with 海神いさな。


記憶   月の砂漠   月(仮題)   霜月の青   クジラの海



記 憶
   
とぎれとぎれの
記憶の中に彷徨いながら
辿りつく先は いつだって


君がいたよね
この指先にそっと
君は触れたよね

透きとおる君との時間(とき)に
佇みながら
想いの果ては いつだって


好きとひとこと 言えばよかった

いさなさんが「ポエムる!」に投稿して下さった詩を、頂いてさちが絵を描きました。透きとおってるぅ〜・・・。
詩/海神 いさな。  画/さち






月の砂漠



こぼれおちても
そうでなくとも
一粒一粒が この砂漠

何があっても
何がなくても
たった一人の この私

美しさの意味を
はき違えてはいないか

月は見ている
黙って照らす

この夜(よ)のすべてを
黙って照らす



さちが描いた絵に、いさなさんが詩を書いてくれました。

詩/海神 いさな。  画/さち






月(仮題)


届きそうで届かない

その指先が

もどかしくて美しくて

泣いてみました

あの日

詩/海神 いさな。  画/さち









霜月の青

ときとき と 痛む胸
憧れなのか
せつなさなのか
見上げたら 空が青かった
冷たくなった風に
私の心がついて行けない

まだ
そんなに確かじゃない
決められない
このまま冬になろうとする世界の
潔さに気後れして

ときとき
ときとき
胸の前で両手を握り締めて
見上げたら 空が青かった


          さち









霜月の青






                          photo/海神いさな。















〜「霜月の青」に寄せて〜

空の青さはきっと
誰のものなんかではなくて
決して、なくて

流れる雲の行方も
誰も決められない
決めたくは、ない

ここにぽつんと立っている僕

それだけが
確かな、こと

たった今、吹雪に見舞われたとしても
せめて
倒れるもんか

           海神いさな。

詩/海神 いさな。  画/さち






<クジラの海>


しんと静まりかえった
蒼い海の底で
ヒトリ

泣いてみても
笑っても
ただ 波は水面(みなも)を
行過ぎるばかり

けれど 海の底に届く
その ひとすじのヒカリが
まばゆくて
まばゆくて 愛しくて

もう少し まだここで
泳いでいてもいいよと
夢をみせる



             
            
詩/いさな  画/さち