24号
小さいから楽しいホテルの経営』
                          平成16年4月9日
                                vol 024
                              金曜日発行

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[小さいから楽しい。古いから味がある
         大きいホテルに負けるな!]
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     客室備品と小物について2
             
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◆前号でもお話しましたが、これから益々個人の趣向の多様化が進
み、自宅や自分の部屋のインテリアや生活環境に、より感心を持つ
ようになって来ました。
そして、自宅や自分の部屋が一番居心地のいいところになります。

◆そのような生活環境の変化の中では、一流のシティーホテルは別
として、中小ホテルの部屋の設備や備品ではお客様の満足を得るの
は難しくなって来ました。

◆それであれば別な意味での居住性、快適性それに意外性を追求す
るのが良いのではないかと思います。  
旅先だから感じる不安の解消や安らぎの提供、逆に刺激的なものを
提供することも良いかも知れません。

◆お客様が部屋に入り、最初にすることは、ユニットバスの中をの
ぞき、クローゼットの中を開けるのではないでしょうか。非常口の
説明は、チェックイン時にフロント係から説明を受けているので、
その確認もするでしょう。

◆そして備品として何があるのか、ホテルからのインフォメーショ
ンは何があるのかを確認すると思います。
その時に、その部屋が機能一辺倒で、余りにもシンプルすぎて必要
最低限のものしかないのでは寂しい気持ちになってしまうと思いま
す。

◆フロントで「ようこそお出でくださいました。お待ちしておりま
した。」と言ってお迎えしているのに、部屋が殺風景では落差が大
きすぎます。
部屋にもお客様をお迎えする気持ちと雰囲気作りが大切です。

◆お客様がお部屋で寛いでいらっしゃる時、自然にお部屋全体から
安らぎのメッセージが発信され、それが居心地を良くするのでなけ
ればなりません。

◆ホテルそれぞれの「お客様への思い」は同じでも、それを表す方
法は違っているはずです。
飾っている「絵」一つでもこだわりを持つことが必要です。


◆お客様へもてなしのメッセージを発するものとして少し例を挙げ
てみましょう。

1・
◆手作りのものを客室内に置きます。
木工の好きな支配人さんがいたら簡単な物でいいですから、手作り
のメモパッド、メッセージスタンドなどを置いたらどうでしょう。
お客様はその温もりをを感じていただけると思います。既成のビ
ニールやプラスチックのモノよりずっといいです。

2・
◆客室に一輪でも良いですから花を飾りましょう。それも生の花で
なければなりません。造花なら無い方がいいです。
生の花は枯れやすいと言われても、少なくても3〜4日は持ちます。
水を変えたりするので少し手間はかかりますが、コストは大してか
かりません。

◆花にこだわれば、花の種類もバラに統一して、年中バラの花を飾
り、出来たらエレベーターホールやロビーにもバラを飾ります。
ついでに飾る絵もバラにしてみます。

◆アメニティーや印刷物にバラのイラスト等を使い、そのバラのイ
メージとホテルのイメージが一致すると、それこそホテルのイメー
ジアップが図れると思います。

◆萎れかかったバラは「ポプリ」にして再利用してはどうでしょう。
バラは花屋と契約すれば結構安く仕入れられるはずです。
勿論花はバラ以外でもいいです。

◆お花のついでにお話すれば、春は梅や桜のシーズンです。
客室のベットの枕元に、「ごゆっくりお休みくださいませ」の手書
きメッセージと一緒に、梅や桜の小枝が添えられていたらお客様は
感激してしまうと思います。
私だったらそんな心配りの出来るホテルの常連になってしまいます。

3・
◆お客様とのコミュニケーションを目的に、ホテル発行の「ほてる
かわら版」と称したA3版のものを客室に置いたらどうでしょう。
ホテルからのお知らせや近隣の飲食店の案内、観光案内などを載せ、
お持ち帰りいただくようにします。

◆ここで大切なのは、最低でも毎月発行すことと、かわら版はホテ
ルスタッフが自分達で取材し作成することです。
そしてその中にスタッフからのメッセージを入れると、お客様とよ
り親密さが生まれます。

◆最初は手間がかかって大変に見えるかもしれませんが、実際に発
行してみるとそうでもなく、かわら版のパターンが決まり、慣れて
くるとそれほど時間をかけずに作れます。
お客様の反響は驚くほどあります。

◆フロントでホテルスタッフの名札を見て「あら、貴方が○○さん
ですか?かわら版読みましたよ」と声を掛けていただけるお客様が
大変多いです。

◆そうするとホテルスタッフも喜んじゃって積極的にかわら版作り
に参加してゆきます。

◆ご希望のお客様には郵送して差し上げると、また喜ばれると思い
ますし、ファン作りにもなります。
折角作ったかわら版ですから、ホテルのホームページ上にアップ
ロードして『インターネット版』として載せるとホームページがも
っと充実すると思います。

◆このように客室内に置くものもいろいろ工夫していくと、「こん
なことしたらお客様は喜ばれるだろう」とか「驚かれるだろう」と
お客様のことを思い描きながら考え作っていくので、仕事を忘れて
楽しくなってしまいます。

◆一度お客様から喜びの声など聞くとまた何か喜ばれるものを考え
ようと皆でワイワイ言いながらもっと楽しいものが出来てゆきます。

◆そのホテルの特色や強みを生かしたものを考えてみてください。
個性が生きます。
ただ、何をするにしても心掛けなければならないことは、破けたり
汚れたメッセージやメモ用紙、かわら版などは直ぐ取り替えること
です。そのままにしておくと逆にマイナスのメッセージを与えるこ
とになります。

◆備品についてですが、少し購入を検討したらいいと思うのは「加
湿器」と「足マッサージ器」です。

◆「加湿器」は主に冬場でしょうが、ホテルの中は極端に乾燥して
います。宿泊されるお客様は女性ならお肌の乾燥がが気になり、ま
た風邪を引くのを怖がります。

◆加湿器の蒸気を出す方法は大きく分けて2つあります。超音波で
気化させるものと、加熱して蒸気を出すものとです。

◆この場合、加熱して蒸気を出す方式ものを薦めます。気化式のも
のは蒸気化した水の中にあるカルキが、家具とかテレビなどに白く
なって付いてしまいます。

◆全ての部屋に置くのは無理だとしても、ある程度の台数を用意し、
『加湿器をご用意しています。ご利用ご希望の方はご遠慮なくフロ
ントへお申し出ください』とエレベーターの中や客室で告知すると
良いでしょう。

◆また、観光やビジネスで歩き回ったお客様には「足マッサージ
器」は大変喜ばれます。これも数台用意し、加湿器と同じ様に告知
案内すると良いでしょう。


■□ 「客室のカルテ作り」についてお話します。
   カルテ?と思われるでしょうが、次回説明します。 □■

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■発行者 SHCC 
     山地伸幸
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□■編集後記■□
現在はホテル、特にビジネスホテルのレストランはなかなか収支も
合わず、苦しい思いをしていると思います。
新しく出来るホテルの多くは、ちゃんとしたレストランを持たない
のに、B&Bホテルと称して宿泊料金に朝食付きで売っています。

いくら朝食はタダといっても、フロントの横に菓子パンかおにぎり、
それに飲物はジュース、コーヒを置いてではあまりにも貧弱です。

若い人はそれでも良いかもしれませんが、それなりの年配者や会社
役席の人にとってはどうでしょう。

だいぶ以前になりますが、「ホスピタリティー」について永六輔さ
んの講演会を聞きました。
講演の中で、ホテルの語源にもなった「ホスピタリティー」の話と
共に、ホテルの話が出たきました。

永さんはある日、仲間内で話している時に、「それぞれ自分の好き
なホテルはどこだろう?」という話になったそうです。

いろいろ出た中で沖縄にある小さなホテル(名前は忘れました)が
最終的に1番になりました。その最大の理由は美味しい朝食だった
そうです。

そのホテルはお母さんと娘さんとで経営している小さなホテルです。
規模が小さく人手も無いため、夕食を作る余裕はないので、「どう
ぞ近くの沖縄料理のお店でおいしい夕食をお摂りください。」
「その代わり朝食は一所懸命作ります。」と言って、朝早くから沖
縄料理を取り入れたおいしい朝食を出してくれるとのことです。

永さん達はその朝食を食べたいために、沖縄へ行った時はそのホテ
ルに泊まるのですが、やはり人気が高くなかなか予約が取れないそ
うです。

「安かろう、悪かろう。」式の朝食はデフレ時代、ファーストフー
ド時代のものです。
これからの時代、スローフードを求める人たちにとっては、おいし
い朝食を楽しみながらゆっくり食べることも、旅先で味あう喜びで
しょう。
団塊の世代が新しい旅行世代となる時こそはそれを求めてくると思
います。

貧弱な朝食を出しているホテルが多い今だからこそ、早くホテルの
朝食を見直して、他のホテルとの差別化を図る時だと思います。
どこでも食べれるものでなく、ここしか食べれないものを考えてみ
るのです。

地域の人たちとも協力して考え出し、提供してお客様に喜んでい
ただくことは、新しい発見があり楽しい仕事だと思います。

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