第7回 その名はデウス=エクス=マキナ(2)
エステル(以下エスト)「…皆様ごきげんよう、「General Material Report」の時間です。今回より私たちの所属する真帝国(ヴァーレス=ライヒ)についての解説を行い」
クラセ=トウマ(以下クラセ)「ちょっと待てやぁ!!」
エスト「…なにか」
クラセ「なんでお主が仕切ってるんでござるかっ!! アルマ殿は!?」
アルマ=クルツリンガー(以下アルマ)「あ〜、エストがやってくれるっていうからちょっと代わってもらったのよ(笑)。ごめんねー、楽しちゃって」
エスト「…いえ、この程度なら」
アルマ「そう? …じゃ、そろそろ解説に入りましょうか。あまり喋ってると長くなるしね」
クラセ「…むう」
>皇帝と聖母
クラセ「二三、聞きたいことがあるのだが」
エスト「…どうぞ」
クラセ「お主ら真帝国が領土を拡大し続けるのは、なんの目的があってのことなのだ?」
エスト「…それが機械神のお望みであれば」
クラセ「ならば、シャードを持つクエスターを狩るのはどうしてだ? 単にカバラの動力源としてシャードが必要だからだけではなかろう」
エスト「…それが機械神のお望みであれば」
クラセ「……お主、真面目に答える気があるのか?」
アルマ「あーあー、怒らない怒らない(笑)。つまり、”真帝国”という国家の行動基準はすべて機械神が中心になっているということなのね?」
エスト「…はい。機械神(デウス=エクス=マキナ)様の神託をもとに、皇帝と枢機卿を中心として国政が敷かれているのです。かつて”古き神”を滅ぼした機械神様のお言葉であれば、それは絶対の影響力を有しています」
クラセ「専制君主国家と宗教国家のふたつの面を併せ持っている、ということだな。しかし神託でござるか。どうにも胡散臭いのだが、そのへんはいかがなものかね?」
エスト「……すべての臣民を統治する皇帝陛下は、ミッドガルドでもっとも機械神に近い存在といえます。その陛下のお言葉には一部の間違いもありません」
クラセ「ふむう…。そう言えば小耳に挟んだ程度であるが、真帝国の現皇帝であるグスタフ=ヨーゼフ2世とやらは、半身をカバラに置き換えて延命しているらしいではないか。皇帝でも命は惜しいのか?」
エスト「……皇帝陛下の御心は、私どものような下々の者にははかりかけます。…ただ、陛下は無為に生への執着を抱くかたではございません。今、陛下でなければ為せない”なにか”が、このミッドガルドに起こっているのだと考えるのが自然でしょう。
ただ、公式時代設定では今年は真帝国建国二千年式典が執り行われる予定ですから、それに合わせた”なにか”が起こる可能性は極めて高いと考えられます」
クラセ「なるほどな…であれば、真帝国が動き出すというわけか。…機は、近いな…」
アルマ「こらこら、不気味に笑みを浮かべないの(笑)。…ところでエスト、現皇帝は2世なのよね。真帝国でもやっぱり世襲制ってあるものなの?」
エスト「…いいえ。皇帝として真帝国を統べられるべきお方は、家名や血統などという人の世の決まりごとでは到底選べるものではありません。ただ機械神さまのご神託によってのみ、選び出されるものなのです」
アルマ「へえ〜。じゃ、”一般人がある日突然皇帝に!”ってのも、アリ?」
エスト「…それはありません。次代の皇帝陛下となられるお方は、”聖母の一族”の受胎によってのみ、このミッドガルドに生を受けられるのです」
クラセ「聖母? ”処女受胎”とかいうやつでござるか?」
エスト「…意外と、博識なのですね。おっしゃるとおり、現皇帝が万一にも斃れられるようなことがあれば、”聖母の一族”の中でご神託によって選ばれた者が次代の皇帝を受胎なさるのです」
クラセ「それはつまり、皇帝を討ったとしても真帝国を本当の意味で討ったことにはならぬ…ということでござるか。ぬう…」
アルマ「”聖母の一族”というのは、存在を秘匿されているのかしら? 反帝国組織にとっては格好の餌食だと思うけど?」
エスト「…もちろんです。ただ、現在聖母としてもっとも神性の高い皇女マリエル様は市井に混じって生活されることがあるようです」
クラセ「ふむ。そのような女子であれば、もっとも厳重に監視せねばならんと考えるのが普通ではないか?」
エスト「……皇帝陛下がご健在でいらっしゃるあいだは、マリエル様にもご自身の自由が与えられます。…それに、臣民に親しみのある聖母であれば、人心の掌握を円滑に進められますから」
クラセ「色々と思惑があるというわけだな。…とは言え、聖母を選出しても延命を続ける皇帝の意図はつかめぬな。真帝国、底の知れぬ連中よ…」
アルマ「ま、それを考えるのはキャンペーンを組むゲームマスターの仕事だものね(笑)。”遊び”の部分が多いとやり甲斐があるもの」
クラセ「まあそういう身も蓋も無い話をだなあ(苦笑)」
エスト「…皇帝陛下についてはこのくらいの解説でよろしいでしょうか、お二方?」
アルマ「そうね。現時点では、
・真帝国は帝政と同時に宗教国家体制を執っている
・国政は機械神の神託をもとに皇帝と枢機卿の合議によって行われる
・現皇帝はカバラによって延命を行っている(理由は不明)
・皇帝が斃れたときのために”聖母の一族”と呼ばれる者たちがいる
・現在の”聖母”マリエルは市井に親しい
といったところかしらね、わかったのは」
エスト「…だいたいの認識であれば、それで構いません。単語として出た”枢機卿”などの説明は後ほど追って解説する予定です」
クラセ「よりいっそう謎を深めたとような気がするのだがなあ(笑)」
アルマ「それは今後の解説とセッション次第よ。ゲーマーズ=フィールド誌でのサポートも見逃せないわね」
クラセ「む。では次回はどうするのでござるか?」
エスト「次回は我ら真帝国が誇る軍隊とカバラ技術の利用について解説致します」
アルマ「なるほど、これは楽しみだわ」
クラセ「それではまた次回…って、拙者が締めていいのか、これ(笑)」
エスト「…なお、聖母についてはサプリメント”クイーン・オブ・グレイス”に解説されていますが、一部を秘匿させていただきました。シナリオ内で開示されるなどの場合を除いてプレイヤーは知るべきでないという、筆者による判断によるものであることをご了承ください(ぺこり)」
第7回終わり→第8回「カバラを鎧う死神の列」に続く
GMR入口に戻る
アルシャードトップに戻る
卓上語りトップに戻る

「アルシャード」は、有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチの著作物です。
(C)2002 Inoue Junichi / FarEast Amusement Research Co.,Ltd.
(C)2002 ENTERBRAIN,INC
|