12月7日 阿佐〜牛の背〜亀尻峠 二人
雪
が降らない内に一度歩いておきたい「TAKA氏の”趣深山”に紹介されている東祖谷・阿佐から牛の背コース」 強い冬型気圧配置も昼頃には少しは緩むだろ
うと、阿佐〜牛の背〜亀尻峠〜阿佐の周回コースに7日出掛けた。5時15分外へ出れば厚い雲で覆われ、強風が音を立てて吹き抜けている。
R32から祖谷トンネルへ上がると気温3℃。先々週より暖かいと思いながら道の駅西祖谷でトイレ休憩。駐車場では大阪ナンバーの乗用車が仮眠中。栃瀬で暖
かい飲み物を調達し阿佐へ入る。裏側から「阿佐家」の屋根を眺め、応永十二年(1405年)の「鰐口」がある観音堂は車中から頭を垂れて通りすぎた。
最奥まで走らせ身支度をしている内に小雨が霙に変わってくる。本来は見えている筈の向かいの尾根も厚いガスの中。「回復するのだろうか?」と思いながら朝
食は途中で取ろうと歩き出す。石鎚神社手前から作業道へ入り直ぐに山路へ入る。沢の音を聞きながら右岸沿いを薄暗い人工林の中を進む。
沢沿いなので風の音は聞こえない。40分ほどで徒渉地点の滝の手前へ到達。

【滝】
地形図上のルートは左手へ高巻いているがこのルートは次の機会に残して置くことにし、今回はTAKA氏のコースを追うことにする。何処で徒渉しようか探そ
うとしたが、今回は珍しく左岸側に白テープが見えている。地積調査の方達の目印だろうか?
徒渉し滝を高巻き、踏み跡を斜上すると「森林開発公団 十谷公団造林地」の看板。ここで高度1,000m。体も少し温まったので昔の作業小屋の跡だろうか
平坦な地点で遅い朝食にする。相変わらず霙がぱらついている。少し休むとやはり急激に体温が奪われる。
ここからは人工林の中を斜上して行くが、所々に白テープが目に付く。テープがなければ真剣に踏み跡を探すのだが、一旦テープを目にすると安易にテープだけ
を探す行動に変化。久しぶりのテープを追う山歩きだが、何故かテープが無く地形図を確認しながら歩く方が面白い気がし始めているこの頃である。少し上がる
と、良く踏まれている尾根道へでる。ここにも休憩場所があったのか人間が存在した跡が伺える。
尾根道から別れ、古見からの尾根を目指し更に斜上する踏み跡へ入る。人工林が切れ、尾根が見え始めて来た辺りで前方に鹿が黙ってこちらを見ている。目と目
が合った?瞬間一斉に走り出した。見えたのは白い尻尾が4頭。しばらく走り去るのを見送る。鹿がいたと思える地点へ着くと新しいのやら古い足跡が一杯。周
りにの岩に生えている苔を食べに集まっているのだろうか?それにしてもびっくりさせた鹿の一家?には「ごめんなさい」でした。
やがて地積調査の最終点を過ぎ、目の前の尾根目指し今度は獣道を追う。

【ブッシュの中】
少しブッシュを潜るとハイウェイの様な尾根道へ飛び出す。少し進むと南面は伐採された跡なのか足下には錆びたワイヤーロープが残り一面のススキ原になる。
振り返れば眼下に樫尾の集落が見えている。

【眼下の集落】
今度は赤い境界杭を追って行くと1390mピークへ到達。この辺りは背の低い笹が一面を覆い、陽気の良い日には昼寝をしたいポイントである。前方を見ると
又鹿がこちらを覗いている。おそらくあまり人が入らないので人間が珍しいのかな?この鹿も別に危害を加えるわけではないのだが二頭並んで直ぐに走り去っ
た。ここからは、何度も甲高い鹿の警戒音を耳にし、足下には糞が点在している。本当に動物達にとっては楽園なのだろう!
やがて、1486mピークへの登り。強風が吹き抜け、北斜面の木には一杯霧氷が付いて真っ白である。ピークを過ぎれば広い尾根。境界杭も終わり、視界が効
かなければどちらへ進めば良いのか迷いそうである。とにかく唐松林の一番尾根の高いところを歩くと、直ぐに小さな池が出現。周りにはやはり動物の足跡が一
杯付いている。

【唐松林の中の池】
ここを過ぎた辺りからは北斜面を歩くようになり強風を左手からまともに受ける。徐々にガスの中へ入り展望もあまり効かないが、地形図を頼りに亀尻峠から上
がってくる尾根を目指す。獣道が縦横に交差しているのでガスが濃いときはお手上げだろう。やがて、小さなコルの立派な獣道の交差点へ出る。念のため左へ少
し登り下をガスの切れ目に確認すると目指す亀尻峠からの尾根道であった。念のために、交差点脇のコメツツジの枝に帰るべき方向を示す赤テープを付けた。

【牛の背への斜面】
ここからは30分程で牛の背三角点の筈。背中から強風を受けながら進み、ガスの切れ目で写真を撮ろうとしたが体が振られる。周りのコメツツジにはびっしり
と霧氷がまとわりついている。やっとの思いで牛の背ピークへ続くコルへ到着。本来はここから白装束の天狗塚が見えるはずだがガスの中。ここでたまらずザッ
クを降ろしフリースを着込み合羽を着用。連れ合いは、「一生懸命歩いているので寒くない」ので不要とのことで先に進む。皮下脂肪の差だろうか?

【霧氷】
連れ合いは三角点を通り過ぎていたので呼び返し、気温マイナス5℃の三角点へ形だけ挨拶。当初の目標であった「天狗の池」は諦め直ぐに引き返す。途中ガス
の間に少しだけ青空が顔を出すが直ぐに隠れる。連れ合いも寒くなったのかここで合羽を着用。下りはまともに強風を受けながら樹林帯めがけて走り下る。先々
週歩いている御陰でルートを記憶していたが、初めてで、ガスにまかれば難しい笹原である。先ほど目印に付けて置いた赤テープを回収し、少し下って樹林帯へ
入り強風から逃れほっとする。やはり、体がまだ慣れていなかったせいか、寒さにはさすがにこたえた。
この頃から頭上には青空が出始め、風も弱まり始めているようである。振り返れば左手樹林越しに天狗塚が白装束で見送ってくれている。平坦な場所を見つけ昼
食タイム。何時もどおり熱燗を先ず一杯。冷えた内蔵に染み渡る美味しさ。「これだから山は止められない」一瞬である。
気温マイナス3℃の中で暖かい食べ物を取り、コーヒーを頂き、掲示板にメールを送っている内に1時間があっという間に経過する。後は下るだけということも
あり、自然林の中を適当に下っている内に二人とも膝がおかしくなり始める。途中のヌタ場は前回より水が増えている。TAKA氏のコースはここから阿佐まで
下るとあるが、時間もあるので予定どおり亀尻峠まで下ることにする。ナンバーが書かれた境界杭を追いながらぐんぐん下る内に空は青空となる。2時間程のズ
レで残念であったが又の機会があると慰める。

【ヌタ場】
一時間ほどで亀尻峠へ到着。おかまごの中の「あごなし地蔵」「二つの太子像」そして前には「手鉢水」 昔からのメインルート上で静かな一時を過ごし、阿佐
目指して下りへ入る。

【峠の太子像】
昨年訪れた時はあまりテープを見かけなかったが、今回は赤テープの釣瓶打ちである。間伐材が横たわる人工林の中をお互い膝をかばいながらゆっくり下り、途
中の「安政七申年(1860年)」と刻まれている地蔵尊脇で一休み。樹齢数百年以上?の二本の巨木の足下で旅行く人々を見守ってきたのであろうか。錆びた
お賽銭が祀られていた。

【安政七申年の地蔵尊】
ここからは傾斜も緩くなり、のんびりした散歩道。下りが無ければ膝も楽である。そして、赤い屋根の無人の民家。前の畑にはススキが一杯生い茂っている。手
入れをしなければ自然に帰るのだろう。
ここからは車まで目と鼻の先である。
出発8時、帰着16時40分。 万歩計で24000歩。鹿との出逢いもあり、冬の始まりの寒かったが、楽しかった「自
然との触れ合い」で
した。
暗くなった中、ライトを付け県道32号線へ降り、後は定例の「さまちの湯」へ一直線。
湯船で冷えた体を温め、冷たいシャワーで膝が真っ赤になるまで冷やした山歩きの締めくくりでした。
【こ
のコースも地形図・磁石等を活用し、自己責任でお願いします。】
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