★★★


おい、ホントにカワイコちゃんだな、あいつ。」
ブラッドショーは手持ちのカードを眺め、髪をかき上げながら葉巻をくゆらす。
「あぁ?…あぁ、そうだな。まるっきりお嬢ちゃんだ。」
ロンはいつも通り、相棒の適当な話を適当に聞き流す。
「しかし何だな」
ブラッドショーが何か言おうとする前に、ファルークはカードをテーブルに置いた。
「ストレート」
「オイふざけんなよ、ウソだろ!?」
あやうく葉巻を落としそうになりながら、いつも通り大声で叫ぶ。
「いいから5ドル払えよ、カウボーイ」
ここまではいつもと全く変わらない光景だった。
そう、この時までは。

ブラッドショーの大声に呼び寄せられるかのように、
クリス・ジェリコはドアの前を通り掛かった。
「APA?」
壁が無く、ドアだけが立てられているのを見てクスリと笑い、
その奥でポーカーをしている屈強な男達を見てまた笑った。
「クリス・ジェリコだ。これからよろしくな。」
片手を挙げて去ろうとしたが、彼らの台詞に思わず足を止めるはめになった。
「よろしくな、カワイコちゃん」
「頑張れよ、お嬢ちゃん」
彼が最も我慢ならない言葉を初対面で吐かれ、怒りをあらわにドアを蹴飛ばす。
「うっせぇぞ!俺にケツ蹴飛ばされたきゃ、リングに上がれ!」
なるべく愛想良く挨拶して回ろうと思ったのだが、
彼の努力はこの一言で無駄に終わった。
「おお、コワ。」
大袈裟に肩をすくめると、ブラッドショーはにっこりと笑顔を向けてきた。
ファルークは、ジェリコの怒りを気にする風でも無くビールを煽っている。

最悪な初対面から数ヶ月、
ブラッドショーはジェリコにちょっかいを出しては咬み付かれていた。
声を掛ければ怒鳴られ、尻を撫でては平手打ちを喰らう。
しかしそれが、いつしか誰の目から見ても日常の風景となった。

「お嬢ちゃん、こっち来いよ。一緒にポーカーどうだ?」
いつもならここで罵声が飛んでくるはずだが、
珍しくジェリコはドアをくぐり、APAのオフィスに入ってきた。
「珍しく大人しいじゃねえか。どうした?」
ブラッドショーが顔をのぞき込むと、彼は浮かない顔で呟いた。
「ベノワが怪我したんだ」
それを聞いて、ブラッドショーとファルークは顔を見合わせた。
「あぁ…聞いてるよ。まぁ座れや。」
ファルークが空いている椅子を顎で示すと、彼はストンと崩れるように座り込んだ。
「酷かったらしいな。しばらく欠場だとか。」
神妙な面持ちでブラッドショーがビールを開け、一気に煽った。
勧められたビールを断り、ジェリコが口を開く。
「せっかくまた一緒に仕事出来ると思ったのに…怪我しちゃうなんて馬鹿だよ。
 俺はせっかく移籍してきたのに。」
あまりに痛々しげな彼の表情に、さすがの2人もかける言葉が見つからず、
彼らはしばらく黙って時間が過ぎ去るのを待った。
「まぁ…さ」
真っ先に沈黙を破ったのはブラッドショー。
「いつでも此処にくればいいさ。俺等は構やしねぇから。な?」
その優しげな眼差しと有り難い申し出に、ジェリコは小さく頷いた。

この日から、APAのオフィスではたびたび奇妙な光景が見られるようになった。
ビールに葉巻、カードにチップ、それに加え、APAの2人を翻弄するクリス・ジェリコ。
一見奇妙な組み合わせだが、時と共にその光景は当たり前となる。
そう、尽きる事無く続く彼らの日常なのだ。


END

★★★




イヤーン!また頂いちゃったよ!
ゆきえさんに頂いちゃったよ!
 
今回の話はデスね、チャット中に私がまた勝手に【私の考えるJJ像】をしゃべくり、
それを元にして作っていただいたのです。

そう!こんな感じ!皆様想像できますよね?
目に浮かびますよね?
いーよな!こんな光景夢だよな!
APAのテーブルにdiva………もといクリス・ジェリコ。
うへへへ…。
今回はロンも登場!よくないですか?この3人!
それに、あーあーあー!ケツさわっちゃうんだ、じょん!(笑)
素敵過ぎ!!

しかし、ホントにウマいっす。
なんかそう!そうよ!っていうのを、
いとも簡単に表現してくださいます、ゆきえさん。すごいよな。
もうもうほんと、いつもスミマセン!
超!大感謝です!ありがとうございました!
すっごい嬉しいです!

ちなみにゆきえさんのfic、

HIGH FLYER

でもお楽しみ頂けます。
コレは必ず読むべき。すごいですよ。
文章美しいです!
そして是非とも【想像して見よう】には参加していただきたい!
何より、そのアイディアに感服。
お楽しみアレ!

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