2006年3月29日 トルコ皆既日食観望記
 2006年3月29日 アフリカ・トルコ皆既日食の観望に出かけました。前回から7年経って、やっとフランス日食のリベンジのチャンスを得ることができました。
 今回は誠報社・トップツアーが企画した皆既日食観望ツアーに参加することに決めました。参加するにあたってリビア・エジプト・トルコの3カ所にツアーが組まれていましたが、晴天率・日程や政情などを考え最もリスクの少ないトルコツアーに参加することにしました。3月26日(日)に成田を発ち3月31日(金)に帰国するせわしないツアーですが、カッパドキアやイスタンブールの観光も含めて充実した旅ができました。

 右は月の影が地球を通り過ぎていく様子を示しています。中心にある黒い部分が皆既帯で西アフリカから中央アジアへ抜けていくのがわかります。

 3月29日 前日からトルコ アナトリア高原にあるセルジュクトルコ時代の古都コンヤにあるホテルに宿泊しました。午前7時の起床を待ちきれず、6時に目が覚めカーテンを開けて天候の確認をしました。薄曇りで遠くに霧か霞がかかっているようですが、前日の天気予報では「晴れのち曇り」・・・なんとか皆既時間帯まで保って欲しいとアラーの神に祈りたい気分になりました。
 同じツアーの人たちも同じ思いなのでしょう 天気のことにはあまり触れないでおこう なるようにしかならないという雰囲気で、朝食の間も軽く挨拶はするものの大きな話題にはならず・・・11時半の集合写真までの時間のつぶし方を考えていました。結局 ホテルのロビーで時間をつぶしたあと観望場所の確保にとビニールシートを張り、三脚をセットしてショッピングモールで腹の虫養いのお菓子と水を買って無為に時間を過ごしました。
 そうこうするうちに昼食を採り、正午をまわったところで観測場所になっているホテルの駐車場へ移動しました。すでに前日から赤道儀の調整をおこなっている人も含めてツアー参加者がほぼ出そろって観測体制を整えています。日食10度めというベテランさんご夫妻の横に陣取ってカメラのセティングをおこないました。今回はCanonEOSkissDigitralN(キャノンイオスキスデジタルN)(800万画素)ボディーにタムロンの400ミリ望遠を使用します。CCDが35ミリフィルムより小さいので600ミリ相当の画角が得られます。フィルターはUV+ND400+ND8+ND4です。
 空を見上げると温暖前線の先端のような絹雲が晴れて透明度が上昇してきました。これなら少なくとも何かは見られそうです。食分が進むにつれて少しずつ気温が下がってきました。また風も出てきたようです。そうこうするうちに第1接触の時間となりました。


午後0時41分42秒 第1接触
 カウントダウンとともに第1接触となりました。数秒後に太陽の右下(南西)が欠けているのが分かりました。
 徐々に欠けていく様子を時間経過で示します。前半は絞り8で2500分の1のシャッターを切っています。右端のみ1250分の1秒です。

午後1時57分57秒 第2接触
 1分前からNDフィルターを外しそのときに備えました。
 やがてシャドーバンドが駐車場の白いコンクリートの上をゆらゆらと南から北へ流れるように動くのがみえました。
 太陽が隠れる数秒間 月の表面の凹凸によってダイヤモンドリングが見られます。周囲の人たちの歓声とともにダイヤモンドリングが出現しやがてコロナが出現しました。約3分半の皆既時間帯の前半を写真にとらえ後半は肉眼で見るつもりでしたが、興奮しているため何分たったかわからずとにかく肉眼で見ておこうと見上げました。空にはカメラでは捕らえきれない不思議な空間があります。コロナは細い流線を周囲に伸ばして幻想的な光景が広がっています。小さいデジカメでパシャパシャと数回周囲の景色を撮りました。

午後2時01分31秒 第3接触
 同じツアーの日食観測のベテラン大野氏の「ダイヤモンドリング来るぞ!」の叫び声に我に返り、カメラのファインダーを覗いたとたん右下の方が明るくなり皆既終了を告げるダイヤモンドリングが始まりました。必死でシャッターを切りました。
 第2接触のダイヤモンドリングはNDフィルターを外したあと眩しいので太陽を見ることができず、視野の中心に太陽をとらえることができませんでしたが、このときは何とか連続撮影に成功しました。

午後3時15分45秒 第4接触
 皆既が終了したとたん、拍手がおこり「バンザイ!!」の声があがりました。空が次第に明るくなり宴のあとの興奮冷めぬまま、周囲の人たちと握手をしました。第4接触まで見て帰る人は全体の4分の1くらいで多くの人が徐々に撤収していきます。とりあえず最後まで撮ることに決めて第4接触まで残りましたが、かなりの方がホテルのバーで祝杯をあげていたようです。

今回 取り急ぎアップロードしました。旅行記も含めてもう少し詳しくアップしたいと思います。
今回の日食観望を企画してくださったトップツアーの皆さん・現地観光ガイドのニハットさん、同行の皆さん いろいろお世話になりました。お礼申し上げます。



左:皆既中のプロミネンス(紅炎)と内部コロナです。プロミネンスは右に赤く見えます。
右:ダイヤモンドリング 皆既が終わる直前 月の右下から太陽の光が月の表面の谷間を通して漏れ出てくる現象です。


外部コロナです。東西に伸びた3本の流線が見えます。肉眼で見るとさらに外部まで伸びた流線の細かい模様がはっきりわかりますが、写真ではそこまでは写りません。


観測が始まる前のスナップ写真 さすがに晴れを確信した表情です。
左:現地のTV放送でやっていた日食報道
右:カメラを覗いているねこんた
左:木漏れ日の撮影といっても木がないので、白紙にピンホールを開けている人の写真。
右:皆既中の西空(完全に夜にはなりません)


2006.3.31−4.02

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