17号


小さいから楽しいホテルの経営』
                          平成16年2月20日
                                vol 017
                              金曜日発行

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[小さいから楽しい。古いから味がある
         大きいホテルに負けるな!]
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    客室料金とサービスレベル
                
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今までサービスを中心にしてお話してきましたが、それも一応今回
までとします。
しかし、どうしてもホテル運営する上で大切なことなので、まった
く取り上げないと言うことではありませんが、とりあえず区切りと
します。

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◆私達中小ホテルでは、リッツカールトンや帝国ホテル、ホテル
オークラと同じサービスは出来ません。当たり前です。サービスの
質はその対価と比例します。

◆そして、お客様はどこのホテルに宿泊しても、ご自分が支払った
お金の分かそれ以上のホテルサービスを求めます

◆1室5万円のホテルに宿泊されたお客様は、サービスが4万円の
価値にしか感じられなければホテルに対して不満を感じます。
1室6千円のホテルに宿泊されても8千円の価値を感じればいいホ
テルだと思います。

◆欧米の一流ホテルを利用するお客様は、私達一般の日本人から見
れば驚くほど我がままです。でも、彼らは我がままを通せるのが一
流ホテルだと思っています。
また、ホテル側はそれに見合う料金をいただいていますから、当た
り前のようにそれを受け入れます。

◆お客様が客室に入った時、その部屋のインテリアや雰囲気が気に
いらなければ、部屋替えは当然要求します。
レストランでも料理に対して自分の好みの注文をつけるのは当たり
前のようです。

◆また、お客様はコンシェルジェに対しても難しいと思われるよう
な要求をします。
たとえば超人気でもう手に入らないようなコンサートのチケットも、
ホテルのコンシェルジェに頼むと手に入ると思っています。勿論、
高いプレミアムがつくことは承知の上です。当然だと思っているの
でしょう。

◆ホテルのコンシェルジェは独自な情報網を駆使して、それを手に
入れようとします。だからコンシェルジェは「お客様の依頼事に対
してNOという言葉はない」と言われるのです。

◆お客様も難しいことを依頼していることはわかっていますので、
そのサービスには当然それ相応のお金を支払わなければならないこ
とは知っています。
そのようなチケットを通常料金で、しかもチップも支払わずに手に
入れようとするお客様はそこにはいないのです。

◆コンシェルジェにそれ相応のサービスを要求するということは、
それ相応の対価を払うということがあって成立します。サービスの
高さと料金とは比例します。

◆それと比較して、サービスに対する日本人の認識はまだ不十分だ
と思います。
日本では時々見受けられますが、お客様がホテル側に対して、「そ
んなのサービスしておけよ」と言ってタダにしようとする時があり
ます。本来のサービスという言葉には「奉仕する」とか「もてな
す」という言葉はあっても、タダにするという意味はありません。

◆ホテルのサービスに限ったことではないのですが、日本にはサー
ビスやコンサルタントがする助言や指導など、形のないものに対し
て商品としての認識は少なく、形のある商品と比べお金を払わなく
ても良いような風潮が今だに有ります。
サービスは有料であり、お金の高によって違うということが、あま
りわかっていなかったのだと思います。

◆サービス業とは少し違いますが、アメリカからやってきた「シテ
ィーバンク」という銀行は日本で営業展開した時、それまで日本の
銀行がしていないことを始めました。

◆お客様が預けている預金残高によってお客様へのサービスの内容
をを違えたのです。例えば預金金利や送金手数料に差をつけました。
もちろん預金残高の多い人ほど高待遇になります。お金の多さで差
をつけたのです。

◆そのお金の多さによって待遇が違うと言うことは、「100円で
もお金を預けていればお客だ」と思っていた人たちには結構なショ
ックを与えたのを覚えています。

◆それまでの日本の銀行も、「100円で普通預金の通帳を作った
預金者も、1千万円の残高の預金者も同じお客様。」という考えで
対応していました。
今ではやっと日本の銀行も環境の変化と共に対応は変わってきまし
た。

◆いろいろお話してきましたが、サービスの内容は料金によって違
うことをお話したかったのです。
中小ホテルもその料金にあったサービスをすればよいのです。
そして、そのサービスに「+α」をどのように作り、付けるかが重
要なのです。

◆宿泊費6000円のホテルではベルボーイを置くほどのサービス
は必要ないのです。
しかし、必要に応じてお客様の荷物をお部屋まで運ばなければなら
ないという「心配り」は必要です。

◆でも、テェックインやチェックアウトの忙しい時に、その状況を
無視してお客様から「ホテルなんだからお客の荷物を運ぶのは当た
り前だ」と言われた時は、拒否していいと思います。

◆私達中小ホテルでは、大きいホテルと同じサービスを提供する必
要はありません。その料金に見合う宿泊の環境とサービスを提供し
た上で、そのホテル独特の味付けをしてこそ、中小ホテルとして他
が真似できないホテルになると考えます。


■□次回からは宿泊部門の実務をなるべく具体的に
  お話してゆきます。□■

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     山地伸幸
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□■編集後記■□
だいぶ以前に読んだ新聞に銀座「和光」が取上げられていました。
その中で記憶に残っているのが、原則日曜日には営業しないと言う
方針です。

普通のデパートなどは日祭日は稼ぎ時です。それなのに「和光」が
あえて営業しないのは、平日に訪れる富裕層の主婦や固定客で成り
立つお店なので、お客様の中に日曜日営業を求める声が無いからだ
そうです。

その上、日曜日に営業すると店内が混雑し、古くからのお客様が離
れていく懸念があるからとのことです。
銀ブラで入ってくるフリーのお客様応対のために、従来からの大事
なお客様を失わなってしまうことの無いために考えられた運営方針
なのでしょう。

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