ゲームの紹介

一時期、ゲームの不健康性が槍玉に挙げられてことがあった。確かに精神衛生上問題のあるゲームはたくさんある。だが、それはどの分野でも同じことが言える。小説だろうが映画だろうが学級文庫だろうが、批判の多い作品は山ほどある。それと同じ、ゲームも選びようによれば心に響く大作を見つけることが出来るのである。

 じゃあ、何が大作かと言われると、ぼくは真っ先にファイナルファンタジー\を挙げる。発売から七年、初代プレイステーションのソフトであるにも関わらず、これをしのぐ作品をいまだに見つけられない。

 なんといってもその卓越したストーリーと秀逸の演出はどんな物語よりも立派である。それに連動して、各々に課題を抱えた登場人物の描写、中世ヨーロッパをモチーフにした世界の確立、感情移入させられる音楽、どれをとっても一級モノ。エンディングで泣いたという話もよく聞き、やったことのない人には是非プレイすることを勧める。

 メッセージ性がまた強い。生と死、自分探し、克己。河合隼雄のファンタジー論に則っており、その世界に癒されながらもどこか心を成長させてくれる。日本中の放送作家をかき集めても、これを上回るドラマや映画は絶対に作れない。

 そして随所で感じる演出のよさ。特にオープニングムービーとエンディングムービーは凝っている。あまりしゃべりたくないのだが、エンディングムービー中盤のヒロインが見せた一瞬の表情。あの瞬間こそFF\の真骨頂、あれにぼくは魅了された。スクウエアはこの実力を持っているのだから、すべてのソフトに生かしてほしい。

 思い出しながら語っていたらまた最初からやりたくなってしまった。ぼくの表現力がいかほどか分からないが、これを読んで参考になったなら本望である。