エッセイ  【あゆむクンが笑った♪】


初めてキミとお会いした日の事を覚えていますか?
キミは小さな体を更に小さくして、怯えたようにお婆ちゃんの後ろに隠れちゃったよね。
私が「あゆむク〜ン♪」って、呼びかけると更に体をおばあちゃんの後ろに隠しちゃったんだよね。(笑)

それでも、私が「あゆむクンは、いくつだっけ〜?」・・・って聞くと
小さな声で「にちゃ〜い・・・。」って、答えてくれたんだよね。
私は、その時のキミの誠実な声が忘れられないんだよ。(笑)

あゆむクンは事情があってまた乳飲み子の頃にお母さんとお別れしました。
一番、お母さんのオッパイが欲しがる頃だったと思います。
今は若いお父さんのほうに引き取られ、お兄ちゃん(小学1年生だったかな?)と一緒に、お爺ちゃんやお婆ちゃんに育てられています。

よ〜く見ると、お爺ちゃんと瓜二つのお顔!(笑)
まるで、お爺ちゃんのコピーじゃないの〜!!・・・なーんてジョークも皆から出て来るほど、
本当によく似たお顔なんだよね。(笑)
私が、いろんな事でキミのお爺ちゃんの所で会合のたびにお邪魔してお世話になっているうちに、
少しずつだけども心を開くようになってきたんだよね。

ある時、私がお爺ちゃんのおうちへ伺ったら、キミが玄関に真っ先に出て来てくれたんだよね。
私の顔を覚えてくれたのか、ニコニコして、たどたどしい言葉で「いらっちゃいましぇ〜♪」。
もう、何だか大爆笑でした。

私もキミと会うことが毎回すごく楽しみでもありました。
まず、何と行っても「にちゃ〜い♪」とは思えないほど元気!(笑)
そう言えば最近、保育園にも行き始めたとか・・・。
そうかぁ、よかったね。
いっぱい、お友達が出来るといいね♪

私がキミのお爺ちゃんのおうちに行くと、いつの間にかキミが玄関でのご挨拶をするようになって。
そして、会合が始まると何故か私の膝が、あゆむクンの椅子代わりになって・・・。(笑)
会合中にキミが書く絵はピカソ並みの(笑)、素晴らしい絵ばかり。
「ねぇ、りょうママ、これ見て♪」
「う?うーん!すごーい!これって自動車の絵だねぇ。」・・・なーんて事を
抱っこされてるキミの耳に、こっそり話す。

時々、こんな私のオッパイを服の上から探してる。
「こら〜っ♪」・・・って、私が言うと
キミと目が合い、ちょっとだけ恥ずかしそう。(笑)

あゆむクン。
ママがホントは恋しいんだね。
わかるよ。
だって、キミはまだ「にちゃ〜い♪」なんだもの。
でもキミは強い子だね。
そして、会合に来た大人に混じって、そのモミジぐらいの小さな両手を
ちゃんと合わせて祈るんだよね。

オバチャンは、そんなキミを見るにつけ、
どうか、これからもキミが幸せでありますように・・・と祈らずには、いられない。

私がキミの地域から離れる事になった最後の日。
私はキミのおうちにご挨拶に行ったよね。
大人の事情など、何にも知らない君は、いつもと同じように私を迎えてくれたんだよね。
そして、「はい、りょうママに、あげる♪」・・・って、
とっても上手にクレヨンで書けたチューリップと子猫の絵をプレゼントしてくれたんだよね。

私は、とっても嬉しかったよ。今も大事にしまってあるよ。キミがくれた宝物だもの。
キミは最後までご機嫌で、私を玄関の外にまで出て、
「ばいば〜い♪」・・・って、手を振ってくれたんだよね。
今でも覚えてるよ。
ピョンピョン跳ねて、元気よく、私が見えなくなってもキミの声が聞こえたよ。

・・・・・・・・・・・・・・。
そして、昨日、会合で偶然にもキミのご一家とお会いしたんだよね。
数ヶ月ぶりかな・・・・?
ちょっと見ないうちに、キミは随分大きくなったような気がしたよ。(笑)
キミは私を見つけるなり、私の体に体当たり(タックル)をしてきたね。
それはキミらしい挨拶の表現だっていうことは、分かってたよ。

「お〜い、あゆむクン、元気か〜い?」・・・って私がキミのホッペを
ツンツン触りながら語りかけると、ちょっぴり気恥ずかしそうに
「う・・・・ん。」・・・ってね。

またキミに会いに行くからね。
その時まで、りょうママのこと、忘れんなよ♪
そんな意味のことをお喋りしてキミ達と別れたね。

どうか、元気な子に。どうか、優しい逞しい子に・・・。
あゆむクンの前途を祈って・・・。