16号
小さいから楽しいホテルの経営』

                          平成16年2月13日
                                vol 016
                              金曜日発行

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[小さいから楽しい。古いから味がある
         大きいホテルに負けるな!]
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        お客様は神様です?        
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◆「お客様は神様です」という言葉はご存知でしょうか。昔、歌手
の三波春夫さんが言い、それが広まってゆきました。

◆それからは、「お客様は神様です」という言葉が一人歩きし、そ
の後各業界で「サービス向上」とか、「顧客満足」という流れに乗
って、より知られるようになりました。。
そしてサービス業こそはそれを実践しなければならないとの思いが
あるようです。

◆この言葉が本当かどうかはこれから検討しますが、この言葉は
サービスする側が自覚することだと思っています。
ところがお客様側から「お客様は神様なんだ」と言われると、妙に
反発したくなります。
 
◆本当に全てのお客様が神様なのでしょうか。そうでないお客様も
時には居ます。泥酔の方、暴力団の人などは直ぐ分かりますが、普
通のお客様の中にも「お金を払っているのだから」と言って大変横
暴な人が居ます。

◆確かにホテルの応対の悪さが原因でお客様が怒られることはあり
ます。それはホテル側に問題があるのですから当然のことです。
そうではなく、あからさまに「一発かましたら言うこと聞くだろう
と思って」高飛車に出てくる人もいます。

◆そのようなお客様は雰囲気でなんとなくわかります。「お金を払
ったらお客なんだから」という気持ちがあるのでしょう。
そのようなお客様はいろいろ要求をします。出来るだけのことはし
て差し上げますが、出来ないことは出来ない旨はっきりお話するよ
うにするべきです。それを曖昧にしますと、要求はエスカレートし
てきます。

◆時としてお客様がホテルスタッフを罵倒しているのを見ることが
ありました。その時、支配人は直ぐそれを引き受け、処理しなけれ
ばなりません。
どうしようもない時は、お客様にお帰りいただいた時もあると思い
ます。他のお客様に対してご迷惑をおかけする可能性がある時は毅
然と対処するべきです。

◆勿論このようなことは何時もあることではありませんし、無い方
が良いです。宿泊をお断りしたのは私の経験でも1〜2度です。

◆以前支配人をしていたホテルには航空会社のスチュワーデスさん
たちが毎日宿泊していました。
スチュワーデスさんが宿泊するということで、宿泊ホテルとして契
約する前は、航空会社の客室乗務員管理部や労働組合の人たちのチ
ェックが厳しかったのを覚えています。

◆航空会社としては、ホテルの周辺環境や客室内の広さもチェック
の対象でしたが、特にスチュワーデスさんに対しての安全配慮につ
いては高い要望がありました。

◆スチュワーデスさんへの電話の取次ぎも、たとえ会社からの電話
であったとしても、名前・用件などを聞いた上で、スチュワーデス
さんに了解をもらってからつなぐよう要請がありました。不審であ
れば電話を切っても良いと言うことでした。

◆それでも、ホテル内で大声を出したり、雰囲気がおかしいお客様
がいて、ホテルが適切な対応をしなかった時がありました。
スチュワーデスさんから航空会社の方に報告が行き、会社からホテ
ルに対して文書で注意を受けることがありました。

◆スチュワーデスさんばかりではありません。お客様の安全を守る
ことはホテルとして大前提です。体を張ってでも守らなければなら
ないことです。
お客様が快適に滞在していただくためには事前に危険と思われるこ
とやトラブルが発生するのを防ぐ必要があります。

◆一方、ホテルのスタッフが楽しく仕事をするということも大切で
す。
私はホテルスタッフに「私たちはお客様に如何に喜んでいただくか
を真剣に考え、応対しなければなりません。ただ私達は決して召使
でも奴隷でもないのです。もしも理不尽な要求をされた時は毅然と
お断りするか、出来なければ支配人に連絡するように」と話してい
ました。

◆ホテル支配人の中には、サービス精神旺盛のあまり、お客様に対
して「お客様は神様です。何でもご要望があればおっしゃってくだ
さい。」とか、それに近いことをわざわざ言っている人がいます。

◆言ってしまったのですから、お客様はいろいろな好き勝手に要求
を出します。
それなのに後で「うちのお客は我がままで困る」と愚痴っている人
がいます。これはおかしな話です。

◆お客様は「好きなことを言って良い」と言われたので、言われた
通りにしているのであって、何も悪くはありません。それをしない
支配人が悪いのです。
また、そのように仕向けている支配人が間違っているのです。
そこの所がわかっていないと自分でクレームの元を作っているよう
なものでしょう。おかしな話ですが、でもこのようなことはよく聞
く話です。

◆「お客様は神様です」と言う言葉はお客様にとっても、ホテル側
にとっても誤解を受けやすいもので、そう簡単に使える言葉ではな
いと考えます。


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■□ 次回は「客室料金とサービスレベル」についてです。 □■

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□■編集後記■□

「お客様は神様です。」という言葉をインターネットで調べていま
したら面白い話が載っていましたので、参考までそのままご紹介し
たいと思います。

筑紫哲也氏担当のTBSの「ニュース23」で取り上げた対談です。

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'97年5月放送から 多事争論

三波春夫さん 「神とは己の心の中に住む尊いものだという」
永六輔さん 「客席に神様がいらっしゃる、それはお客いうよりは
あの劇場の中の空間の中に神が潜んでいるという言い方だったんで
す」
三波春夫さん 「ですから、お客様はと聞かれた時に『お客様は神
様のようです』と言ったらこれが始まりの言葉です、はい」


近頃本当にいろんな方々がこの世を去っていきますけども、演歌は
あまり得意ではなかった私にとっての三波春夫さんというのは、非
常に思い出の深い興味のある人でありました。

「お客様は神様です」という言葉が大変有名になりました。その後
に個人消費というのが大事な世の中というものを、経済にとって大
きな役割を果たす時代が来たわけですけれども、しかしながら今お
聞きのように、本来三波さんが言おうとしたのはそういうことでは
なくて、むしろ劇場空間に神が宿っているんだということを言おう
としたようであります。

東京オリンピック、そして大阪万博、高度成長期の日本の晴れの舞
台の時に、必ずこの人が登場するという人でありましたが、しかし
最初のデビューはシベリア抑留の後のマルクス主義に洗脳された上
での「赤い浪曲師」と呼ばれる人物だったそうであります。

そして勿論、新潟の田舎から上京してきたという、ずっと多くの日
本人が経験したものを体現した人で、元気で明るい笑顔というもの
があった一方で、そういう戦後の日本というものを体現した人であ
った、とも思えると思います。

番組でも何度も非常にうんちくを傾けた面白い話をして頂きました。
最後の辞世ともいえる句が「逝く空に桜の花があれば良し」という
句だったそうです。ご冥福を祈ります。

(以上抜粋記事そのまま)
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