2012年5月21日 金環日食観望用グッズの紹介 準備編

2012年5月21日 金環日食観望記
 2012年5月21日(月) 日本の九州・四国・近畿南部・東海・関東にかけて金環日食が見られます。
 昨年から金環日食用の撮影グッズと観望グッズを用意してきましたので公開します。
 直焦点撮影は、望遠鏡の対物レンズをカメラの望遠レンズとして使用するもので、望遠鏡の焦点距離がそのまま望遠レンズの焦点距離となります。他に望遠鏡とカメラボディの間に望遠鏡の接眼レンズを挟む拡大撮影、望遠鏡で見たものを撮影するために、対物レンズ・接眼レンズ・カメラレンズを入れるコリメート撮影法があります。皆既日食では周辺のコロナを撮影するために400〜600mmの焦点距離の望遠レンズが必要なのですが、金環日食では太陽だけを写せばよいので800〜1000mm程度の望遠レンズが必要になります。
 カメラに標準で付属するレンズキット(18−55mm)と400mm、630mm、800mmの違いはAPS−Cサイズの撮像素子(CMOS)に写る大きさを比べればはっきりします。標準レンズでは太陽は豆粒程度で何を撮っているのかわかりません。630mmだと中央左の黒点がよくわかります。
 
 
 
使える望遠鏡とカメラ・レンズは
 1.TAKAHASHI FS−78(D=78mm f=630mm)+P2Z赤道儀
 2.VIXEN ED−81(D=81mm f=625mm)+GP2赤道儀
 3.SONY NEX−7(24.3MP)
 4.SONY NEX−5(14.2MP)
 4.SONY NEX−C3(16.2MP)
 5.SONY α380(14.2MP)
 6.Kenko リフレクター 800mm F8(Aマウント)
 7.SIGMA 120−400mm F5.6(Aマウント)
 8.SONY 35−85mm(Aマウント)
 9.SONY 55−200mm(Aマウント)
 10.SONY 18−200mm F2.8(Eマウント)
 11.SONY 18−55mm(Eマウント)
 12 SONY 16mm(パンケーキ)+FISH EYE(Eマウント)
です。
 またND100000のガラスフィルター(100mm)、ND400X8X8のレンズフィルター(77mm)、ND4.0のゼラチン膜(100mm)を2枚と、ND0.9のゼラチン膜1枚を用意しています。

 FS−78は口径78mmのフローライト玉でキレは抜群に良い対物レンズです。またED−81もEDレンズを使用したキレのある星像を見せてくれます。
 太陽を直焦点で撮るとFS−78やED−81の630mmや625mmの焦点距離では少し役不足に感じます。またいままで使っていたのはシグマの400mmですが、これは太陽の周辺に拡がるコロナを撮影するためのもので、太陽自体を撮るには短すぎます。今回はこれにKENKOのミラー式800mmの望遠レンズを購入しました。オートフォーカスは効きませんが天体写真は無限遠にあわせるだけなのでオートフォーカス機能は不要です。また太陽や月を撮るだけなら視野周辺は多少犠牲にしてもかまわないと考え購入を決めました。焦点距離を伸ばすバーローレンズの購入も考えましたが、以前にバーローレンズでは痛い目(色収差が出て使えませんでした)にあった経験があるので今回は購入を見合わせました。

 カメラは以前のCanonEOSがさすがに古さが目立って使えなくなったため、2010年からミラーレス一眼のSONY NEXシリーズにしました。当初は交換レンズも少なかったためCanonレンズをSONY−Eマウントに変換するアダプターを購入して使っていました。もちろん一般写真にも使用していますが扱い易いボディーで気に入ったため中古でC3もボディーのみ購入しました。レンズとバッテリーを共有できるのが有り難いです。以前のSONY商品は型番が変わると電源やアダプターの形状が異なり互換性が乏しいので困っていましたが、やっとそういう点で対応してきたなという感じです。軽いボディーで望遠鏡への負担も少なくなりました。
これに皆既日食用に使用していたSONYのα380とミラーレス一眼のNEX−5を同架します。
望遠鏡のレンズの先にはNDフィルターを装着します。SF−78のフードにkenkoのND PRO100000を装着し光量を10万分の1にします。またED−81のフードにFujiのゼラチン膜ND4.0+0.9を使い8万分の1にします。どちらもホルダーを望遠鏡のフードにテープ止めをして使います。高橋の望遠鏡は対物レンズにネジ山が切ってあるのでダウンサイジング用のねじ込みフィルターホルダーを使えば確実にセットできますが、もったいないのと実際の日食ではホルダーを回してフィルターが脱落するのを防止する目的であえてテープ止めにしました。また400mmの望遠レンズはφ=77mmのフィルターが使えるのでND400X8X8の3枚で25600分の1に減光しています。
 通常の太陽を撮影してピントをあわせる練習をした結果が最下段の写真です。
 なんだかんだとアダプタだけで数万円の投資になりました。

高橋のドローチューブは43mm径なので42mm径にダウンサイズさせるねじ込みマウントを2300円で購入しました。
VIXENのドローチューブは短いので延長チューブ(黒い部分)を購入しました。
またKenkoの800mmリフレクタを使用するためAマウントをEマウントに変換するアダプタを購入しました。以前から持っていたものも含めて。
これ以外にも延長チューブなど望遠鏡にセットしたままです。古い望遠鏡などのパーツを保管していると使えるものがいろいろあります。
変換アダプタはオートフォーカスが使えるSONY純正品と、無限遠だけ合えばいいという目的でサードパーティ(KIPON)製品の両方を使います。
実際に太陽と月を撮影してみました。太陽では黒点もしっかり写りましたのでまずは合格。

その後、FS−78をP2−Z赤道儀からVIXENのGP赤道儀へ載せ替えました。P2−Zの木製三脚の安定性がイマイチのためで、以前から持っていたGPを引っ張り出してきて使うことにしました。
極軸望遠鏡もなく微動ハンドルもなかったのですが400円で購入し極望もネットで6000円で落札できました。(日食観測程度で極望は不用ですが)
これに42mm径の延長チューブとVIXENのEマウント用Tリングを接続して太陽を撮影してみました。630mmと短いのですが、しっかりピントを合わせるとさすがにフローライトの切れ味は鋭く、下のような写真に仕上がりました。
ND−100000を対物レンズ前に装着して撮影したイメージとしては上出来です。VIXENのED−81と比べても黒点が良く写りました。(ピントの精度もあるのでもうしばらく練習しないと結論は出ません)



 5月9日にバーダープラネタリウム社製のソーラーフィルターを購入しました。(650円)
 早速取り付けて太陽を撮影することにしましたが、ついでに市販の日食グラスの性能も確かめることにしました。日食グラスはアストロアーツの月刊星ナビ5月号別冊(500円)に綴じ込まれていた165X215mmの樹脂製メガネです。これを望遠鏡のFS−78のレンズ前に取り付け撮影しました。
 違いは歴然でソーラーフィルターが黒点など細部まではっきり写せたのに、日食メガネでは黒点の存在がかろうじてわかる程度のものしか撮れませんでした。カメラでピントが合えばわかるのですがどうしても合焦点のポイントがわからず、ソーラーフィルターでピントを合わせてから日食メガネに交換しました。(赤っぽい写真の部分です)

2012.04.14
2012.04.23追補
2012.04.30追補
2012.05.12追補
2012.05.20追補


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