役として。植物にとって、ヒヨドリはありがたい存在のようです。もちろん樹上鳥のヒヨドリにとっても植物はありがい存在です。
植物との密接な関係
そんなヒヨドリ達は、農家にとっては頭の痛い存在のようです。果実から野菜まで、農作物を荒らしてしまうからだそうです。生活の糧となる農作物を荒らされては、確かに嫌いになるのは分かる気がします。
でも、人家の庭木を食べ尽くすから嫌うという人がいます。これは人間の勝手な思いですよね。人間が庭木を楽しむのは、その綺麗な姿を見るためと果実を食べるためだと思います。では、当の植物達にとっては、どうでしょうか? 植物達は、人間達に見られたり食べてもらうために、綺麗な花を咲かせ果実を実らせている訳ではないでしょう(食べなかった種を頻繁に庭に埋めるなら話は別ですが)。むしろヒヨドリ達に花粉を運んでもらうために綺麗な花を咲かせ蜜を出し、ヒヨドリ達に種子を運んでもらうために甘くて美味しい果実を実らせているのです。ヒヨドリは、植物達にとって、子孫繁栄のための大切な存在です。自分の家の庭木だから…と主張する人もいますが、そんな「陣地」も人間の勝手な決め事であって、動植物達にとっては何の意味もありません。(なんとなく、この3者関係を、植物=娘、ヒヨドリ=婿、人間=娘の父親、なんて図に想像してしまいました。天塩にかけて育てた娘に寄りつく男が許せない父親、でも娘と男は求め合っている。似てませんか?(笑))
種子を運ぶヒヨドリは、とある地域では、とある植物を増やすので地元産業に役立っているそうです。またヒヨドリが来るとサザンカが増えるという言い伝えもあるそうです。市街地の公園では、人間が埋めた以外の植物が芽を出していて、その殆どがヒヨドリ達によって種子が運ばれてきた植物のようです。人家の庭でさえ、ふと芽が芽生えていることが少なくないとのことです。
こうして、ヒヨドリは森林を増やす役目を果たしているのです。個体数も多いですから、その影響は小さいものではないでしょう。
野鳥マニアには嫌われ鳥?
ヒヨドリは気が強い鳥のようです。食べ物の種類が違っても、餌場に近付いて来た他の鳥を追っ払ってしまいます。ですので、庭にバードテーブル(野鳥を呼ぶために餌を置いた餌台)等を置いて野鳥を楽しむ人達に取っては、ヒヨドリは邪魔な存在のようです。また、どこにでもよくいる鳥なので、野鳥観察する人達にとってもめずらしさがなく飽きがきている鳥のようです。
都市での繁殖は安全ではない
今では都市部でも繁殖するようになったヒヨドリですが、それは決して安全なものではありません。
実際、私が保護したヒナの親鳥は、今年1度目の繁殖に失敗し、2度目の繁殖をしたようですが、私が保護したヒナ以外は全滅していたようです。都市部でのヒヨドリの天敵はカラスと猫です。最近野良猫は減ってきているので(放し飼いの飼い猫はいるけど…)、おそらく最近膨大に増えたカラスにやられたのでしょう。
鳥達は種類によって巣作りも違います。スズメなどは、瓦屋根や木の幹の「隙間」に巣を作りますので、カラスもなかなか襲えません。でもヒヨドリやキジバト(公園によくいるドバトとは違います)は、「おわん型」の巣を、木の枝と枝の間に乗せた感じで作ります。巣材には枝や葉や羽などを使います。おわん型は、カラス達にとっては実に襲いやすい形です。カラスはヒヨドリやキジバトにとっては脅威の存在なのです。カラスは、卵やヒナはもちろん、時には親鳥でさえ捕食してしまうのです。
普通、ヒナの巣立ちには2〜3週間かかります。でもヒヨドリは平均11日目で巣立ちを迎えます。他の鳥達は巣立ち時にはかなり飛ぶようになっているようですが、ヒヨドリの巣立ち雛は1-2mがやっとのようです。なのでよく路上で落ちているのです。おかげで誤認保護(誘拐)が多いようです。巣立ちが早いのは、巣が外敵に襲われやすい樹上のおわん型で、危険だからでしょうか?
野性味がある身近な鳥
そんなこんなでヒヨドリについて、調べたことを綴ってみました。多少「贔屓目」っぽくなったかな?(^-^;
ヒヨドリは、スズメと同じく人家の周りにもに住みつき馴染み深い鳥です。でもスズメとは違って、海を渡ったりと野性味も感じさせる鳥です
最も身近な野生の鳥ではないかと思ってます。今では、野性味もある身近な鳥と言った方が正しいでしょうか?
●NHKビデオ「野鳥百景」Vol.8
●あすなろ書房「みる野鳥記5 ヒヨドリのなかまたち」
後、本屋で立ち読みしたり、もろもろのHPを探ったり。
<余談>
「飼い猫の放し飼い反対!!」
私は今回、放し飼いの飼い猫が野鳥を脅かしていることに胸を痛めました。
食べる目的でなく野鳥のヒナを襲う放し飼いの飼い猫がいるのです。それは、捕まえて持って帰って、飼い主である人間に誉めてもらいたいためだそうです。そうして捕まったヒナは大抵死んでしまいます。野良猫が、捕食が目的でヒナを襲うのなら自然の摂理として仕方のないことだと思います。でも人間に命を与えられ、食に困らず人間に甘えて育っている飼い猫が、人間に頼らず厳しい自然の中で自力で生きている野鳥を襲うのは、不条理です。
野良猫に餌をあげる人もいますが、それはまぁ野鳥に餌をあげる人もいるから、お互い様かなとは思いますが…
ネットサーフィンしてこんなページ(勝手にリンク…)を見つけました。まさに私の気持ちを代弁してくれてます。
飼い猫は室内で飼いましょう!!(力説)