『間違いメールにご用心』
目の前が真っ白になって
その場に座り込んだんだ・・・
間違いメールってしたことある?
俺はあるんだ。
間違いでは
済まされないレベルのね・・・
前の会社でのこと。
その日の朝、ウチの課の上司の
加藤次長(仮名)の転勤が告げられた。
うるさいのがいなくなるな・・・
はっきりそう思った俺。
そして、そのニュースを
いち早く伝えたい人物。
半年前に退社した同期の女、
高橋(仮名)だ。
高橋とは加藤次長への
愚痴を言い合った仲だった。
メールで教えてやろう
それが災いの始まりだった・・・
俺は
いち早く会社を出て携帯を取り出した。
とにかく急いでいた。
加藤次長という文字を打つことさえ
面倒なほど・・・
メールの内容はこんな感じ・・・
【加藤次長が転勤するんだって!
ウチの課大丈夫かなぁ?】
ちなみに【ウチの課大丈夫かなぁ?】というのは人数が減ってしまうことへの不安のみ。
素早く送信ボタンを押す!
ニュース速報を送って満足した俺はコンビニに立ち寄った。
ちょっと雑誌でも読むか・・・と
思った時、
携帯がメールの着信を
知らせた。
おっ!さすが高橋、反応が速いぜ!
その場で
チェック!
え〜と、なになに?
・・・・・・・・・・・・・。
あれ?
ん?
そこには俺の予想とは
全く違う高橋の返信の内容が・・・
【今送ったのは俺んとこだよ!】
はい?
意味わかんね。
はは〜ん、誰かの間違いメールだな!
ホントにそう思った・・・
チラッと送信者の名前が目に入る・・・
加藤次長
あっ、ヤベ。
間違ったの俺か!
その時の焦りはさほどのモンではない。
なぜなら、内容はいたって
悪くないからね。
加藤次長の転勤のこと
それによる課の状況を心配する俺
うん、我ながら優等生じゃん?
逆にポイントアップか?
なんて思ってる俺の元へ再びメールが・・・
目の前が真っ白になって
その場に座り込んだんだ・・・
メール送信者はまたも加藤次長・・・
【ふ〜ん、俺って
カトジー って
呼ばれてんだ。】
カトジーとは・・・
加藤次長の課員だけに通じる
あだ名。もちろん
本人は知らない。
とにかく急いでいたため、
“加藤次長”と打つのが面倒だった俺
とにかく急いでいたため、
無意識にカトジーというあだ名で打ってしまった俺
とにかく急いでいたため、
それを高橋ではなくカトジーに送ってしまった俺
どの俺もありえない!
絶対にありえない!
ありえたくありません!
お〜まいがっ!!!(泣)
と、とにかく
フォローしないと・・・
そう思った俺は次のようなメールをカトジーに返信。
【すいません!間違えました!
それ、高橋に送ろうと思ったんです!
本当にすいませんでした!】
ひとつもフォローになってません
ていうかフォローなんて無理です。
結局その後、電話で侘び入れて・・・なんとか。
その日一日はかなりブルーだった・・・
しかし、
そんな俺に次々と励ましのメールが・・・
嬉しいもんです、仲間って・・・
【かずと!おめでと!ついにやったな!
やるやるとは思ってたけど、ナイスファイト!】
【かずとさん、すごいガッツですね!
さすがです!俺にはできませんから。】
【かずと最高!お前の度胸に脱帽!
この次も頼むよ!期待してるよ!】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
誰か教えてください・・・
メールが届くたび涙が出そうになったのは感動していたせいですか?
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