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2012年6月6日(水) 金星の日面通過がおきました。前回2004年は曇りで見逃してしまいましたが、今回はそのリベンジになります。今回を逃すと105年後なのでなんとしても観る気で準備をしました。 10年ほど前に科学史について調査していたときに金星の日面通過の観測的な意義などを知りました。金星の日面通過観測には笑うに笑えないほろ苦いエピソードもあり、斉田博氏の「お話天文学」などにも紹介されています。1874年には欧米から日本に観測隊が派遣され後に「科学の黒船」とも言われました。これについては金星の日面通過に簡単にまとめてあります。 観望場所
台風3号が接近して本州南部を通過しています。そのため太平洋側では雨または曇りの予報で、北日本は比較的晴れ間が多そうです。前日の天気予報で雲の位置は東に移動していますから西日本は晴れそうです。ところが各地の天気を見ても大阪ではなぜか午前9時頃にならないと晴れ間が出ないという予報、結局夜から昼前にかけて晴れそうな北陸に脚をのばすことにしました。午前3時半に起床して4時半に出発、第二京阪から名神に乗りましたが北の方角は雲が切れています。しかし他の方向は低く垂れ込めた台風の雲がべったりしているのを見てやはり北陸道を進むことにしました。賤ヶ岳SAを過ぎた辺りから雲が切れ太陽がしっかり見えます。6時半頃に福井県に入ったところで刀根パーキングに駐めて周囲を見渡せば絶好の観測場所に見えます。小さなパーキングでトイレと自販機しかないため大型トラック数台が駐車しているだけで、観光バスなど邪魔者がいない絶好の場所です。一般道なら6時間以上の観望をすればトイレなどが必要になりますがここではそんな心配もありません。見渡すと使えそうな椅子などもありここに落ち着くことに決めました。5月21日の日食に比べると準備に時間がかけられました。 いよいよ7時前なると同じことを考えている人がいるもので、長野県から来られた人、岐阜県から来られた人に声をかけクルマを3台並べて観望することになりました。さらに三重県、横浜から来られた人も加えて5人で望遠鏡やカメラの砲列になってしまいました。年格好も似ているオッサンが並んでいる風景に時折トラックの運転手やトイレ休憩に立ち寄った家族連れなどから声を掛けられます。まずは望遠鏡やカメラをセットして試し撮りなどで機器の調整をします。 第一接触、第二接触7時11分 いよいよ第一接触です。時間になってもさてどこに金星があるのやら・・・見えない・・・・しかし13分になると太陽の端っこに黒く欠けている場所がわかり徐々に大きくなっていくのがわかります。そうこうするうちに7時28分 金星が太陽内に完全に入り込む第二接触となりました。有名なブラックドロップは望遠鏡でフィルター越しに見ただけではよくわかりませんでしたが写真にはなんとなく写りました。
雲が出てきました
金星が完全に太陽に入り込んでしまえば、あとは数分に一回シャッターを切るくらいで、多少心に余裕ができました。他の方と天文関係のエピソードなどで談笑したり、機器にの話題などで盛り上がりました。横浜から来られた人はタカハシのEM200に大口径のフローライトを持ち込んで本格的な体制です。こちらは800mm、630mm、625mmの直焦点で太陽全体を撮影することに主眼を置いています。これは11月の皆既日食に備えてコロナを含めて撮影することの準備も兼ねているからで、どの程度の大きさに写るのか、低い位置にある太陽にタイしてセッティングや合焦にどれくらい時間がかかるのかといった点を自分なりに掴んでおきたいからです。 10時を過ぎると台風の余波なのか雲行きが怪しくなってきました。北東から大きな雲が湧き太陽を遮る時間帯が長くなってきて2000分の1秒程度の高速シャッターでは太陽が写らなくなり30分の1秒程度でかろうじて写ります。雲の濃度によって露出が著しく変化しなかなか上手く撮れません。 12時を過ぎると昼になるとさらに日照時間は低下してきて、時折見える雲間の太陽を見るとシャッターを押すという時間帯になりました。三重県から来られた方は午後から仕事、岐阜県の方は友人と別の場所で合流とのことで去って行かれ、さらに長野県の方は雲の少ない場所へ移動とのことで午後1時前に現地を離れて行かれました。 第三接触、第四接触このままでは残っていても見えそうも無いと感じて望遠鏡とカメラを1台撤収し、使用機器を1台のみにしたところで再び日差しが回復してきました。慌てて残ったカメラのシャッターを押しながら雲間から覗く明るい太陽を拝みつつ天候の回復を待ちました。そうこうするうちに少しずつ雲量が減りこの調子なら第三接触、第四接触も見られそうな期待を抱かせる展開になってきました。そして午後1時30分 薄雲を通してですが第三接触の瞬間も捉えることができました。その後も徐々に太陽面から抜けている金星をなんとか撮影することに成功し午後1時48分に観望を終了しました。
TAKAHASHI FS-78(f=630mm)+ND5.0 + SONY NEX-C3 直焦点 VIXEN ED-81(f=625mm)+ND5.0 + SONY NEX-7 直焦点 SONY NEX-5 + SIGMA 120-400mm + ND25600 SONY α380 + KENKO RF800mm + ND80000 前に戻る ホームに戻る |