第23回「ティル・ナ・ノグ(2)」
アルマ=クルツリンガー(以下アルマ)「どうもー、アルマでーす!!」
クラセ=トウマ(以下クラセ)「クラセっすー」
クロス=マンシュタイン「クロスにて候」
アルマ「さ、というわけで今回の”General Material Report”なんですけどもねー」
クラセ「……」
クロス「……」
アルマ「なんですけどもねー!!」
クロス「(アルマの肩に手を置きながら)さすがに無理があると思わんかね、さすがに」
アルマ「う……ごめんなさい」
クラセ「あー(咳払い)。ということで実に五ヶ月ほどの間を開けてしまったわけであるが、今回なんとか復活の運びとなったことを、お詫びとともに申し上げる所存でござる」
クロス「前回”また会うときまで”と締めたが、まさかこうも長引くとはのう(苦笑)」
アルマ「あーもう、二人とも自虐スレスレの会話はいいから(笑)。再開しましょ」
>世界はひとつじゃない
クロス「さて……今回は儂が召喚師であることと絡めて”アルシャードの異世界”について語るのであったな」
クラセ「異世界……確かアルフたちが”ウートガルド”という世界から来たという話があったでござるな」
アルマ「そうね。それに私たちクエスターがいつか至らなくてはいけない”アスガルド”も、異世界っちゃ異世界なのかもね」
クロス「で、だ。我らが住むミッドガルドを含めたすべての世界は、実はひとつにつながっているのだよ」
クラセ「おお、ではアスガルドに至るのも無理ではないということであるな?」
クロス「まあ、話を聞け。つながっているといえども、その世界世界ごとに存在する”世界樹”ユグドラシルを介さねば異なる世界へ渡ることはできんのだよ」
アルマ「ユグドラシル……北欧神話では”宇宙樹”とも呼ばれている世界の中心となる大樹のことね」
クロス「然様。無論容易には探し当てられぬわけだが」
アルマ「確かに、そんなポンポンと行き来されたらたまらないものねえ(笑)」
クロス「ちなみに、今しがたクラセ君が”アスガルドに通じているのか”と尋ねたが、アスガルドへはユグドラシルへの道へと至った上で、さらに”ビブロストの橋”を渡ることができねばならん。並大抵のことではいかんということじゃな」
クラセ「むう。だがなればこそ到達のしがいがあると言えるわけであるな」
アルマ「ポジティブだわねえ(笑)。……とすると、アルフの皆さんって、ユグドラシルを通れる方法を見つけているってことになるのかしら?」
クロス「いや、そういうことではないようだな。アルフ達は”ゲート”を開くことによって世界間を移動しているという話だの」
クラセ「”ゲート”?」
クロス「その名の通り世界と世界をつなぐ門じゃな。アルフは元来レリクスという超技術を使えるわけだが、”ゲート”はそのなかでも最大級の技術であろうな」
アルマ「世界を渡っちゃうくらいですものねえ……。(ぼそ)それがあればウチの社の業績なんかこれモンでグーなのに……」
クラセ「そんなん、それどころの話じゃネーでござるよ(笑)」
アルマ「聞かれてた!?」
クロス「世界どうしのつながりについてはこんなところじゅな」
>召喚するということ
クロス「さて、では次は儂のような”サモナー(召喚師)”の操る”召喚術”について説明させていただこう。文字通り、召喚術とは異世界の存在をミッドガルドへと呼び寄せる術法なのだ」
クラセ「あんまり文字通りでもないような気もするでござるが(笑)、となると、クロス殿は異世界への門を開けるのでござるか?」
クロス「いやいや、そこまで大仰なことは簡単にはできんよ。儂にできるのは、この符を触媒にして、一時的に異世界の力を現出させることだけじゃ。荒唐無稽なこととも思えるが、ミッドガルドに漂う”マナ”の力が、それを可能にしているのだろうな」
アルマ「クリーチャーなんかは、マナが受肉して生まれた存在だものね。ああ便利パワーですマナ(笑)」
クラセ「ふむ。しかし、異世界の存在を一瞬とはいえ、そう簡単に呼び出せるとは……」
クロス「それも少し違うのだ。この符、《スペルカード》とも言うのだが、これはいわば異世界人との契約書がわりなのだよ。契約を結ぶことによって、この符を通してミッドガルドに呼び出せるということじゃ」
アルマ「契約は大切だわね。うんうん」
クラセ「……なに感慨深げにうなずいてるんでござるか(笑)」
クロス「もっとも《スペルカード》によらない召喚も可能ではある」
アルマ「あら、含みのあるお言葉(笑)」
クロス「今説明した術法は、召喚術としては”小召喚”と呼ばれておる。その上位の術法として”大召喚”が存在するのだ」
クラセ「ほほう。違いはいかに?」
クロス「”小召喚”は《スペルカード》を媒介としてミッドガルドへの存在を可能としているのだが、”大召喚”は存在そのものを直接ミッドガルドへと呼び寄せ、マナによって存在を確定させるのだ」
アルマ「つまり、クリーチャーが誕生するプロセスと同じことをするわけね?」
クロス「然様。”小召喚”との違いは、必ずしも契約を結ぶことにはならんという点であるな」
クラセ「なにゆえでござるか?」
クロス「召喚された者が反抗することもあるからな。殺されたりすれば、契約の結びようもない。もっとも普通は、大勢のサモナーとグレーターサモナーが厳重に管理するのだが」
アルマ「召喚されるものにもよるでしょうけど、数があれば対処できる……ってことね」
クロス「以上がサモナーと異世界との関係である」
>やってみよう
クラセ「む、では今回はこれで終わ……?」
ブースに怪しげな机や書物、紋様を刻み込んだ布が運び込まれてくる。
クラセ「これは、一体……?」
クロス「ふむ。儂が呼ばれたときに注文があってな、なんでも召喚術を使ってみせてほしいらしい」
クラセ「マジ!? マジすかアルマ殿!?」
アルマ「ええ、本マジよ。せっかくサモナーの方にお越しいただいているのだから、その手腕を披露してもらわなくちゃ。……よろしですよね、クロスさん?」
クロス「まあ、やぶさかではない」
クラセ「して、どのような召喚をするので?」
クロス「それであるが……ひとつ符を介さぬ召喚をしてみようと思う」
クラセ「大召喚でござるか!? しかしクロス殿はまだグレーターサモナーでは……」
アルマ「ふっ、甘いわねクラセくん」
クラセ「……アルマ殿?」
アルマ「そんな都合、話の流れの前では無効だわっ!!(ズビシィっ)」
クラセ「…………解り申した」
クロス「まあ、存在を召喚印内に固定するだけだから、厳密にいうと大召喚ではないがな」
アルマ「中召喚とか(笑)」
クロス「──では、参る」
クロスが呪文を唱えると、ほどなくして召喚印が輝きだした。
赤、青、緑、白、銀。移り変わる色彩は、やがて混じり入り、純白へと姿を変えて──
クロス「! いかん!!」
クラセ「なっ!?」
クロス「やはり、半端な召喚は逆効果であったか……!」
アルマ「とにかく避難して……えっ、シャードが……?」
クラセ「クロス殿ぉっ!!」
クロス「ぬううぅぅぅぅっ!?」
そして。
すへてが光に包まれた。
>今回のまとめ
・世界は”世界樹”ユグドラシルを中心にしてつながっている
・アスガルドに至るためには”ビブロストの橋”を渡らなければならない
・アルフは異世界を渡る”ゲート”を開く技術を持っている
・サモナーは”召喚術”によって異世界の存在をミッドガルドへと呼び出す
・”小召喚”には《スペルカード》と呼ばれる符を媒介にする
・”大召喚”は存在そのものを直接呼び寄せる
第23回終わり→第24回「ティル・ナ・ノグ(3)」に続く
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