「濡れた・・・」









俺は水滴みたいな人生かな

すぐ形が崩れて流れてしまう

人は流れるものだから

流れてまた

水滴になる

水滴になったときが新しい誕生日

Happy Birthday

                 by 貴水水海










僕には色も匂いもない
君の思う通り
君の色
君の匂い
僕にはそれが
嬉しくて
だけどこれでは
良いことばかりじゃなくて
自分がない
他人任せ
やる気を感じさせない
ひょいと顔を出しすぎればあっと言う間
君たちの標的

パチン パチン パチンパチンパチンッ

乾いてしまう前に
消えてしまう前に
ほんのちょっと人を好きになりました
ほんのちょっと人を好きになりました

パチン パチン パチンパチンパチンッ

君に簡単に染まってしまえる自分で居たかったな

パチン パチン パチンパチンパチンッ

君の美しい心にずっと
寄り添えるだけで良かったのに

                 by 七海月香










この雨がやむ頃には
あなたはここを出てゆくのですね
せめて髪が乾くまでは
あなたの鼓動を聞かせてください
最初からわかっていました
刹那でかまわないと願ったのは
あなたが二度と戻らないからです
何も残して逝かないでください
あなたを思い出させるものは
この雨音だけで充分です
鏡にうつる私は笑っています
あなたが私を思い出すとき
笑顔のままでいられるように
背を向けて髪を結ぶ間にそっと
音もなく立ち去ってください
別れの言葉も挨拶もせずに
あなたがここへ来たときのように
雨音に抱かれてまどろむ私は
あなたの夢を見て泣くのでしょう


                 by 一筆










緑の 産毛に ころんだ 朝露は
まるで 宝石のよう

暁の空を 映して
消えゆく 星に
別れを 告げる

冷たい 夜が 結んだ
儚い 露を 呑み干して
つなぐ 命も あるからね

真夜中に 零れた しずくは 
すきとおる 命の水だよ

誰の 瞳にも 映らない
カゲロウのような 魂が

ひっそりと 呑み干して
命を つないで いるんだ

きっと・・ね

                  by misumaru