魔神の地下聖堂
ポテト男爵の招待状を見せてやると、魔神は手の甲で額を強く打ち、
みるみる呼吸が荒くなってきた。しかも顔面蒼白――。
「すばらしい!」魔神が叫んだ。
「最高だ! 芸術的ないい方をすれば、斬新で洗練されている!
なんという力強いアピール! なんという吸引力! 余のお腹はもう、ペッコリぞ!
すぐにでもグスタフめの邸宅へとおもむき、ゴージャスな食卓を囲み、
美味なるポテトを頬張ろうではなーいか!」
きみはこくりと頷く。落ちつけ、ピップ。ちなみにグスタフというのはポテト男爵のことだ。
そわそわするなよ。ポテト男爵というのは、上流階級の中でも「わがまま」だと有名なんだ。
晩餐会に出席するのはかまわないが、とんでもない無理難題を押し付けられるかもしれない。
しかも魔神と同席ときてる。ひと悶着あるに違いない。
それでも行くか? もちろん行くよな。男爵の「お気に入り」になれば、きっといいことがある。
見返りは大きいはずさ、たぶんな。さぁ、1680円を用意するんだ。
ふと魔神が何かを思い出したようにきみを見つめる。
「ところで開催の時刻は何時とある? まさか8時ではあるまいな?
縁起の悪い8時となっていたのなら、おまえにキャビア添えのポテトはやらぬ!」