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初期通報 児童虐待を目撃した際の

通報の問題に割ってはいるのは、苦手意識が先行します。が、急を要する問題ということで、特別参加。
 以下、簡単なコメントを。

通報
 これはあくまでも次善手と心して速やかにしかるべき関係機関に通報すべきです。最良の方法とは、親自らが改心し、更正・自立の道を歩みだすことです。
 ここでいう関係機関とは、福島県庁のHP(http://www.pref.fukushima.jp/jidou/gyakutai/f-top.html)によりますと、中心的な機能を果たす児童相談所を筆頭に十の名を下記の通り挙げています。

児童相談所
福祉事務所(家庭児童相談室)
児童委員・主任児童委員
保健所・市町村保健センター等
保育所・幼稚園・学校
児童福祉施設(児童養護施設・乳児院等)
医療機関
警 察
弁護士・弁護士会
家庭裁判所


虐待の際の
怒鳴り声など これはご近所にメッセを発信していると解すべきです。だからといって、メッセを受信とばかりにドアをノックなどすると、トラブルに巻き込まれる恐れがあります。訪問のタイミングも含めて、関係機関に任せましょう。

責任の所在 児童虐待を目撃しながら、後に死亡事件に発展した時、見殺しにしたことからくる呵責の念に貴方自身が囚われたくなければ、その責任を関係機関に預けましよう。通報は、その際の責任の所在を明確にするための大切な手続きに関わる事柄です。
 この法的根拠は、児童福祉法の総則第二条に明文化されてある通りで、国と国民の責任の折半主義により、一半の児童相談所等の責任追及が可能だと考えています。

通報と同時に、児相には帰責事由が発生します。帰責事由が発生した場合、児相は(後に起きた児童虐待死事件等の)因果関係を打ち消す反証の義務を背負わされると考えています。
註 この場合の「因果関係」の「因」とは、「解発誘因」もしくは「主導サボ」をいいます。


リスク 最悪のケースでは「この子に代わって、お前が身代わりになるか」と居直られる恐れがあり、それ相応の覚悟が必要。森島彩被告はこの時に受けたショックで記憶喪失に陥ったと推測。

110番通報  児童虐待防止に警察への通報をという声をよく聞きますが、児童の虐待防止に警察の介入がどうして可能なのか、解せずにいます。DV防止法をもってするならば、個人として認められるセックスパートナー止まりで、児童虐待のケースでは、たとえ被害に遭ったとしても、その傷害事件をもって直ちに児童の親まで逮捕特権が行使出来るとは考えにくいのではないでしょうか。
 明らかなことは、児童は個人としては認められておりません。児童福祉法でいう児童とは、「愛護すべき」存在です。つまり、憲法には定めなき特別枠での愛護されるべき準主体です。義務主体として児童福祉法では国民と国の両者の名を挙げていますが、なぜか児童の愛護されざるケースでの責任の度合いが示されておりません。ここで、もし、児童の存在を国の財産として国が認めるならば、国の財産権の侵害に対して警察は自らのもつ権限の発動が可能になります。ですが、児童は個人でもなく国の財産でもないことから、警察の介入が困難になっています。
 一方、児童の虐待死事件に関しては、「刑事事件」として容疑者を逮捕しています。これがどうして可能かというと、特例として、児童の変死に対して国家システムが作動するからと考えています。「国家システム」といっても、私自身説明の言葉に困ってしまいますが、背景に国の無責任体制ができあがっているから、その非をカバーするためにあわてて特例としての「国家システム」を作動させるのではないかと考えています。
 大阪の岸和田・中三虐待事件では、少年を植物状態になるまで軟禁と食事制限を繰り返した父親と内縁の妻が容疑者として逮捕されましたが、罪を問うなどして、両被告人に対して国は正義を行使しているように見えます。これも国の責任を問わず、親の側に一方的に責務をなすり付けるものであることを知れば、公判は茶番劇でしかないことが見えてきます。


問題の背景と対策 虐待親の多くは境界例患者と見ています。境界例患者とは、本来、神経症と分裂病との境界を意味しますが、正常と異常の境界例(あるいは、神か人か)というように多義性を温存させたまま使用しています。一方、虐待親が生活苦に喘ぐような生活弱者であれば、この点を閑却したまま、対症療法的かつ虎刈り的な対応では、解決の道は遠ざかるばかり。就職を世話し、経済援助を行うなど親身な対応を心掛ければ、真人間に変わることを期待。ただし、境界例患者のケースでは、これまでの常識が通用せず。下手な対応では、暴行をエスカレートさせる機縁を作りかねません。専門家としての真価が問われます
 虐待は、児童という国の子宝を人質にとって誰かと取引したがっていると解すべきです。
 この原則も、境界例患者には通用しないことを知るべきです。

提案 虐待を受けた児らの描いた絵を集めた画集を出版し、その印税を軍資金として経済的なサポートを行う。たとえ少額でも心が通じれば、いずれ親自らが更生・自立の道を歩みだすはずです。

 他に、「赤ちゃん言葉の翻訳機」の普及により、乳児の虐待は激減すると考えていますが、この研究・開発のための民間プロジェクト立ち上げるのはどうでしょうか。赤ちゃん言葉は世界共通語ですから、将来的には輸出も可能なヒット商品に成長する能性は高いと考えています。

課題として残ること 親の側に心因的な問題を抱えている場合、病的な依存症を悪化深刻化させることが当然考えられます。その時は、心のカウンセリングをはじめとして児童の隔離や逮捕等、可能な強制的な措置を講ずるべきです。

児童福祉法のもつ問題点 この法律の存在が憲法に依拠するものではなく、国の下さる社会保障という特別枠で設けられている点にあります。この点は異論が提出されてもおかしくはありませんが、私見では、総則において「憲法十三条<個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重>の精神に則り、児童の権利保障するための、この法を設置する」と明記すべきところやつておりません。ということは、児童をハナから個人とは認めていないことを意味します。
 児童が個人と認められず、いかなる存在と見ているかというと、福祉を受くべき存在(法律上は、愛護すべき存在)です。つまり、児童は国の福祉を享受する代わり、個人としての権利は認めないぞという基調低音を鳴り響かせているのです。
 
下の総則を読まれると分かると思いますが、第一条では国の立場を不問にしています。思うには、第一条の二項は、「すべて児童は、国がひとしくその生活を保障し、愛護する」と国の主体的立場を明らかにしてこそ第一項とのバランスが保ちえます。この主体的立場を曖昧にしたまま、第二条では、突然、国と国民の責任の折半主義をうたって、児童福祉法の持つ構造的なねじれを鮮明にしています。

第1章 総則
第1条〔児童福祉の理念〕
 すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。
2 すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。
第2条〔児童育成の責任〕
 国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。
第3条〔児童福祉原理の尊重〕
 前二条に規定するところは、児童の福祉を保障するための原理であり、この原理は、すべて児童に関する法令の施行にあたつて、常に尊重されなければならない。


 親権の「絶対」性や児相の怠慢な職務態度を生む背景に、児童福祉法の持つ構造的ねじれがある以上、この問題を閑却したまま、種々の児童虐待防止策をとっても焼け石に水となるのではないでしょうか。

最後に、児童虐待死事件とは、ミステリー・サークルであります。稲穂の垂れるがごとく金色に輝く児童の生命を、神という名を持った人間がサークルの中に潜り込み、ある日突然に、刈り込みをしてしまう摩訶不思議な殺人事件です。人間業とは思えぬ涼しい幾何学的な模様をその場に残して。民事事件でもなければ刑事事件でもない、超常的な現象の事件です。
 この場合のサークルとは、同心円の構造を持つ、家族、学校、会社、国を指します。子よりは家、生徒よりは学校、社員よりは会社、国民よりは国家というように、それぞれのサークルは、国家よりも大きな無限大の聖域の存在を信じており、そのミニチュアでしかないサークルの中で生きています。そして、この場合の聖域は、母の胎内を言います。

 
ある詩人は、それを「小区劃の「公園」に譬えて、次のように表現しています。

 ビルディングに囲まれた翳りがちの小区劃の、それでも小時間は恵まれる陽差を浴びて、一本だけの立木の丸葉広葉は細やかにそよぎ、葉たちがこぼす木洩れ陽を首に、背に受けて、幼な子たちが無心に沙あそびをしてゐる。この緑に彩られた幸福な情景をながめるだけ、けつしてその中に入りこむことなく、私たちはそのそばを行きすぎる
。(高橋睦郎「暦の王」より) 

 詩人にとって「ながめるだけ」の聖地に、乱入し破壊するのは異教徒といえないでしょうか。
 それにしても詩人の最後の言葉は、残酷である。

  ・・・。それならば、五月の午前、私たちの目を囚える幸福の情景は実は世界最後の情景であり、その情景を彩る緑は絶望の色なのだ。

 


 参照

福島県庁のHP
http://www.pref.fukushima.jp/jidou/gyakutai/f-top.html
 
(2) 関係機関の役割
児童相談所
  福祉事務所(家庭児童相談室)
  児童委員・主任児童委員
  保健所・市町村保健センター等
  保育所・幼稚園・学校
  児童福祉施設(児童養護施設・乳児院等)
  医療機関
  警 察
弁護士・弁護士会
   家庭裁判所
 
児童相談所
 児童相談所は、児童福祉法第15条により、児童福祉の第一線の専門機関として、都道府県・指定都市に設置されています。県内には、中央・会津・浜の3つの児童相談所がそれぞれ、福島市、会津若松市、いわき市に設置され、郡山市には、中央児童相談所の分室が設置されています。
 児童相談所には、児童福祉司、心理判定員、保育士、医師(精神科、小児科など)などが配置され、ケースワーク機能、判定機能、一時保護機能、措置機能、家庭裁判所への法的申し立てなどの機能や権限を持っています。
 子どもへの虐待の相談や通告を受けた場合、関係機関や通告者との連携を密にして子どもや家庭の状況について調査を行い、必要に応じて心理判定や医学的診断などを実施して、総合的な判断に基づいて処遇を決定します。
 子どもの虐待ケースの対応では、児童相談所は中心的な役割を担います。児童相談所が行う主な援助は次のとおりです。
 
【1】 相談調査・立入調査
   子どもの虐待が行われているおそれがある場合は、児童相談所の職員などが子どもの住居に 立ち入って必要な調査をしたり、保護者に質問することができるとされていますが、その保護 者と児童相談所の職員との間に信頼関係が形成されていなければ、その後の援助活動に支障が 出てくるため、児童相談所ではできる限り家庭訪問というスタイルをとっています。
 なお、必要な場合は、警察官と一緒に立入調査を行うことになります。
   
【2】 一時保護
   子どもを緊急に保護する必要がある場合や子どもの行動観察、生活指導が必要なときには、一時保護をしたり、児童養護施設、病院、警察などに一時保護の委託を行ったりします。
 この一時保護は、児童相談所長の権限で保護者の意向に反して行うことも可能ですが、でき る限り保護者の同意を得る努力をしています。
   
【3】 施設入所措置等
   処遇方針に基づき、子どもやその保護者を児童福祉司、児童委員に指導させたり、児童福祉施設入所、里親委託により処遇します。
 施設入所等の処遇(措置)は、できる限り保護者の意見を十分聴き、その同意を得た上で行っていますが、それが困難な場合には、家庭裁判所の承認を得て行うこともできます。
   
【4】 親権喪失の申し立て
   子どもを虐待する保護者などがあまりに無謀で、児童の福祉が守れない場合、児童相談所長から家庭裁判所に親権喪失の申し立てをすることができます。
 
 親権とは、親の子どもに対する権利であって、親子関係という身分上の権利です。過去においては、親権はともすれば親本位の権利とされたのに対し、現代においては、児童の福祉を守りかつ向上させるために親に信託された権利であり、児童の福祉本位に考えられるべきものと、大きく変わってきています。したがって、親権は、親の持っている権利という意味でとらえるより、親が子どもに対する第一次の責任者として、誠実にその監護教育にあたる義務であるいったほうが適切です。
(「児童福祉法の解説」抜粋)

福祉事務所(家庭児童相談室)
 福祉事務所は、生活保護、児童家庭、高齢者、障害者等に関する、地域住民の福祉を図るための総合的な社会福祉行政機関です。県内には、各市にそれぞれ設置されており、町村については、6つの社会福祉事務所が所管しています。
 ここには、社会福祉主事が配置されており、経済的困窮や、障害、病気、老後の生活などに関する相談のほか、子育てや家族関係の相談も受け付けています。
 また、福祉事務所には、家庭における子どもの健全育成、家庭と児童の福祉の向上を図ることを目的として「家庭児童相談室」が設置され、家庭相談員が配置されています。子どもの性格や生活習慣、知能や言語の発達、学校生活、家庭内のことなど家庭や子どもに関する相談に幅広く応じています。
 専門的な心理検査や診断を必要とする場合や子どもの虐待などが疑われる場合には、福祉事務所は児童相談所と連携して対応します。したがって、地域住民や児童委員、主任児童委員、その他の機関が子どもの虐待を発見した場合、福祉事務所(家庭児童相談室)にも相談することができます。
 

児童委員・主任児童委員
 児童委員(民生委員が兼務)は、担当地区の子どもや妊産婦について、つね日ごろから家庭や生活環境の状況を把握し、その保護、保健その他福祉に関し、必要な援助や指導を行うなど、児童福祉の増進に努めています。
 近隣との交流が少なく、孤立しがちな家庭には児童委員が相談相手となったり、親同士のつながりをつくったりします。また、病気や生活苦、子どもの非行などの困難や問題を抱える家庭に対しては、適切な情報を提供したり、サービスを提供する機関につなげたりします。
 平成6年からは、子どもの福祉に関する事項を専門に担当する主任児童委員が設けられ、児童委員の活動を援助したり、関係機関との連絡調整を行ったりしています。
 子どもの虐待を発見した場合、また、子どもの虐待の発見者から児童相談所等への通告の仲介を依頼された場合、児童委員は主任児童委員と連携して、できる範囲で家庭状況等を的確に把握し、速やかに児童相談所や福祉事務所(家庭児童相談室)に通告します。
 現在、県内には児童委員が約4,500名、主任児童委員が約300名います。
 地域の児童委員がわからない場合は、市町村の児童委員担当係に問い合わせてください。
 なお、児童委員、主任児童委員には個人のプライバシーの保護に配慮することが義務づけられていますので、安心して相談することができます。
 

保健所・市町村保健センター等
 保健所は地域の保健・衛生の広域的・専門的・技術的拠点であり、市町村保健センター等は地域住民に身近な立場で、住民に対する健康相談や保健指導、健康診査などの多様なニーズに対応した保健サービスを総合的に提供しています。
 保健所ではアルコール、薬物依存の問題や精神障害など精神保健面の援助も行っているので、問題を抱えている家族の育児や生活援助に幅広く対応します。多くの問題を抱えた家族を総合的に援助する際には、保健所との連携がたいへん有効です。
 また、低出生体重児(未熟児)や障害、疾病をもった子どもに関しては、保健所が中心となって医療などの援助を行います。発育や発達に不安があると、育児の負担が大きくなり虐待などの危険性も高まりますので、保健所の援助は特に重要となります。
 市町村保健センター等は、母子保健の基本的なサービスを行っていますが、母親の妊娠中からのさまざまな相談や母親学級、新生児訪問、乳幼児健康診査などをとおして、子どもの虐待を発見できることが多い立場にあることを、十分認識しておく必要があります。
 また、健康診査は、子どもの発育や、ことばや心身機能の発達などの問題を発見するよい機会であり、健康診査を受けていない親には、必ず連絡して家庭訪問を行う必要があります。健康診査や家庭訪問などで援助が必要と感じられた子どもや家族には、必要に応じて児童相談所等とも連携しながら、継続的な援助を行うこととなります。
 

保育所・幼稚園・学校
 保育所や幼稚園、学校は、子どもたちが家庭から離れて集団生活する場であり、子どもが安心して過ごすことのできる所であるとともに、虐待の発見、虐待の防止ができる場としての役割を果たしています。
 特に保育所、幼稚園は、母親を中心とした親との接点も多く、虐待の第一発見者になる場合が多くあります。子どもの虐待を発見した場合は、速やかに、児童相談所や福祉事務所(家庭児童相談室)に相談することが重要です。
 虐待をしてしまう多くの親は、家庭や子育てに不安や悩みを抱えています。保育所や幼稚園では、親の気持ちを理解してあげることや相談相手になって親の精神的負担や不安を少しでも軽くしてあげることも必要です。この場合、決して親を非難するのではなく、虐待をしてしまう理由やその背景をできる限り把握し、親を支えるという視点で関わっていきましょう。
 学校は、児童生徒が学校の中で安心して生活できる状況をつくり、話しかけやすい雰囲気をつくることが大切です。虐待を受けている児童生徒に気づいたときには、担任、養護教諭、スクールカウンセラー等が個別 の教育相談を行うとともに、児童相談所や福祉事務所(家庭相談室)に相談することが必要です。
 子どものSOSのサインは、弱々しく間接的だったりします。日ごろから虐待への関心を持って接することが必要です。

児童福祉施設(児童養護施設・乳児院等)
 虐待などにより子どもが保護者のもとで養育されることが困難なときに、児童相談所は児童福祉施設入所の措置を採り、子どもに生活の場を提供します。児童福祉施設には、保育士や児童指導員などがいて、日常の生活場面でのきめの細やかな配慮により子どもの心の傷を癒(いや)し、成長を援助します。また、児童養護施設の中には、虐待を受けてきた子どもたちに心理的な治療を行う心理療法士が配置されている施設もあります。
 児童養護施設や乳児院などは、親のいない子どもを預かる施設というイメージがありますが、最近では親のいる子どもの入所が多くなっています。これは、近年、虐待など家庭環境等の理由から社会的支援が必要な子どもが増えていることを示しています。
 親から虐待を受けた子どもは、身体的な傷だけでなく心にも深い傷を負っています。施設は、入所してきた子どもに対して、安心して生活できる場、守られているという実感をもてる場を提供していくことが必要です。虐待を受けた子どもは、しばしば問題行動を起こすことがありますが、できる限り受容的に関わることが必要です。
 なお、保護者からの同意が得られず、家庭裁判所の承認を得て児童福祉施設に入所した子どもに対する施設長の監護権は、保護者の監護権に勝ることになります。保護者からの強引な引き取りには、児童相談所に相談するとともに、警察の援助を得るなどして断固とした態度で臨むことが必要です。
 
医療機関
 病院は、けがや病気、栄養障害など身体の症状を治療するほかに、心の健康についても治療的な役割を果たしています。
 診療の場では、明らかな虐待や虐待が疑われる事例がしばしば発見されます。虐待が疑われる場合には、児童相談所に通告し、関係機関と協力しながら援助活動を行います。病院では、子どもの早期治療を行い、生命に危険がある場合や症状が重症な場合は、すぐに入院させます。また、特に生命に危険がない場合でも、在宅では子どもの安全が確保できないと思われるケースには、入院を勧めることが大事です。
 虐待の対応には、医療の専門性に加えて、法律やソーシャルワーク等の専門性も必要です。病院によっては医療相談室があり、地域の社会資源の活用についても熟知している医療ソーシャルワーカーが、さまざまな相談に応じたり、地域の機関を紹介してくれたりします。
 また、他機関の専門家が病院と連携しようとするときには、病院の医療ソーシャルワーカーに相談することも有効です。
 子どもが退院した後、虐待が心配される場合には、児童相談所や保健所、市町村保健センターなどと協力し、継続的な援助に努めます。
 

警 察
 警察は、虐待を受けている子どもの保護や、暴行、傷害などの犯罪に該当する虐待事案の捜査を行います。
 警察は、家から逃れてきたり、家に帰れずにいる子どもを発見、保護したときや、非行や不良行為の背景に親による虐待が疑われ、保護者に引き渡すことが不適当な場合は、児童相談所へ通告を行います。
 また、家庭内で子どもの身の安全が脅かされているような時や、児童福祉施設に対して保護者等が強引な引き取りを要求した場合、連絡を受けた警察はすみやかに援助を行うことになります。さらに、虐待をしてしまう親が関係者に危害を加えるおそれがある場合は、警察は関係者の身の安全を守る役割も担っています。
 子どもの虐待に関する相談は、主に、警察本部少年課の少年相談電話(024-521-4141・4142)、県内各警察署の生活安全課(係)で受け付けています。

弁護士・弁護士会

 弁護士は、法律の専門家として相談にのるほか、法律的な手続きに関してさまざまな実務を行います。
 

子どもの虐待問題については、子どもの人権を守るうえで、弁護士による法的側面 からの積極的な援助が要請されており、弁護士会としても、関係機関と連携し、子どもの虐待に関する啓発活動、救済活動に努めています。親族や児童相談所が虐待をしている親から子どもを守るため、親権喪失の請求や施設入所の承認の申し立てなどを行う場合、家庭裁判所への手続きに関与するほか、法的助言を行います。一方、虐待をしている親からの依頼を受けた場合には、子どもの人権を守る立場から、慎重な配慮が望まれます。
 子育てが困難になる背景に、夫婦間の問題やサラ金などの経済的問題、その他の争いがある場合、問題の解決には弁護士の助力が必要になることもあります。相談には高額な費用がかかるイメージがありますが、さまざまな制度や配慮もありますので、各弁護士や県弁護士会に相談してみてください。

 
家庭裁判所
 家庭裁判所は、家事事件と少年事件を専門に担当する裁判所で、家族や親族に関する様々な問題(未成年者の養子縁組の許可や後見人の選任、親権喪失等)について、調査、調停や審判を行うだけでなく、無料で家事相談も行っています。
 子どもの虐待については、家事事件として、親権を乱用し虐待をしている親に対し、親族や検察官、児童相談所長からの申立てにより、親権喪失宣告の審判を行ったり、子どもを児童福祉施設に入所させる承認の判断をします。
 子どもの福祉を図るために、裁判所の審理はできる限り早く行われる必要がありますが、事件によっては相当の日数がかかることもあります。この間、緊急に子どもの安全を確保する必要がある場合は、審判前の保全処分(仮処分)の申立てをすることもできます。

□関連情報
DV防止法にある
関係機関 配偶者暴力相談支援センター、都道府県警察、社会福祉事務所等。

(管理人註:DV防止法で検索してみたところ、「配偶者暴力相談支援センター」なる名称の関係機関はないに等しく、実際は、各都道府県では「女性相談所」や「女性相談センター」等のいろいろの名称で支援センターとしての機能をはたしていることを把握。この理由は、「暴力」を支援するかのような名称にあることは明らか。いずれにしろ、かかる関係機関は被害「配偶者並びにセックスパートーナー」のサポートに重点がおかれており、DV防止と児童虐待防止は根本的に異なるという感触をつかんでいる。

配偶者暴力相談支援センターとは

都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすこととなっています。また、市町村も自らが設置する適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすことができるようになりました。配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、
  ・相談や相談機関の紹介
  ・カウンセリング
  ・被害者及びその同伴家族の一時保護(※)
  ・自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
  ・被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
  ・保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助
を行います。

※一時保護については、婦人相談所が自ら行うか、婦人相談所から一定の基準を満たす者に委託して行うこととなります。

利用方法

都道府県によっては婦人相談所のほかに女性センター、福祉事務所などを配偶者暴力相談支援センターに指定しているところもあります。
事前に電話で連絡した上で、相談等に行くことをお勧めします。

以下、「チェリー」様より引用
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律
(通称・DV防止法)
(平成十三年法律第三十一号)
(2001年4月6日成立、2001年4月13日公布)
<前文>
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実現に向けた取組が行われている。

 ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力その他の心身に有害な影響を及ぼす言動を行うことは、個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。

 このような状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは、女性に対する暴力を根絶しようと努めている国際社会における取組にも沿うものである。

 ここに、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することにより、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、この法律を制定する。

第一章 総則
(定義)
第一条
この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)からの身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。

この法律において「被害者」とは、配偶者からの暴力を受けた者(配偶者からの暴力を受けた後婚姻を解消した者であって、当該配偶者であった者から引き続き生命又は身体に危害を受けるおそれがあるものを含む。)をいう。
(国及び地方公共団体の責務)
第二条
国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護する責務を有する。
第二章 配偶者暴力相談支援センター等
(配偶者暴力相談支援センター)
第三条
都道府県は、当該都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとする。

配偶者暴力相談支援センターは、配偶者からの暴力の防止及び被害者(被害者に準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を受けた者を含む。以下この章及び第七条において同じ。)の保護のため、次に掲げる業務を行うものとする。

一 被害者に関する各般の問題について、相談に応ずること又は婦人相談員若しくは相談を行う機関を紹介すること。

二 被害者の心身の健康を回復させるため、医学的又は心理学的な指導その他の必要な指導を行うこと。

三 被害者(被害者がその家族を同伴する場合にあっては、被害者及びその同伴する家族。次号、第六号及び第五条において同じ。)の一時保護を行うこと。

四 被害者が自立して生活することを促進するため、情報の提供その他の援助を行うこと。

五 第四章に定める保護命令の制度の利用について、情報の提供その他の援助を行うこと。

六 被害者を居住させ保護する施設の利用について、情報の提供その他の援助を行うこと。

前項第三号の一時保護は、婦人相談所が、自ら行い、又は厚生労働大臣が定める基準を満たす者に委託して行うものとする。


以下、潟gップサービス様より引用
DV防止法の成立により、配偶者(事実婚を含む)から暴力を受けた被害者は、次の三ヶ所に助けを求める事が出来るようになりました。
 1配偶者暴力相談支援センター  2警察  3地方裁判所

1配偶者暴力相談支援センター
  各県の婦人相談所・女性センター等に併設される形で新設されます。主な役割は、被害者の医学的・心理学的カウンセリング、一時保護、自立支援に対処します。
2警 察
  警察は被害者から通報を受けた場合、@暴力の制止、A被害者の保護、B被害の発生を防止するために必要な措置、に努めなければならないと定められました。
  従来、警察に助けを求めても、夫婦喧嘩・民事不介入を盾に、余程の暴力・傷害の実績がないと積極的に介入してくれませんでした。今回の法律制定を機に警察も配偶者暴力に介入しやすくなりました。
  ストーカー問題でもそうですが、第三者特に警察が加害者に対し暴力を制止し、「あなたが加害者である事を警察は知っていますよ」、「今後もあなたの行動には注目していきますよ」と加害者に警告する事だけでも、大きな抑制効果が期待できます。
  警察の警告を無視して、再度暴力を振るえば、次は容易に逮捕が可能となりますので、警察も仕事量は増えますが、動きやすくなったと言えます。
3地方裁判所
  被害者は地方裁判所に「保護命令申し立て」を提出する事が出来ます。地裁は被害状況を認めると、保護命令を出します。保護命令は、
 @加害者が、被害者の身辺につきまとったり、住居や勤務先を徘徊することを6ヶ月間禁止
 A住居から2週間退去。但し被害者は住居退去の申し立ては1回しかできない。
 B命令違反は1年以下の懲役または100万円以下の罰金といった内容になっています。

岡山県HP DV防止法の概要
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/danjo/dv/gaiyou.html

以下、管理人「田川」様の警察法より引用
警察官による被害の防止 第八条 警察官は、通報等により配偶者からの暴力が行われていると認めるときは、警察法(昭和二十九年法律第162号)、警察官職務執行法(昭和二十三年法律第136号)その他の法令の定めるところにより、暴力の制止、被害者の保護その他の配偶者からの暴力による被害の発生を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

警察法
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持するため、民主的理念を基調とする警察の管理と運営を保障し、且つ、能率的にその任務を遂行するに足る警察の組織を定めることを目的とする。

(警察の責務)
第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあつてはならない。

(服務の宣誓の内容)
第三条 この法律により警察の職務を行うすべての職員は、日本国憲法及び法律を擁護し、不偏不党且つ公平中正にその職務を遂行する旨の服務の宣誓を行うものとする。

警察官職務執行法
(この法律の目的)

第1条 この法律は、警察官が警察法(昭和29年法律第162号)に規定する個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行するために、必要な手段を定めることを目的とする。
 この法律に規定する手段は、前項の目的のため必要な最少の限度において用いるべきものであつて、いやしくもその濫用にわたるようなことがあつてはならない。
(質問)
第2条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。
 その場で前項の質問をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合においては、質問するため、その者に付近の警察署、派出所若しくは駐在所に同行することを求めることがきる。
 前2項に規定する者は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所もしくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない。
 警察官は、刑事訴訟に関する法律により逮捕されている者については、その身体について凶器を所持しているかどうかを調べることができる。
(保護)
第3条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して左の各号の一に該当することが明らかであり、且つ、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当な理由のある者を発見したときは、とりあえず警察署、病院、精神病者収容施設、救護施設等の適当な場所において、これを保護しなければならない。
1.精神錯乱又はでい酔のため、自己又は他人の生命、身体又は財産に危害を及ぼす虞のある者
2.迷い子、病人、負傷者等で適当な保護者を伴わず、応急の救護を要すると認められる者(本人がこれを拒んだ場合を除く。)
 前項の措置をとつた場合においては、警察官は、できるだけすみやかに、その者の家族、知人その他の関係者にこれを通知し、その者の引取方について必要な手配をしなければならない。責任ある家族、知人等が見つからないときは、すみやかにその事件を適当な公衆保健若しくは公共福祉のための機関又はこの種の者の処置について法令により責任を負う他の公の機関に、その事件を引き継がなければならない。
 第1項の規定による警察官の保護は、24時間をこえてはならない。但し、引き続き保護することを承認する簡易裁判所(当該保護をした警察官の属する警察署所在地を管轄する簡易裁判所をいう。以下同じ。)の裁判官の許可状のある場合は、この限りでない。
 前項但書の許可状は、警察官の請求に基き、裁判官において已むを得ない事情があると認めた場合に限り、これを発するものとし、その延長に係る期間は、通じて5日をこえてはならない。この許可状には已むを得ないと認める事情を明記しなければならない。
 警察官は、第1項の規定により警察で保護をした者の氏名、住所、保護の理由、保護及び引渡の時日並びに引渡先を毎週簡易裁判所に通知しなければならない。
(避難等の措置)
第4条 警察官は、人の生命若しくは身体に危害を及ぼし、又は財産に重大な損害を及ぼす虞のある天災、事変、工作物の損壊、交通事故、危険物の爆発、狂犬、奔馬の類等の出現、極端な雑踏等危険な事態がある場合においては、その場に居合わせた者、その事物の管理者その他関係者に必要な警告を発し、及び特に急を要する場合においては、危害を受ける虞のある者に対し、その場の危害を避けしめるために必要な限度でこれを引き留め、若しくは避難させ、又はその場に居合わせた者、その事物の管理者その他関係者に対し、危害防止のため通常必要と認められる措置をとることを命じ、又は自らその措置をとることができる。
 前項の規定により警察官がとつた処置については、順序を経て所属の公安委員会にこれを報告しなければならない。この場合において、公安委員会は他の公の機関に対し、その後の処置について必要と認める協力を求めるため適当な措置をとらなければならない。
(犯罪の予防及び制止)
第5条 警察官は、犯罪がまさに行われようとするのを認めたときは、その予防のため関係者に必要な警告を発し、又、もしその行為により人の生命若しくは身体に危険が及び、又は財産に重大な損害を受ける虞があつて、急を要する場合においては、その行為を制止することができる。
(立入)
第6条 警察官は、前2条に規定する危険な事態が発生し、人の生命、身体又は財産に対し危害が切迫した場合において、その危害を予防し、損害の拡大を防ぎ、又は被害者を救助するため、已むを得ないと認めるときは、合理的に必要と判断される限度において他人の土地、建物又は船車の中に立ち入ることができる。
 興行場、旅館、料理屋、駅その他多数の客の来集する場所の管理者又はこれに準ずる者は、その公開時間中において、警察官が犯罪の予防又は人の生命、身体若しくは財産に対する危害予防のため、その場所に立ち入ることを要求した場合においては、正当の理由なくして、これを拒むことができない。
 警察官は、前2項の規定による立入に際しては、みだりに関係者の正当な業務を妨害してはならない。
 警察官は、第1項又は第2項の規定による立入に際して、その場所の管理者又はこれに準ずる者から要求された場合には、その理由を告げ、且つ、その身分を示す証票を提示しなければならない。
(武器の使用)
第7条 警察官は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することができる。但し、刑法(明治40年法律第45号)第36条(正当防衛)若しくは同法第37条(緊急避難)に該当する場合又は左の各号の一に該当する場合を除いては、人に危害を与えてはならない。
1.死刑又は無期若しくは長期3年以上の懲役若しくは禁こにあたる兇悪な罪を現に犯し、若しくは既に犯したと疑うに足りる十分な理由のある者がその者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとするとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、又は逮捕するために他の手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理由のあるとき。
2.逮捕状により逮捕する際又は勾引状若しくは勾留状を執行する際その本人がその者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとするとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、又は逮捕するために他に手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理由のある場合。
(他の法令による職権職務)
第8条 警察官は、この法律の規定によるの外、刑事訴訟その他に関する法令及び警察の規則による職権職務を遂行すべきものとする。

刑事訴訟法
第1編 総 則 

第1条 この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。