母からの宅急便


「この連休は帰って来れないの?」と長男に尋ねた。
「う〜ん。帰りたいんだけど、学内の活動がいろいろ忙しくてさぁ。
帰れるかどうか、わかんないや。」と長男。

そうか。
まずは東京の地で初めて迎える連休も、どうやら長男にとっては
学内の新しい友人達と楽しくやっているみたいで安心したよ。

「もし、帰って来れるようだったら2〜3日間でも、帰っておいで。」
あとは、長男に選ばせればいいもんね。

「ちゃんと、三度三度にご飯は食べているかい?」
「うん、まあ、なんとか。あはは。」
そうか。
この春から一人暮らしと共に「自炊をする!」と宣言した長男。
平日は無理なので、日曜日の空いた時間に一週間分の食料のまとめ買いをして、
何とか、やりくりしているらしい。

「痩せた?」と聞くと
「うん、少しね。以前履けなかったジーパンが余裕で入るよ。あはは。」
そうか、あんまり大した物は食べていないんだな。(笑)

自立。
いつかは子供は親の下を離れる。
多少、心もとないように見えるし聞こえるけども、
そっと、距離を置いてあげて見守っていかないとね。

そう言えば、私は結婚するまで親元を離れた事が無かった。
だから、当時は、あんまり自立は出来ていなかったかもね。(笑)

結婚して初めての住まいは台東区のマンション。
(・・・と、言っても私にはアパートにしか見えなかったけどね。笑)
あり合わせの炊事道具でスタートしたっけ。

初めて母から宅急便が届いた時のこと。
見覚えのある母の差出人の文字を見つめながら
急いで荷物のふたを開けてみた。

その中には懐かしい秋田の食品の数々。
いぶりがっこ
干し餅
朝舞婦人会の手作り漬物
オボロコンブに根コンブ
ハタハタ鮨
豆腐カステラ
そして、ビックリしたのが、おはよう納豆までも!(笑)
そして、母からの手紙も。

あれこれと、娘のことを考えて
忙しい合間にダンボールに母が、いろんな思いをしながら
詰め込んでくれたのか・・・と思ったら
なんだか、急に胸が熱くなった。
母の思いに感謝。

そして、長男が自立するようになって
私も長男にほんの少しばかりの荷物を送る立場になった。
どんな物で毎日食べているんだろう?・・と思うと、
過保護じゃないけども、
目に付く全ての物を送ってあげたい気持ちになる。(笑)

まあ、今の世の中、お金さえありゃ何でも買えるんだろうけどね。
少しでも節約出来る様に、
少しでも親元にいた時に「おいしい♪」・・・なんて、言ってたものを
記憶を辿って探してみたり。(笑)

母の愛とは、本当に無償なんだね。
自分が、してもらっている時には気がつかなかった。

今、自分が母となり、こんな、ちっぽけかもしれないが
小さなダンボール箱に、
離れて住む長男の事を思いながら
あれこれと、買い求める感情。
やっぱり無償なんだよね。

やっと、母の深い思いに気がついた。

母さん、こんな鈍感でバカな娘で、ごめん。
今さらながら、
母さんの思いが深くて、ありがたくて、言葉に尽くせない。