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もうひとつのミヤサキ論


はじめに

 宮崎勤は、昭和の末に起きた四件の連続幼女殺人事件の犯人である。平成元年の八月に逮捕されたが、その間に、挑発状ともいえる「犯行声明」と「告白文」を書いて、朝日新聞東京本社と被害者の今野宅に手紙を送りつけている。
 犯人逮捕後の週刊誌のクイズマニアという記事に触発されて、暗号の解読に挑戦してみたところ、両三日後にはメッセージを探し当てた。
 この読み解いたメッセージを基にして、持論を展開している。
 持論は次のように、二つのテーマに絞ることができる。

   ひとつは、読み解いたメッセージ「ロリ・ミヤサキ」の意味。
   もうひとつは、快楽を目的として四人も殺したのではなく、恐怖を克服するために四人目を必要とし  たという論である。

 「ロリ・ミヤサキ」というメッセージの意味であるが、簡単に言えば、ロリターコンプレックスの持ち主が宮崎勤とするならば、ミヤサキは祖父を指している。この意味は、両者の合体を意味する。つまり、聖俗一体の人格者が殺人鬼ということである。
 次に、なぜ幼女を殺したのか、という点であるが、亡くなった祖父に捧げるためと考えると、辻褄が合う。そのとき、障害となって立ちはだかったのが「おっかない」という言葉に代表される恐怖心である。死体そのものへの恐怖心と解して支障はなく、四件目の○○ちゃん殺害後、ようやく自宅まで運ぶことに成功している。これによって初めて宮崎はヤッターと快哉を叫んだはずだ。
 他に、障害の手の意味や殺害時刻が黄昏に集中している点から「黄昏に始まる殺人事件」といった様相を呈していることなども述べたくはあるが、現時点では、予定は前述の二つのテーマについて述べるにとどめたいと思っている。
 次の引用は、マニアを襲った、宮崎逮捕当時の興奮の様子( ばかばかしい)を伝えるものである。

 今年二月十日、東京朝日新聞社に「今田勇子」からの犯行声明が届いて以来,なぜ「今田勇子」だったのか。九月十七日現在、容疑者・宮崎勤はこの件に関しての供述はしておらず、真相はいまだに藪の中であるが、識者などに語られた主な説は以下の通りである。
 @ 犯行声明発表当初有力であつた「いまだからゆうぞ」という語呂合わせ説。
A 宮崎逮捕後、漫画ファンの宮崎なら知っていたのでは、と衝動的に浮かび上がった少女漫画「毒くらわばサラミまで」の女刑事説。
B 函館の大学生が発見したというアナグラム説(使用重複しない「Z」と「S」は「26}とも取れ、宮崎がクイズマニアであったことから捜査当局も関心を寄せているという)。
C 殺された真理ちゃんの姓「今野」の分解説。・・・・
(別冊宝島「連続幼女殺人事件を読む」より)


第一章 ザ・個室

午後四時に八百屋の前で献立を考えている幸せ(俵万智「サラダ記念日)

 あの男のことを、「T」と呼ぶことにしよう。
 少年の頃のTは、独りでいても退屈はしなかった。というのは、「空想」が無二の友だったから。それもカラーテレビを頭の中に内蔵しているかのような、色鮮やかなストーリが持ち味であった。
 その日のTは、家の庭先で子猫をツールにして残酷な空想にふけっていた。このことが可能であったのは、 ひとなっつこい、実に愛らしい子猫だったからであろう。両太ももの間に首をはさみこんでも爪を立てるどころか、抱かれでもしたように従順であった。つまり、可愛さのあまり股間で抱きしめる一方で、子猫の首へ徐々に圧力を加えていき、そのまま死の淵をめがけて蹴落とすという、愛と死がセットになったアブノーマルな遊戯に耽溺していたのである。
 蝶の翅を毟り取ったり、とかげの白い腹に針を突き刺して遊ぶことはざらで、そういう時のTの頭の中はいつも、例の白いスクリーンが用意された。と思うまもなく、カラフルな映像が次から次へと送り出されてきた。

 と、<テレビ>には、大きな家と庭先で遊ぶひとりの色白の少年の姿が映し出されている。そこへ一人の少女が家の前の道を通りがかる。
 少女はC子といって、Tよりはひとつ年下である。それまで親しく言葉を取り交わすことはなかったが、たまたま道端で逢うと、にっこりとお辞儀をした。つゆ人を疑うことを知らない純真な女の子である。
 いつもは知らん振りを決めている、どちらかというと照れ屋のTであったが、その日に限って勇気を出して、声をかけてみることにした。
「Cちゃんに見せたいものがあるんだけど、ぼくの部屋に来ない」
 断られたら大恥をかくことだと、内心はびくびくしていた。ところが、C子がこっくりとうなずいたのでほっとした、というのがその瞬間のTの本心であったろう。
 その時の様子が<テレビ>に映っている。心の中でヤッターとでも叫んでいるような、しまりのない・にやけた・大喜びの顔つきである。しかし、Tは心の底をみられるのが嫌いなのか、C子にはそういう顔を毛ほども見せようとはしなかった。

 Tの案内で、C子は彼の部屋へ入ってみた。
 と、次の瞬間の彼女は、びつくりしていた。というのは、部屋の中には山ほどの怪獣の模型や漫画本がびつしりと棚の中に並べられ、かと思うと、床の上の所々にも積まれていたからである。
 そのくせ、部屋の中のものは、どれもこれもきちんと置かれていた。
「ふうん、男の子の部屋にしては、きれいに片付いているわ。でもおかあさんでしよ、きれいにしてくれるのは?」
「そんなことでいちいちママの手なんか借りたりしないさ」と、少年は一瞬、むっとした表情を顔に浮かべた。ちょっとした感情の動きさえ顔に出た。うわべはシャイに見えながら、心の中はどこまでもクールな、プライドだけは高い・きざったらしい少年だった。「なんならその証拠に、抽出しの中を見せてやってもいいよ。いくらママといえども、そこまでは干渉なんてやらないもんさ」
 そう言いながら、机の抽出しをひくと、中には怪獣カードがびっしりと詰まっていた。
「あらっ、ホントだあ。すっごいわねえ、この一角獣かわいい〜。どことなくTちゃんに似ている。ねえ、もっと見せてえ」
 少年のTが見入っている映像の中の二人のやりとりは、はじめこそ単調な、他愛ないものであったかもしれない。見せたいものを見せて得意になっている少年がいる一方で、それに対して感動を示す、無邪気な少女の姿がある−−。

 Tの少女への想いが「愛」と呼べるかどうかは怪しい。
 それでなくても彼は孤独であった。だから、「機械」のような、決して裏切らない「やさしさ」を求めていた。としても、「愛」という以上は、「不足」を前提にしているはずだ。「必要」はそれを俟ってはじめて生まれる。それが物なら「欲求」といい、ひとであるならば「愛」と使い分けているだけのことかもしれない。そして、このふたつは人にあっては逆転していたとしても、何の不思議もない。
 その日のTはちょうど、C子の差し出す「愛」には見て見ぬふりをしていた。彼はそこに「貧しさ」しか認めなかった。一種貪欲に求めてくる手である。それは少年の目には他人という肉体の中でふつふつとたぎる「地獄」としか映らなかった。
 そのくせ、Tは心の中に芽生えだしたC子の必要性、つまり、恋心ともいうべきものにたいして薄気味悪さを覚えていた。それがこともあろうに痛切なものに成長すると、彼の心は乗っ取られたみたいな感じになった。
 すると、「不安」が部屋中に広がり、それが直にC子の心まで侵しはじめていた。
「おかしな部屋ね。ひとの気配がするわ」
「ぼくひとりだよ」
「じゃあ、おかあさんは?」
「ママは、ちゃんといるさ」
「ほらごらんなさい、どこ?」
「この部屋がママさ。だから、この部屋は生きてるんだ」
「そんなのーーうそだわ」
「だって、ほんとおなんだから」
「信じられない。だって、気味が悪いもの。あたし帰るわ」
「それは無理だ。だいいち、ママがかえしてくれない」
「どうして?」
「ぼくにもわからない。たぶん、ほんとうのことを知ったからだろう」
「このこと、誰にも喋ったりはしないわ」
「信じられるものか
!
「ほんとうよ、誓ってもいいわ。ゼッタイに、誰にも喋ったりはしないって」
「ぼくに誓ったって、何にもなりやしない。すべてはママが決めることなんだから」
「じゃあ、大声を張り上げるわ」
「聞こえないさ」
「窓ガラスを割るわ」
「やめろよ。そんなことをすると、ママが本気で怒り出すだろお」
「じゃあ、どうしたらいいの?」
「あいにくと、ぼくは−−知らないんだ」
「お願いだから、教えて!」
「もうダメだ。ママが怒っている! 見ろっ、部屋が動き出したあ!」
 Tがさけんだ時には、天井から音もなくするすると垂れ下がってきた、一本の赤いつるの先がC子の首に絡み付いていた。その瞬間、彼女はするどい悲鳴をあげるや、気を失って倒れた。
 ママの部屋は、一個の臓器であった。天井と壁、壁と床の境目のないトンネルのような球状の内壁は、厚めのひだによっていたるところが埋め尽くされていた。壁際の本棚や箪笥がまるで陥没したかのように、上の方の一部をのぞかせているところを見ると、肉質自体はぶよぶよしているらしい。
 ふだんはただ白くて、素っ気無いぐらい「冷静」なママの部屋もこのときばかりは、刺激に反応して興奮の極に達したといわんばかりに、燃え盛る朱の色に染まっていた。全体的に呼吸でもしているような伸縮の動きがあるかと思うと、伝令を運んでいるのだろう、ネオンサインのように切れ目なしに縦横に走る、神経細胞のヒステリックなうごきがある。
 C子はといえば、今や何本ものつるによってその体は縛られていた。これから、その手で持ち上げられ、奥の調理場に運ばれるところである。
 調理場に運ばれると、C子の体は骨と肉に解体される。骨は粉砕機にかけて粉々にし、石灰の代わりに、畑にばらまかれることだろう。あるいは、セメント代わりに使うと、真っ白い壁に化けることだろう。一部は、カルシウム分として食用に回すかも。残る肉の方は、まずママが食べる。そうして消化吸収した後、母乳に化けるはずだ。
(ぼくの好物の食べ物ができあがる!)
 と、少年の口元がほころびかけた(涼しい快癒の花びらの開花のように)時、玄関の戸をたたくはげしい音に気付いた。
 音にすばやい反応を見せたのは、ママの方だった。部屋は瞬く間に元の白い空間に戻った。「冷静」さを装った−−。
 こうして部屋の中には、突然の訪問者におびえだしたTと気を失ったままのC子だけが取り残された。

 と、Tは彼の名前を呼ぶ、遠い声を耳にした、と思うまもなく、頭に眩暈のような衝撃を覚えた。
 最後の映像がTの眼前から消え去ると、入れ替わりに、一人の同級生Qが目の前に立ちはだかっていた。その険しい顔つき、開いた鼻腔、荒げた声などの興奮した印象が狼のようですぐにも飛び掛ってくるかに見えたが、心の方はまるでその迫力が掴み切れずにいた。
 不思議な体験であった。足元にいる子猫にしても、平板な印象に変わりはなく、ぴくぴくといった手足のけいれんが、わずかに存在することの意味を伝えているだけであった。第一、そこに猫があることの意味が解せずにいた。
 個々の感覚がバラバラに分断されたかのようだった。だから、なにゆえかここに投げ出されてある、といった存在方法にすがりつくしかなかった。
 と、そのあいだに日常的な空気ともいうべき、ざらざらした感覚が頬を襲った。われに返ったのだろうか、目の前でおらんでいるQの声が耳の奥に届いてきた。
「どうしてこんなことをするんだ?」
「おもしろいから」
「ばかっ、お前って、ホントにひとでなしだ
!
 と、言われざま、肩をどつかれると、Tは一瞬転びそうになった。
 それを俊敏な動作で体勢をたて直すと、家の玄関まで走った。中へ入ろうとして振り向くと、猫を介抱しているQの姿が目に入った。
 その様子を見ていると、まだぞろ新しい映像が送り出されているのがわかった。大急ぎで<テレビ>のスイッチを入れると、正義に燃える醜い怪獣と少女を虐げる美しい天使の対決するドラマが、今から始まろうとしていた。

1993/3/16 初出「ペン人」

第二章 犯行声明に隠されたメッセージ

一 メッセージは「RORI・MIYASAKI」

 「今田勇子」とは、比喩的に言うならば、最初の被害者「今野真理」ちゃんの名前を母として誕生した子なのである。
 たとえば、
  今野真理
  今田勇子
と並べてみると、二つの名前はよく似ている。「今」の共有をはじめとして、「田」を内に含む漢字がいくつか見られる。「野」や「理」や「勇」である。
 二つの名前には類似点が見られることから、もし今野ちゃんの「野」のヘンである里が今田の田と関係するのならば、「野」のツクリである予は勇子の「勇」のカシラであるマと関係するのではないかと仮定してみた。すると、真理ちゃんの「理」はヘンもツクりも田に化ける結果、勇子の「勇」の中央部の田と対応する。つまり、数学でいう「最大公約数」に似た「最大攻略字化」というルールの存在を仮定したのである。
 そうすると、「真」と勇の一部「力」と「子」の三つ言葉がいわば余ることになる。
 下の表を参照。

母型 簡略化 組立て 字余り
(真) ‐‐ (真)
(力)
‐‐ (子)

 余った三つの言葉が解読の際のキーワードになると、ごく自然に考えることができた。たとえば、「子」が<子に始まる>ならば、「力」は「勇」という漢字の位置関係から<下に力>。「真」は、<裏に真あり>と読め、メッセージの存在を暗示するものと解した。
 次に、「犯行声明」に目を通してみると、

   母親も中に居たよウです。

と、何でもないところにカタカナを用いた例が散見できる。目印に、小石を置いたようなものである。
 目障りな用例を全部ピックアップすると、次のように十八例にのぼる。

@母親も中に居たよウです。
Aうまくいったといウより、女同志でしたので、真理ちゃんは怪しまなかったと説明した方が適切でしょう。
Bそこで、真理ちゃんを泳かせ、真理ちゃんを見守るのではなく、私達二人を誰かが見ていないかどウカを見守ります。
CDすると、誰も来そウにないといウ気が集中して、異様な程に、胸が高まってくると、なぜかモヤモヤしてきました。
EFGHIJそして、子供を産むことが出来ないくせに、こうして目の前に自由な子ガイルといウ、自分にとっての不自然さが突如としてぶり返し、「このまま真理ちゃんを家に帰しては……」といウ思いのよぎりと、「今なら誰も見ていない」といウ思いのよぎりガ交差し合い、モヤモヤした、とめどもない高なりガ一気に爆発し、目の前の水を武器に、私は、真理ちゃんの髪の毛をつかみ、顔を川へ沈め、決して自分が、いいというまで、頭を水面から上げさせませんでした。
K私は、つい最近まで、私しカ知らない場所で、真理ちゃんを持ち続け(置き続け)ていたのです。
Lやガて、正美ちゃん、絵梨香ちゃん事件が起こりました。
Mところが、どウでしょう。
Nてっきり、冷たくかたくなった人間ガそこに居ると思っていたのに、何とそこには、真理ちゃんの骨だけになっているではありませんか。
Oもウ一つ、歯医者という人は、歯だけを鑑定する人。
P・・・もウ、せつなく、真理ちゃんの御葬式を早くしてあげて欲しいからなのです。
Q・・・このようなことは、もウ決していたしません。

上の十八例の中から、カタカナの前の一字のみすべて拾い上げると、「よいどそいこいいいりりしやど間ももも」という意味不明の十八字構成のの文ができあがる。カタカナの種類は、ウソのウ系と真文字のガ系に二分可能である。
 この点の踏まえると、次のような一覧表が出来上がる。

用例の
順番
カタカナの
前の文字
カタカナ
の種類
真偽の
判定
@
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
N
O
P
Q



















ウカ


ガイル











×
×

×
×

×
×
×




×

×
×
×

上の表では、「どウカ」の判別に迷うが、キーワードの一つ<子に始まる>を採用すると、Eの「子ガイル」が暗号文の始まりの文字を指すのではないかと考えた。従って、以下順にガ並びにカをマークすると、「子りりしや間」という六字構成の暗号文が取り出せることになる。
 最後の仕上げは、「子りりしや間」を使ってのアナグラム(つづり換え)である。たとえば、恋人同士の太郎と花子が自分たちの名前をローマ字に書き換えて、「UTO NAKA RHO」とし、これを「歌えば、二人の仲は、良好に」と読む位のことは誰しも想像がつくことであろう。他には、LoveをVoleと書き換えると、神聖な「愛」が卑小な「ハタネズミ」に化けるように、その間の落差感が楽しめることになる。
 「子りりしや間」をローマ字に変換すると、「KORIRISIYAMA」。宮崎は、自分の名前を充てたと推理を働かせたから、犯人の名前「MIYASAKI」を省くと、「RORI」という言葉が後に残った。「ロリ」とは、「ロリーターコンプレックス=幼児性愛者」の略語であろうから、犯行声明に隠されたメッセージは「ロリ・ミヤサキ」となる。

奈良ニュース - 7月5日(火)10時46分
「発作的に殺害」繰り返す−小林薫被告・第5回公判

 奈良市立富雄北小学校1年女児=当時(7つ)=の誘拐殺人事件で、わいせつ誘拐や殺人など八つの罪に問われた三郷町勢野東、元新聞配達員小林薫被告(36)の第5回公判が4日、奈良地裁(奥田哲也裁判長)で開かれ、前回に引き続き、検察側の被告人質問があった。殺意の形成時期について小林被告は、女児を自宅に誘い入れた後に殺害を決意したとする検察側の主張をあらためて否定。「女児が風呂から出ると言い出したため発作的に湯舟に沈めた」との供述を繰り返した。

 また「約1カ月前から毎日、就寝前の少しの時間に手を合わせて拝んでいる」と、初めて被害女児への謝罪の気持ちを明らかにしたが、被害者に対し「おわびの言葉しかない」と述べる一方で、「どんな形であれ、償いはできないと思うので、言葉では言えない」とも述べた。
(奈良新聞) - 7月5日10時46分更新

投稿者: メッセージを送信 saiban_saibann

 奈良の女児誘拐殺人 初公判

弁護側、情状鑑定申請へ
 奈良市の小学一年、有山楓(かえで)ちゃん=当時(7つ)=が誘拐、殺害された事件で、殺人やわいせつ目的誘拐など八つの罪に問われた元新聞販売店員、小林薫被告(36)の初公判が十八日午前、奈良地裁(奥田哲也裁判長)で始まった。小林被告は罪状認否で「間違いありません」と述べ、起訴事実を全面的に認めた。弁護側も罪状を争わず、猟奇的な犯行が全国に衝撃を与えた事件の審理は今後、犯行に至った小林被告の「心の闇」の解明を軸に進められることになる。

 小林被告が問われているのは、楓ちゃんへのわいせつ目的誘拐と殺人、強制わいせつ致死、死体損壊、死体遺棄の各罪。さらに両親への脅迫罪と、別の女児への強制わいせつ罪や下着などの窃盗罪も立件されている。

 小林被告は罪状認否でそのすべてについて早口で「間違いありません」と認めた。その後、弁護側が「残虐な犯行だが、社会の中で被告の人格が形成されたもので、異質な人間による犯罪ではない」などとする意見書を読み上げ、被告の人格形成過程を明らかにするため、専門家による「情状鑑定」を申請する方針を示した。

 これに対し、検察側は冒頭陳述で「被告は誘拐の後、女児に顔を覚えられたと思い、殺害を決意した」と指摘した。
 起訴状によると、小林被告は昨年十一月十七日午後、奈良市内の路上で帰宅途中の楓ちゃんに声をかけ、車に乗せて誘拐。奈良県三郷町の自宅マンションの浴室で窒息死させた後、同県平群町の道路脇の側溝に遺棄するなどした。

 小林被告は殺害から約一カ月半後の十二月三十日に逮捕。その後、強制わいせつ容疑などでの逮捕歴があったことが明らかになり、国が性犯罪の再犯防止策を検討する契機となった。

 ■情状鑑定 臨床心理士や精神科医などの専門家が、被告の性格や知能から生い立ち、家族関係まで犯行に影響したとみられる要素を分析する。心理テストや面接などを行い、通常2−3カ月必要とされる。犯罪事実に争いはないが、動機や原因がはっきりしない事件で採用される。刑事責任能力の有無などを判断するための精神鑑定とは異なり、鑑定結果は量刑判断の参考にされる。
(産経新聞)15時48分更新


小林容疑者を追起訴 女児誘拐殺人で奈良地検

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が下校途中に連れ去られ、殺害された事件で、奈良地検は9日、殺人、強制わいせつ致死、死体損壊、死体遺棄、脅迫の5罪で元毎日新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴=を追起訴した。
 奈良西署捜査本部は余罪とされる別の女児への強制わいせつ容疑や、女の子の下着などの窃盗容疑を今月中に立件する方針で裏付けを進めているが、昨年11月17日に発生した事件の捜査はヤマを越えた。
 小林被告は再逮捕、追送検された4つの罪に強制わいせつ致死罪を加えた起訴事実をすべて認め「女児を帰すと逮捕されるし、騒がれると困るので殺した。(やったことには)満足している。死刑になっても構わない」と供述しているという。
(共同通信) - 2月9日15時5分更新

小林容疑者を追送検 死体損壊と両親脅迫容疑

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、奈良西署捜査本部は8日、女児殺害後に遺体を傷つけた上、新たな犯行を予告するメールを送付して両親を脅したとして、死体損壊と脅迫容疑で、元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴、殺人と死体遺棄容疑で再逮捕=を追送検した。
 拘置期限の9日、奈良地検は殺人、死体遺棄に死体損壊、脅迫を加えた4罪で追起訴する方針。
(共同通信) - 2月8日16時46分更新

小林容疑者を追送検 死体損壊と両親脅迫容疑

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、奈良西署捜査本部は8日、女児殺害後に遺体を傷つけた上、新たな犯行を予告するメールを送付して両親を脅したとして、死体損壊と脅迫容疑で、元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴、殺人と死体遺棄容疑で再逮捕=を追送検した。
 拘置期限の9日、奈良地検は殺人、死体遺棄に死体損壊、脅迫を加えた4罪で追起訴する方針。
(共同通信) - 2月8日16時46分更新

8日死体損壊で追送検 小林容疑者追起訴は4罪

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、奈良西署捜査本部は7日、女児の死体損壊容疑と母親(29)らに新たな犯行予告のメールを送付した脅迫容疑で、元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴、殺人と死体遺棄容疑で再逮捕=を8日に追送検する方針を固めた。
 また小林容疑者が調べに「女児に騒がれると困るから殺した」と殺害の経緯を詳しく供述したことも判明。奈良地検は拘置期限の9日、殺人、死体遺棄、死体損壊、脅迫の4罪で追起訴し、一連の捜査は大きなヤマを越える。
 調べによると、小林容疑者は昨年11月17日午後1時50分ごろ、奈良市内の路上で、下校途中の女児に声を掛けて車で連れ去り、同3−4時ごろ、奈良県三郷町の自宅マンションの浴室で殺害後、遺体を刃物などで傷つけた疑い。
(共同通信) - 2月8日2時41分更新

騒がれると困るから殺害 女児誘拐殺人の小林容疑者

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、殺人と死体遺棄容疑で再逮捕された元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴=が奈良西署捜査本部の調べに「女児に騒がれると困るから殺した」などと殺害の経緯をさらに詳しく供述していることが7日、分かった。
 一連の捜査は別の女児への強制わいせつや女の子の下着窃盗など余罪の裏付けを残すものの、拘置期限の9日、奈良地検が殺人罪などで小林容疑者を追起訴し、大きなヤマを越える見通し。
(共同通信) - 2月7日17時32分更新

建築業当時に土地勘 小林容疑者伴い現場検証

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=殺人と死体遺棄容疑で再逮捕=は以前建築関係の仕事をしていた際、女児の遺体を放置したとされる奈良県平群町の農道周辺の造成地をよく訪れていたことが6日、奈良西署捜査本部の調べで分かった。
 小林容疑者は「農道周辺には土地勘があった。遺体は見つかってもいいから早く捨てたかった」と供述しているという。
 捜査本部は同日、小林容疑者を伴い、農道周辺やアリバイ工作のために野菜を届けたとされる勤務先などを現場検証。供述の裏付けを進めた。農道脇で、小林容疑者はほとんど無表情のまま捜査員の質問に答えた。
(共同通信) - 2月6日15時40分更新


奈良小1女児・遺体遺棄現場を検証
女児の遺体を遺棄した場所で現場検証に立ち会う小林薫容疑者(6日午前9時48分、奈良県平群町菊美台了=一部画像を処理しています)(時事通信社)11時46分更新

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社会ニュース - 2月5日(土)18時30分 ニュース記事写真トピックス 条件検索


車返す前に女児いたずら 小林容疑者が経緯供述

 奈良市の小学1年の女児(7つ)が連れ去られ、殺害された事件で、殺人容疑などで再逮捕された元新聞販売店員の小林薫容疑者(36)=わいせつ目的誘拐罪で起訴=は奈良西署捜査本部の調べに対し「知人から借りていた車を返す前に女の子にいたずらしようと思い付いた」と供述していることが5日、分かった。
 また「女児に声を掛けたら車に乗ったので自宅に連れ込み、騒がれたので殺した」と犯行を次第にエスカレートさせた経緯を説明。野菜を勤務先に届けたアリバイ工作も殺害後に考えたという。
 捜査本部は5日午後も小林容疑者を伴って奈良県三郷町の自宅マンションの現場検証を続け、供述の裏付け捜査を進めた。
 調べや供述によると、小林容疑者が借りていた乗用車は事件が起きた昨年11月17日の翌日、知人に返すことになっていた。車を使える最後の日に女の子へのいたずらを計画し、まず大阪府八尾市で女の子を探したが見つからず、奈良市に移動して女児を発見した。
(共同通信) - 2月5日18時30分更新

社会ニュース - 7月1日(金)17時25分
一家5人殺害 原被告、初公判で起訴事実認める 岐阜地裁

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初公判を迎えた原平被告
 
 岐阜県中津川市で今年2月に起きた5人殺害事件で、殺人などの罪に問われた同市坂下、元同市職員、原平被告(57)の初公判が1日、岐阜地裁(土屋哲夫裁判長)であった。原被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。また弁護側は「責任能力については今後、検討したい」と述べた。
 検察側は冒頭陳述で、原被告が小学生のころから厳格な母親を恐れ、99年ごろに同居を始めてからは母親が妻の作った食事を拒否するなど妻への嫌がらせをエスカレートさせたと指摘。「(原被告は)プライドが高く、母親に何も言えない自分への自己嫌悪に陥った。母親を殺害して自分も死に、男らしい自分を妻に見せたいと思った。他の家族については、不幸な人間を残さないことが始末の付け方と考えた」と動機を明らかにした。
 起訴状などによると、原被告は2月27日午前7時半過ぎ、自宅で睡眠中の母チヨコさん(当時85歳)と長男正さん(同33歳)の首をネクタイで絞めて殺害。その後、近くに住む長女宅へ行き「母が孫に会いたがっている」と長女の藤井こずえさん(同30歳)、孫の孝平ちゃん(同2歳)と彩菜ちゃん(同生後3週間)を自宅へ連れ帰り、正午過ぎに3人の首をネクタイで絞めるなどして殺害した。さらに自宅へ呼び出した長女の夫の腹部を包丁で刺し軽傷を負わせた。
 原被告は包丁で自分の首も刺したが命は取り留めた。原被告の妻は事件当日、友人と旅行に行っており無事だった。
 検察側は4月、原被告の供述内容に不整合な面もあるとして簡易精神鑑定を実施。責任能力を問えると判断したが、弁護側は閉廷後、「検察側の簡易鑑定は時間が短く非常に不十分。精神鑑定を求めていく」と話した。【中村かさね】
(毎日新聞) - 7月1日17時25分更新



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 ミヤサキ論の公開にあたって、自らの拒否症との葛藤を強いられている。
 その前に、どうせ大した論ではないと頭を切り替える必要がある。こういう見方が保たれるならば、ミヤサキ論につられて訪れる初めてのビジターに対しても寛容な態度を持すことができるだろう。
 ややもすると、怨念が噴きだしそうになる。特に、朝日新聞社だ。東京本社まで足を運んだ後も、犯行声明の全文入手について拒み続けた、あの受付譲の頑なな態度が思い出されてくる。あの時の拒否理由は一体なんだったのか。