大河内の植物利用 -高木-

針葉樹,広葉樹ごとに五十音順で示しています

学名類名和名方言用途等
針葉樹
Pinus densifloraアカマツマツ材は梁,鴨居,縁板に用いる.柱には虫が付くため不適.倒木の心材(特に節の部分)は油分が多いので松明にした.
Taxus cuspidataイチイアララギ
Torreya nuciferaカヤカヤ子供が実を食用や片端を削って笛にした.枯損木を杭材に使用.
Sciadopitys verticillataコウヤマキマキ材は耐久性が高く桶,壁板,杭,小屋,家の柱に用いたが,汚れやすかった.
Pinus parvifloraゴヨウマツゴヨウ材は狂いが少なく障子の桟,雨戸に用いる.
Cryptomeria japonicaスギスギ材は柱,垂木,天井板,引き出しの裏板,桶,土板に用いる.軽くて手触りが柔らかいので鋸の柄として最良.
Tsuga sieboldiiツガトガ材は狂いが少なく,昔は柱材に一番多く使われた.
Picea politaハリモミなし
Chamaecyparis obtusaヒノキヒノキ材質に優れ,柱,土台,縁板などに用いる.成長は遅い.
Abies firmaモミモミ材は天井板,柱,棺材に用いる.
 
広葉樹
Ilex macropodaアオハダソヨゴ
Mallotus japonicusアカメガシワカシワキクラゲ,ナメコが良く生えるほだ木になる.お盆に米で作った団子を葉で包み,湯がいたものを仏前に供える.
Ostrya japonicaアサダなし
Meliosma myrianthaアワブキウシブテ,ヤマビワ 生木は難燃性で木口から泡が出る.
Idesia polycarpaイイギリイヌギリ材は軽軟で,太鼓の胴に用いる.
Fagus japonicaイヌブナなし
Celtis jessoensisエゾエノキエノキ立木に斧で切れ込みを入れ,エノキダケを生やして取った.
カエデ類カエデ類カエデ大きな木をテーブル材とした.
Acer mono var.marmoratum f. dissectumカエデ類イタヤカエデケイジノキ
Acer rufinerveカエデ類ウリハダカエデカエデ,アオギリ
Acer carpinifoliumカエデ類チドリノキタニシバ
Diospyros kakiカキノキカキノキ実は食用,渋柿は藁と灰を入れた約40℃の湯に浸け,その後冷却と加温を繰り返して渋を抜いた.
Litsea coreanaカゴノキフユコガ材色は桃色で下駄の歯に,大きな材はテーブルに用いた.
カシ類カシ類カシアカガシ,シラカシ以外はまとめてカシと呼称することが多い.炭材,焚材に最適.
Quercus acutaカシ類アカガシアカガシ耐摩耗性が大きく木馬材に最適.
Quercus glaucaカシ類アラカシハトガシカシ類の中では比較的柔らかい.
Quercus gilvaカシ類イチイガシイチイ
Quercus salicinaカシ類ウラジロガシシラカシ割断が比較的容易で靱性が高く,柄木に用いる.
Quercus myrsinaefoliaカシ類シラカシアマガシ
Quercus sessilifoliaカシ類ツクバネガシカシ
Cercidiphyllum japonicumカツラカツラ材を裁台に用いた.
Lindera erythrocarpaカナクギノキナツコガ
Phellodendron amurenseキハダキワダ樹皮は健胃薬になる.
Paulownia tomentosaキリキリ材は軽軟で家具,下駄材に用いる.
Quercus acutissimaクヌギクヌギほだ木の耐用年数が長く,良質のシイタケが採れる.木の成長は早く伐期は14-15年から.炭材に適する.
Swida macrophyllaクマノミズキアワミズシ材色赤くアカミズシとも呼ばれる.実はイノシシの餌になり,アワを蒔く5月中旬に開花.
Castanea crenataクリクリ材は耐久性,割断性が高く,枕木,土台,柱,板瓦(そぎ),ほだ木,吊橋の渡し板に用いる.
Zelkova serrataケヤキケヤキ材質優れ狂いや割れが少なく,臼材として最良.柱材や仏壇,家具材,電柱の腕木に用いた.
Acanthopanax sciadophylloidesコシアブラなし
Quercus serrataコナラホウサノキ用途はミズナラに同じ.
Prunus buergerianaサクラ類イヌザクライヌザクラ
Prunus grayanaサクラ類ウワミズザクラなし
Prunus pendula f. ascendensサクラ類エドヒガンヒガンザクラヤマザクラと用途は同じ.大きな材が取れ,狂いが少ないので重用された.
Prunus jamasakuraサクラ類ヤマザクラカバザクラ,カバノキ材は赤味があり,柱,縁板,いろりの縁に用いられる.
Pterocarya rhoifoliaサワグルミクルミ材は下駄材に用いた.
シイ類シイ類シイ当地区にはスダジイ,コジイ,マテバシイがある.材はほだ木,実は食用(そのままで美味),薪材,炭材には不適.
シデ類シデ類ソヤシイタケ種駒による人工栽培を行う前は,ほだ木として伐倒後,元口側を少し地面から浮かせて,鉈目を入れてシイタケを発生させた.
Carpinus laxifloraシデ類アカシデマゾヤほだ木としてシデ類では1番優れる.シイタケ生産が可能になるまでの期間は短いが耐用年数も短い.
Carpinus tschonoskiiシデ類イヌシデアオゾヤほだ木としてシデ類では2番目に優れる.
Carpinus japonicaシデ類クマシデタケゾヤほだ木としてシデ類では3番目で,あまり用いない.
Fraxinus platypodaシオジシオジ材を踏板に用いた.
Diospyros kaki var. slyvestrisシナノガキヤマガキ子供は実を食用とした.
シナノキ類シナノキ類ヘラ当地区にはシナノキとヘラノキがある.樹皮から蓑,縄を作った.
Ilex pedunculosaソヨゴナナメギ,フユナナメ
Machilus thunbergiiタブノキタブノキ材が赤色のものをコウタブ,材が白色のものシラタブと呼ぶ.材は縁板などに利用し,大きな木はテーブル材に用いた.
Magnolia salicifoliaタムシバコブシギ
Ilex latiforiaタラヨウノコギリノキ
Stewartia pseudo-camelliaナツツバキなし
Picrasma quassioidesニガキなし
Albizia julibrissinネムノキネムノキ,コウカノキ材は割断,切削性がよく下駄本体,弁当箱,器具材に用いる.生木は難燃性.
Kalopanax pictusハリギリダラ若芽を食用とする.
Ulmus davidiana var. japonicaハルニレネレノキ材は狂いが大きい.
Stewartia monadelphaヒメシャラアカギ杵材としては最良.
Euptelea polyandraフサザクラタニアサ生木は難燃性.
Fagus crenataブナブナナメコのほだ木としては最良.
Magnolia obovataホオノキフウ,フウノキ材は下駄の歯,まな板,障子の桟,彫刻材に用いる.葉は握り飯を包んだ.
Fraxinus sieboldianaマルバアオダモアオドネリ用途はヤマトアオダモに同じ.材質はやや劣る.
Swida controversaミズキヒエミズシ材色からシロミズシとも呼ぶ.ヒエを蒔く4月末に開花.
Quercus crispulaミズナラズウダノキほだ木の耐久性は高いがシイタケの品質はクヌギに劣る.炭材に適する.
Betula grossaミズメモウカザクラ材質が優れ,厚物の板材が取れる.
Camellia japonicaヤブツバキツバキ杵(ヒメシャラが一番だが遜色ない)材,独楽,炭焼き時の火掻き棒(非常に燃えにくい,水に浸しながら使用)として.
Fraxinus longicuspisヤマトアオダモトネル材はバット材として,昭和30年代まで出荷していた.
Cladrastis sikokianaユクノキシロエンジュ材は枕木とした.
Daphniphyllum macropodumユズリハツルノハ,ユズリハ葉を正月飾りに用いた.